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日々是好日・心理学ノート

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2019年7月の記事一覧

2019年7月のまとめ(1年経過後)

2018年7月7日からnoteを書き始めて,1年が過ぎました。毎日欠かさず投稿していますので,書くことは日常の習慣になっています。記事の中でも何かをしたら性格が変わるという研究を紹介したりもしていますが,投稿することで何か自分自身の変化に結びついているのかどうかはわかりませんが......。 さて,毎月の恒例ですが,2019年7月に投稿した記事の中から,アクセスが多かったものをピックアップしていきたいと思います。 今月のアクセス上位記事今月投稿した記事の中で,いちばんアク

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ダークな性格の学生は不正をしやすいのか

「不正」というのは何を意味するのでしょうか。辞書を調べると「正しくないこと。正当でないこと」などと書かれています。 「正しい」とか「正当」というのもなかなか難しい言葉です。私たちは,何を「正しい」とするのでしょうか。 国語の入試で定規を使う大学入試センター試験で,問題になった行為のひとつが「国語の試験で定規を使うこと」です。文章を読むときに,おそらく1行ずつしっかり読みたいからでしょうか,定規を当てて読んでいたそうです。それが「不正行為」だと判定され,全科目が無効とされた

痛みに強い人の特徴

子どもを育てていると,「痛い!」と訴えてくる子どもの痛みの程度がなかなかわからなくて困ることがあります。先日も,学校で足を打って「痛い!」と訴えることどもを連れて整形外科に行きました。診察室に入って動かしてみてもたいして痛くなさそうで,「いちおうレントゲン撮っておきます?」と聞かれて撮ったのですが,何も異常がありませんでした。「そのうち治ると思います」ですって。 これ以外にも,これまでいろいろな出来事があったのですが,どうもちょっとしたことで「とても痛い」と感じるようで。

天敵の食品

どうしても苦手な食べ物って,ありますよね。でも私自身は,そんなに食べ物の好き嫌いはありません。「何か好き嫌いはありますか?」と尋ねられた時は「何でも食べますよ」と答えます。基本的に何でも食べるからです。 ただ,昔は梅干しが嫌いで,赤じその味や匂いもダメでした。 その話は以前書いたことがあります。梅干しや赤じそが嫌いだったのにも理由があったようです。親に聞くまで,「それが理由だ」という自覚も記憶も全くなかったのですけどね......。 今では,梅干し嫌いも無事に克服しまし

性格を調べるとツイッター上でネットいじめをする人がわかる

皆さんはツイッターを使っていますか? この記事自体,ツイッターで流していますのでそこからお読みいただいている方も多いのではないかと思います。 「なかなかフォロワーが増えない」とか「ストレスが溜まる」とか「いいねをつけるプレッシャーが」とか,ツイッターを使っていてもストレスを多く感じているかもしれません。 その一方で,わざと誰かにネガティブな言動を集中させたり,イライラをそのまま書き込んだり,ダークな裏アカウントをもっていたり……ということもあるかもしれません。使い方はそ

完全主義とビッグ・ファイブ性格特性との関連

以前,「完璧主義」と言うか「完全主義」と言うかという問題について書いたことがあります。 「完璧」という言葉には「璧」という文字が使われています。「璧」は壁ではなく,傷のない宝玉を意味しています。そして,完璧には「欠点や不足がなく,非常に立派なこと(さま)」という意味があります。 ところが,完全主義や完璧主義であるperfectionismは,心理学では「良い意味とは限りません」。むしろ,精神疾患にもつながるよくない特徴を示す心理的な特徴です。 そういう理由があって,心理

いつも危ない運転をしてしまう人はどんな性格?

授業をしていて必ずといっていいほど質問に出てくるもののひとつが,運転免許の講習や自動車教習で受ける「運転適性検査」です。「本当に運転を予測できるのですか?」という質問ですね。 どういうレベルで資料が存在するか,またどういったレベルで予測が成り立つかについてはよくわからないのですが,少なくとも研究がベースになってはいるはずです。 ただし,運転適性検査については1970年代に訴訟が起きたことがあります。 職業運転手だった新谷氏が起こした交通事故後「臨時適正検査」で「軽症ろ鈍

孤独感の生涯にわたる変化はどうなるか?

