日本全国のパブリックアートを掲載したデータベースをつくりたい!
こんにちは、@ARTです。
この度、noteクリエイターサポートプログラムに、私たちの活動を採択していただきました。この場をお借りして感謝申し上げます!
今回は、改めて@ARTのプロジェクトで目指したいことについてお話したいと思います。
パブリックアートのデータベースを作りました
私たちは、日本全国にあるパブリックアートの作品データ、位置情報をアーカイブするデータベースを作成しています。2022年6月に、パブリックアートのデータベースサービスとして「Public Art Database(β)」をリリースしました。
作品掲載数は約2,500件(2022年10月現在)。パブリックアート情報に特化したデータベースとしては国内最大級となります。このデータベースを活用していただき、旅行・観光やアート巡りなどの街中イベントなど、観光資源の発掘による地域活性化や後世への芸術文化の継承に寄与することを目指しています。
なぜ、パブリックアートなのか?
そもそもパブリックアートって何?ですよね。
パブリックアートは、公共空間に設置された彫刻、壁画などのアート作品です。アメリカやフランスなどでは、アート作品を公共空間で制作するための投資や支援もあり、多く制作されてきました。日本では、1970年代頃から街づくりとからめて街中や駅、公園などに彫刻、壁画などが全国で設置されました。誰もが気軽に無料で見られるのが特徴のアート作品です。
皆さんも地元の駅前や、旅行先で彫刻やオブジェを見かけたことがあるのではないかと思います。それらの作品をよく見てみると、著名な作家の作品もあれば、街のシンボルとして、にぎわいを作り出すクオリティの高いものも多くありました。
しかし、発表当時は注目された作品も、その後は地域の関心が薄れ、誰が何の目的でつくられたものなのか、知られていないものも多くなっているようです。
また、維持管理が十分にされず経年劣化によって汚れてしまっている作品もあるのが現状でした。哀しいことに、そうして風化してしまった作品が、いつの間にか廃棄されてしまう事件もありました。
日本ではここ数年、アートイベントや芸術祭などによってアートへの関心が高まりつつあります。とはいえ、まだまだ敷居が高いと思われている状況があります。そんなアートを、誰もが見られる公共空間に設置したパブリックアートですが、作品の情報が知られていなかったり、地域の関心が薄れてしまったり、アートの力を活かしきれていないように思えます。
そこでパブリックアートの情報を集め、アートをもっと親しやすく、地域の活性化につなげるため、情報を発信していこうと考えました。
@ART(アットアート)について
私たちが、パブリックアートのポータルサイト@ARTを立ち上げたのが2012年8月のことでした。そこからメンバーが次第に集まり、任意団体として活動を続け、2017年4月には1,000作品の情報をアーカイブしました。
そして、パブリックアートのさらなる利活用と普及を目的に、活動9年目に一般社団法人アットアートを2021年11月に設立しました。すべての人にとって、アートを身近な存在にすることをビジョンに掲げ、以下3つのミッションを実現するために活動していきます。
ちなみに本noteも上記Curationの一環で様々な切り口からパブリックアート鑑賞の楽しさを紹介しています。
@ARTの主な取り組み
現在@ARTでは、上記目的を達成するため以下の形でパブリックアート情報のアーカイブと情報発信を行なっています。
Public Art Database(β)
日本国内に存在するパブリックアート作品を検索できるデータベースです。作品名や作家名、設置年や場所などの条件で検索することが可能です。
https://database.at-art.jp/
Public Art Map
パブリックアートの全国マップです。データベースから、作品の設置された位置情報をマップとして公開しています。
Publict Art Map
@ART Webサイト
パブリックアートに関する総合サイト。また、FacebookやTwitterなどSNSやnote記事での情報発信を行っています。
https://at-art.jp/
今後の予定
今後も私たちは、日本全国のパブリックアート作品の情報をアーカイブしていきます。また、地域振興を目的としたマップ制作により、芸術祭、アートイベントとの連携にも取り組んでいく予定です。さらに、パブリックアートの新たな利活用として、広告メディア(OOH)での利用やコミュニティ活動等も検討していきます。
パブリックアートは、アーティスト、観客、地域(場の提供者)によって成り立っています。この3者をつないで、日本のアートやものづくりを活気あるものにしていきたいと考えます。
そのため、パブリックアートの情報を誰もが見られる環境にし、より多くの観客・地域の方に作品のことを知ってもらう機会を提供します。また、作品づくりをしているnoteのクリエイターやアーティストともつながることで、創作活動の支援ができればと思います。
以上、パブリックアートに対する想いと@ARTで実現したい世界についてまとめてみました。
より多くの方のご協力が必要です!
現在パブリックアートのデータベースは、主に運営メンバーを中心に集めた情報を掲載しながら、最近では@ARTのお問合せフォーム経由で情報提供をいただいたり、アート関連の団体・企業様のご協力をいただいたりしながら、掲載点数を増やしてきました。
全国の作品を網羅するには皆様のお力が必要です。普段の通勤通学や休日のお出かけの際、街なかでアート作品を発見された際は、ぜひ@ARTのことを思い出していただき、情報提供いただけると嬉しいです。
データベースづくりそのものに多くの方が参加していただくことで、街なかのアートの存在を感じる機会が増え、結果的にパブリックアートが持続的に活用され続ける仕組みができると私たちは考えます。
また@ARTの立ち上げと運営は、活動メンバーの本業の収入から自己資金で賄っているのが実情です。
そのため、一緒にパブリックアートを盛り上げ私たちの活動を支えていただける企業様・団体様を随時募集しています。
今回のnoteクリエイターサポートプログラムによるご支援は、データベースのさらなる拡充と維持に活用させていただきながら、より多くの人にパブリックアートと@ARTのことを知っていただいたり、クリエイターの方とも協業したりしながら、アートをもっと身近にしていくことに繋げていきます。
活動メンバーについて
この活動は現在3名のメンバーを中心に活動しています。
平井 健一郎
広告代理店で9年間、文化芸術系財団で2年間勤務したのち、現在電鉄系ベンチャーに在籍中。
一方で、ライフワークとして2012年に街なかのアート作品を紹介するサイト「@ART」を立上げ、有志にて運営中。活動を本格化するため2021年11月に一般社団法人化。
※パブリックアートと@ARTにかけた想いについては、平井のnoteにもまとめてありますので、併せてご参照ください。
平田 健志
工業デザイン、テーマパークオブジェ・アート作品の設計業務を経た後、ものづくりを広めるため、デジタル・ファブリケーションによる新規事業に参画。また、Tokyo Art Research Labでアートプロジェクトについて学ぶ。
現在は、センサーによるIoT・DXソリューションを提供するスタートアップにて、誰もがセンサーで便利になる社会の実現に向けて活動している。
大國谷 文秀
フリーランスのWebエンジニアとして、SNSやマッチングサービス、不動産やECサイト、業務管理システムなどのプロジェクトを経て、パークス株式会社を設立。
写真や動画、SNSなど様々なコンテンツを一つのスクリーンにリアルタイムにシェアできる参加型スマホサービスLivecanvasを開発・運営している。
パブリックアートなどのアートシーンに興味があり、アットアートに参画。
どうぞよろしくお願いいたします!
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