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根暗で頭が硬いことが原因で楽しめない映画の回

アタマちゃんです。
まあ気が向いたら観るか~と思って観ていなかった「すずめの戸締まり」。
気が付けば、上映開始から数えると約1年半経っていたようで。最近の映画だと思ってたのになあ。
気が向いて観たので感想を綴る。

先にお伝えしておくと、ほぼネガティブな内容なので、すずめの戸締まりが好きな方、新海誠監督が好きな方、ネガティブな感想を読みたくない方はご容赦ください。あくまで個人的な感想です。


新海誠作品の私個人としての好み

今までの作品の印象

今まで観たことがある新海誠作品は、「君の名は。」「天気の子」そして「すずめの戸締まり」。

君の名はの大爆発的ヒットには本当に驚いた。なぜなら、たまたま試写会で観ていて、「アニメ作品の中では、まあ面白かったな~」くらいの感覚だったからだ。みんな、こういうのが好きなんだ!?という、盛り上がりと一歩離れた感想を持っていた。

もっと言葉を選ばすストレートに言うと、「なぜこの映画が売れたのかがわからない」という感想だった。

主人公たちに感情移入できないから楽しめない?

すずめの戸締まりを観た後の感想も全く同じ。「なぜこの映画が売れたのかがわからない」。
地震というテーマが原因で賛否両論あったものの、興行収入は良く、ロングヒットしていた記憶がある。

なぜ私は新海誠作品の良さがわからないか考えたことがある。私は、新海誠作品の主人公たちに全く感情移入ができないからなんじゃないか、というのが今のところの説。

恋愛モノだから?

なぜ感情移入ができないのか。それはストーリーが恋愛モノだから、というのもあると思っている。
私が観た新海誠3作品は、男女が惹かれ合い、互いを守ろうと奔走する話。ざっくり恋愛モノだとカテゴライズすると、私はそういった恋愛モノには全く興味がない。

でも、「君の名前で僕を呼んで」はものすごく好きなんだよなあ。だから単に恋愛モノだから感情移入できない、という理由でもない気がする。

偏見のもう一つの説

もう一つは、「高校時代を謳歌した者だけが楽しめる作品だから」という説。
これは君の名はがヒットしたときに私が積極的に唱えていた説である。

実際、どの主人公たちも高校生(大学生?も含まれるけど)で、行動力ありまくりの陽キャたちの話である。
高校時代、勉強、部活、友達付き合い、恋愛、高校生として何かしら行動して頑張ってきた人は楽しめるんじゃないかと思う。

私は高校にはほぼ毎日通っていたがかなり嫌いで、放課後はバイトして、お金を貯めてライブに行くような高校生だった。同級生の連絡先は卒業してから全消ししたので、誰とも連絡を取っていない。
こんな人間が感情移入できるわけがないのだ!そりゃそうだ。

地震をテーマに取り上げる必要性

3.11をエンタメとして消化するには早すぎるのでは?

これは上映当時から思っていたこと。
3.11を風化させないため、みたいな意図かなとも思ったけど、そんなに風化してる?
ストーリー上も3.11について明言はされていないので、風化させないためなら、もっとしっかり明言すべきでは?と思った。
地震速報のアラームといい、いたずらに心を揺さぶられているようで、あまり良い気持ちはしなかった。

とはいえ、3.11から約10年経ち、3.11を経験していない子どもが既にたくさんいるのも事実。映画を通して3.11を知るきっかけになるなら、地震をテーマにした意味はあるかもしれない。

誰かのせいで地震が起こったり、起こらなかったりするわけじゃない

これは私がフィクションとして作品を飲み込めておらず、頭が硬いからかもしれない。

でも、作中では閉じ師が扉を閉めれば地震は起こらない。誰かが要石になれば、地震は食い止められる。
逆に言えば、地震が起きるのは閉じ師が失敗したときだし、地震を食い止めるために誰かが犠牲となって要石になる必要がある。

フィクションなのはわかる、でも、現実は違う。
誰のせいでもなく、突然、地震は起こる。
だから、備えが必要なのだ。

神話や儀式が元になっていたとしても

私は割とオカルトが好きで、それにまつわる儀式や習慣について関心がある。
なので、この話もそういった神話や民俗学的な元ネタはあるんだろうな、という気がしている。

だがそれは、昔、地震がなぜ起こっているのかわからず、神の仕業として対処していたときの話。
現実は(以下略)

とにかく、地震を誰かのせいにしていることが腹立たしいのだ。
フィクションだけど、そりゃそうなんだけど、作中の子たちがかわいそうなんだ。
あれ?主人公たちに感情移入してる?

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