人の一生涯の人生をイメージしてみてください。その長い人生の中で,どのあたりの時期がいちばん孤独感を抱きやすいと思いますか? ◎児童期 ◎青年期 ◎成人期 ◎老年期 子どものときはあまり「自分は孤独だ」と感じることはなさそうですよね(という全体的なイメージです。もちろん,状況によって感じることはあるでしょうが,あくまでも通常の発達では,という話です)。 これまで日本でも孤独感の研究はおこなわれてきましたが,特に青年期に特有の感情として扱われてきた印象があります。 青年期

運動不足は20年後の性格に影響する

何かを始めて習慣にしていく,という行為は心理学から見ても興味深いことです。「やりなさい」と言われても,じゃあすぐに始めて毎日取り組んで習慣になっていくかというと,そうはいきませんよね。 まるで大きな車が少しずつ動いて,だんだん動き出すと止まりにくいというイメージに近いものです。 このnoteも毎日投稿して1年が経っています。これもひとつの習慣化ですよね。この習慣もどうしてできているのかと言われると,うまく説明できません。不思議なものです。 運動の習慣運動をすると性格が変

自己愛的な男性は自撮り写真を投稿する

皆さんは,SNSなどに自分が写っている写真を投稿したい方ですか?したくない方でしょうか。 また,実際に自分が写っている写真をよく投稿しますか? 自撮りにもあれこれとコツがあるようで,いくつか本も売られています。何であっても,工夫してうまくやろうとする動機づけが大切なのかもしれません。 自分が写る写真私自身は,あまり自分自身が写っている写真が好きではありません。SNSにもあまり自分が写る写真を投稿したくありませんし,撮影も好んでするわけではありません。 そもそも,自分の

フットワークが軽い

学生の皆さんから,流行っている言葉を聞くことがあります。「それは何?」と思ってネットを検索すると出てくるので「知らなかった......」となることが多いのです。 今回もそんな話です。 フッ軽フットワークが軽いことを「フッ軽」と言うそうで。「軽」の部分は「かる」と読みます。いわゆる若者言葉で,学生の中でも使う人はいるようです。 日常語ですので明確にその意味が規定されているというわけでもなく,文脈によって意味があちこちに散らばる傾向はあるようです。 誰かが誘ったときに,「

かたちに注目する読み方

本を読んだり論文を読んだり(好んで論文を読む人,というのもあまりいないとは思うのですが)した時に,内容を理解しようとするだけではなくて,形式や構造に目がいくことはありますか? 「そんなこと普通はしないよ」と思うかもしれません。でも,たまにはそういうことに目を向けることも,うまい文章を書いたり,分かりやすいレポートを書いたりする上で役立つことがあると思います。 構造を意識するこの文章や段落はどういう構造になっているのだろう?という意識を持ってみましょう。そして,その文章の真

問題のあるスマホの使い方

「スマホの使いすぎ」と言われても,大人たちも子どもたちも,もうどうしようもない感じに思えますよね。電車の中でもレストランでも,家族がそろっていても各自がスマートフォンに向かっている姿というのは,あたりまえのように見られます。 こういうことを言うと,「日本はダメですよね」なんて言い出す人がいるのですが,そうではないのです。私が見た範囲だけでも,各自がスマートフォンに向かっている様子というのは,アメリカやヨーロッパなど海外でも普通に見られるからです。 学校の先生「これはすごい

不適切な養育がさらに裏目にでる時

MAOA(モノアミン酸化酵素A)という物質をご存じでしょうか。「脳内でドーパミンなどの神経伝達物質を分解する酵素の活性を調節する」はたらきをすると言われる酵素の一種です。 この酵素なのですが,社会的なやりとりや感情の制御にさまざまな影響を及ぼすと言われています。 マウスでも,MAOAの量によって,不安が増えたり社会的な結びつきの異常行動がみられたりするそうです。そしてそれは,マウスだけでなく,他の動物でも人間でもみられると言われているのです。 MAOAの研究このMAOA