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性格と様々なパフォーマンスとの関連

20世紀を通じて,数多くの研究が,パーソナリティ(性格)特性とさまざまな社会のなかでのパフォーマンスとの関連を検討してきました。

そして多くの研究が行われる中で,複数の研究結果を統合するメタ分析も数多く行われてきています。

◎ビッグ・ファイブ・パーソナリティと職務遂行能力
◎ビッグ・ファイブ・パーソナリティと学業成績
◎ビッグ・ファイブ・パーソナリティと知能
◎ビッグ・ファイブ・パーソナリティと情動知能

さらに広く,何らかの「パフォーマンス」との関連が検討されてきています。コンピュータ・プログラミングの能力とか,創造性とか,対人感受性とか,リーダーシップとか,対人交渉などなど……さまざまな能力やスキルとの関連が,検討されています。


パフォーマンス全体

ビッグ・ファイブ・パーソナリティは,さまざまなスキルや能力の関連するのですが,全体的な人間のパフォーマンスとどのような関連があるのか,統合的な研究知見についてはまだ不明瞭な部分があります。

ビッグ・ファイブ・パーソナリティのそれぞれの次元は,それぞれが特徴的なパフォーマンスに関連するのでしょうか。たとえば,勤勉性は広く様々なパフォーマンスに関連するでしょうし,外向性や協調性は対人関係に関連するパフォーマンスに関連しそうです。開放性は,知的な側面や創造的な側面に関連しそうです。

では,メタ分析によって広い範囲のパフォーマンスとビッグ・ファイブ・パーソナリティとの関連を検討した,こちらの論文を見てみましょう(Big five personality traits and performance: A quantitative synthesis of 50+ meta-analyses)。

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