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【ブックレビュー】心理的安全性のつくりかた

この本との出会い

本と出会ったのが先ではなく、これは心理的安全性が脅かされる状況じゃないかな感じたことをきっかけに、どのような状況が心理的安全性がある状況だろうということを知るために、この本を手に取りました。(正確にいうと、妻が購入していたのでそれを読ませてもらった)

心理的「非」安全性とは

以下のような心理が働くと心理的安全性がない状態であるといえるといいます。

  • 無知だと思われたくない

  • 無能だと思われたくない

  • 邪魔だと思われたくない

  • 否定的だと思われたくない

例えば会議において、ちょっとわからないなと思ったことがあっても、「無知」あるいは「無能」と思われたくないから、その場で聞けずじまいということになります。
結果、この人は知らないままでいることになります。その後で調べればいいとは思いますが、その場で聞けた方がベターでしょう。
また、反論や意義を唱えたくても、「邪魔だと思われたくない」「否定的だと思われたくない」という心理が働くと、発言しない、ということになり、活発なディスカッションは行なわれにくいということになります。

健全な組織においては、むしろコンフリクトは多く起こるものだと筆者は言うのです。

心理的安全性の4要素

心理的安全性を確保するための要素は以下の4つだと言います。

  • 話しやすさ・・何を言っても大丈夫

  • 助け合い・・・困ったときはお互い様

  • 挑戦・・・・・とりあえずやってみよう

  • 新奇歓迎・・・異能、どんとこい

なるほど、何をやっても否定されず、個性を発揮しても歓迎される、そう言う環境が心理的安全であると言うことです。きっかけである私の経験は「非」安全性の4要素、安全性の4要素と照らし合わせてみると、かすっている、そんなところでした。

過去の自分はどうだったか

本書ではマネージャとしての立場でどのように心理的安全性を確保していくか、そういう目線での記載が多かったと思います。
自分も複数の会社を経験する中で、組織やチームのマネージャ・リーダーだったことはあります。その時のことを振り返ってみたいと思います。

随分前のことですが、とあるシステム担当で3名のチームのリーダーだったことがあります。その時のメンバーは20代男性(Aさん)と30になったばかりかそれくらいの男性(Bさん)の2名、と私を入れて3名のチーム。
当時を振り返ると、進捗管理や課題管理をしっかりやりたかった私は、週次の定例会議において、進捗が芳しくなかったことが多いBさんに対して、指摘して詰める場面が多かったような気がします。

また、しっかり仕事を進めるAさんを私が評価していることもあり、Aさんはその指摘に乗っかるかる形でBさんに対してコメントすることもあったと思います。(先輩へのコメントなので、厳しい口振りということではないものの)

その会議に臨むBさんの気持ちはどうだったのでしょうか。きっと、辛かったんだと思います。何か理由などを述べても、「言い訳」と思われるから言えないそういうこともあったかもしれません。

そんなBさんの思い(があったかどうかは今となってはわかりませんが)を察しようとせず、ただプロジェクトマネジメントをしようとしていた私のチームに心理的安全性はなかったんだと思います。今思うと、悪いことをしたなと反省するばかりです。

おわりに

ちょっとしたきっかけで心理的安全性を学ぶことになり、過去を振り返るきっかけもできたことは、私に取ってはプラスでした。今はチームや組織のリーダーという立場ではないものの、どの立場・どの組織にいても常に意識して良い環境づくりに貢献せねばならない、そんなことを考えました。

今回の本はこちら

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