2022年春、「動画クリエイターカレッジ」開講!起ち上げに携わった大和雄さんが走り抜けた1年間
2022年4月、全日制の総合学園ヒューマンアカデミーに新たな専門校「動画クリエイターカレッジ」が加わりました。いまや世界中の表現者たちが集うプラットフォームとなったYouTubeなど、動画制作の世界に羽ばたきたいと願う次世代のクリエイターを育成します。新カレッジの開講に携わった、ヒューマンアカデミー株式会社の大和雄さんにお話を伺いました。
——総合学園ヒューマンアカデミーで、新たに「動画クリエイターカレッジ」を開講することになった経緯を教えてください。
ヒューマンアカデミーでは、幼児からシニアまで、あらゆる世代のニーズに対応した学びを提供しています。その中でも全日制教育事業部では、高校3年生をメインターゲットとしています。10代が何を学びたいのか、将来どんな仕事に就きたいのかを調査していくと、近年ではユーチューバーがかならず上位にくるんです。
そこで若い世代に絞って、総合学園ヒューマンアカデミーに通う学生にアンケートをとってみたところ、映像制作を学んでみたいと興味を示す人がやはり多くいらっしゃいました。ある程度の市場ニーズが存在すると考え、ユーチューバーに代表されるような次世代の動画クリエイターを育成するためのカレッジを起ち上げることになりました。
——動画クリエイターカレッジの特色はどんなところですか?
映像制作を学べる学校の多くは、映画やテレビの制作現場で働きたいという学生を念頭に置いていると思います。私たちはそうした既存のメディアよりも、ウェブや動画プラットフォームを中心とした新しい媒体で活躍できる人を育成しようと考えています。
ユーチューバーのような表舞台で目立つ演者だけでなく、プロデューサー、ディレクター、映像編集者、デザイナー、CGクリエイターなど、想定している職種も多種多様。ソニー・ミュージックさま協力のもと、表現演習や映像ディレクション、YouTubeチャンネルの運営テクニックからビジネス・マネタイズまで、いまの時代に合ったカリキュラムやシステムを開発しました。
——開講までに、どのような苦労がありましたか?
これまで私は芸能系の学科であるパフォーミングアーツカレッジで、おもに学生募集やカリキュラムの改善などを担当してきました。つまり、すでにあるサービスをいかに拡大するかに力を注いできたのですが、新カレッジの開講はゼロからイチを生み出すプロジェクトでした。運営や機材の調達など、すべてにおいて前例がなく、社内外での調整や交渉を同時に進めなければなりませんでした。
担当者として任命されたのが2021年の2月。開講までの準備期間は1年しかありません。毎月毎月、新しい壁にぶつかっては、知識やノウハウを持つ人を探しつつ、なんとか乗り越える。その繰り返しが一番工数もかかり苦労しました。
——学生の募集には、これまでのノウハウを役立てられましたか?
これまでに携わったカレッジでは、放映中のアニメとタイアップした授業を企画したり、イベントに有名イラストレーターを招いたりするなど、学生募集において成功事例を重ねてきました。なので、それなりに自信は持っていました。
ところが今回、学生募集のプロモーション活動として有名ユーチューバーのライブ配信を企画したのですが、思うように集客できませんでした。ユーチューバーの「ファン」の方々の中には、「クリエイター志望者」がいると思っていましたが、実際はそうでもなく、見誤ってしまいました。
それでもさまざまなプロモーション活動を通じて、ユーチューバーよりも動画編集などサポート側のニーズが高いことがわかってきました。今後は有名ユーチューバーにこだわらず、構成作家をお招きするなど、2期生以降のプロモーション活動に変化をつけていくべきだと考えています。
——無事に開講したとき、どんなお気持ちでしたか?
ほっとした、というのが正直なところです。準備含めて非常に苦労し、悔しい思いもたくさんしましたが、それでも私たちの想いに共感してくださった人たちに響き、総合学園ヒューマンアカデミーを進路として選んでいただけました。それは本当にうれしく、無事に開講したときは安堵とともに感謝の気持ちでいっぱいでした。
——今後は、どのような展開を考えていますか?
実は、すでに引き継ぎを済ませ、現在は新たに開校する千葉校準備室にて勤務しています。本社にいた3年間では、全国の校舎や他社の動向をチェックするなど、広い視野を持つことの大切さを学びました。そこで強く感じたのは、現状維持にとどまることの危険性です。私たちの仕事は、つねに新しいことに挑戦していかないと未来が広がりません。
もちろん、動画クリエイターカレッジ1期生の卒業を見届けたいという気持ちもありますが、私自身も現状にとどまらず、2023年4月の千葉校開校という新しいチャレンジに取り組んでいきたいと考えています。
——仕事をする上で、大和さんご自身が大切にしていることを教えてください。
すべての学ぶ方々のために働くことです。入社10年目にして、あらためて学生の人生に携われることの責任とやりがいを感じています。ヒューマンアカデミーを選んでくれた一人ひとりの人生は、それぞれまったく異なります。なぜ声優になりたいのか、なぜクリエイターを目指したいのか、学生たちの想いに耳を傾け共感し、一緒に目指していく、やり抜いていくこと。その人たちの人生に向き合えたこと、だからこそ全力で「なりたい自分」へのサポートをしなければと感じるのです。
——ヒューマンアカデミーで働くことの魅力は?
人とかかわれることに尽きると思っています。以前に、公務員を辞めてまで自分の夢をかなえたいという学生を担当しました。相談にのりながら、ずっと彼の努力を見てきたので、その学生が夢をかなえたことは本当にうれしかったですね。
私自身の言葉や行動が、わずかでも学生に影響を与えることがあったならば、その人の人生の一部になれたということです。そんなふうに、仕事を通じて出会った人すべてに、自分の関わった証しをのこすことができたら幸せですね。
<プロフィール>
大和 雄(やまとたけし)
2013年、ヒューマンアカデミー株式会社入社。全日制教育事業部でパフォーミングアーツカレッジを担当。2019年、営業推進課。2021年、戦略室商品開発課。新たな専門校「動画クリエイターカレッジ」の起ち上げに携わる。2022年、千葉校入学準備室マネジャー。
<ヒューマンアカデミー株式会社・会社概要>
1985年の創設以来、159万人以上※の修了生・卒業生を輩出するヒューマンアカデミーは、「学びは、面白い。」を創造する Edutainment Companyとして、未就学児童から中高生・大学生・社会人・シニア層とあらゆるライフステージにあわせて、学びと成長を支援する「リカレント教育」、「STEAM教育」を推進しています。
IT分野、語学・留学、保育、資格・就転職、趣味・教養、ココロとカラダコンディショニング、なりたい人を応援する専門教育など大きく8つのカテゴリで、時代や社会の変化にあわせながら800以上の講座を編成し、多様なニーズに対する学びの提供を行っています。
※延べ人数1997年10月~2021年3月時点
※2022年6月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
肩書き・役職等は取材時のものとなります。