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【10/27~読書週間】読むアートを巡る6選

こんにちは、@ARTです。
10月27日からは読書週間。10月27日~11月9日まで2週間にわたり読書を広める活動が行われます。
街中のアート作品には、テキストを用いたものや小説家、詩人とコラボレーションした作品もあります。アートを読み巡りながら、文学や詩の世界に触れてみてはいかがでしょう。

【本郷】本郷三丁目ゆとりの空間制作プロジェクトチーム / CROSSHING HEARTS

本郷三丁目ゆとりの空間制作プロジェクトチーム / CROSSHING HEARTS

都営地下鉄大江戸線の改札内に鮮やかな色とテキストがあります。
本郷は文学にゆかりのある地であることから、この半世紀の間に日本の詩人に詠まれた詩から48編の詩句を選出し、詩を一行で刻印。バイブレーション加工したアルミ帯板の上に刻印された詩と、鮮やかな色彩の帯板と交互に配してデザインされています。
選ばれた詩句は、寺山修司、石垣りん、岡田隆彦、吉増剛造など、著名な詩人の作品が選ばれています。

本郷三丁目ゆとりの空間制作プロジェクトチーム / CROSSHING HEARTS

【立川】ジョゼフ・コスース / 呪文、ノエマのために

ジョゼフ・コスース / 呪文、ノエマのために

コンセプチュアルアート(概念芸術)の第一人者として世界的にも著名なアーティスト。車路の壁に40メートルに渡って石に彫られたのは、石牟礼道子「椿の海の記」と、20世紀文学の父と言われるジェームズ・ジョイス「若い芸術家の肖像」。ふたつのテキストを、英語と日本語の両言語で2段2,000文字で並列しています。
二つの作品を通して、地域・言語、コンテクストが交錯し、見る人の中で新たな意味が立ち現れてきます。
ジョゼフ・コスース / 呪文、ノエマのために

【みなとみらい】ジョセフ・コスース / The Boundaries of the limitless

The Boundaries of the limitless

同じく、ジョセフ・コスースのみなとみらいにある作品。
ベートーヴェンの交響曲第9番の詩の作者として有名なフリードリヒ・シラーの書簡からテキストを引用して、現代が直面するエコロジカルな問題を表現しています。
ジョセフ・コスース / The Boundaries of the limitless

【上大岡】平川典俊 / パッシング・モーメンツ

平川典俊 / パッシング・モーメンツ

京急上大岡駅直結の「ゆめおおおか」2階の吹き抜け部そばと、4階の屋上広場に分けて設置された作品。元森美術館館長の南條史生氏が主導となり,「ゆめおおおかアートプロジェクト」の一環として設置されました。
現代美術家・平川典俊氏による、日常の中に埋もれがちな感覚を鋭く呼び覚ますような謎めいた10の詩句からなる作品です。
謎めいた言葉から、いろいろなイメージが湧いてきそうです。

平川典俊 / パッシング・モーメンツ

【札幌】ジョセップ・マリア・マルティン / ミルタウンの近く

ジョセップ・マリア・マルティン / ミルタウンの近く

札幌ドームに設置された現代アート群「アートグローブ」のひとつ。
オープンアリーナ北側の木陰に置かれています。

作者は参加型アートプロジェクトを多く手がけるバルセロナ生まれの現代美術家、ジョセップ・マリア・マルティン。
バルセロナの美術学校の学生たちから一番好きな単語を1つずつ聞き、繋げ合わせて小さな物語を作ったもので、集まった単語は1つ1つカラフルな縞模様のポールに、出来上がった物語はポールの足元にひっそりと書かれています。

ジョセップ・マリア・マルティン / ミルタウンの近く

【姫路】岡本太郎, 小野田實 / 椎名鱗三文学碑「言葉のいのちは愛である」

岡本太郎, 小野田實 / 椎名鱗三文学碑「言葉のいのちは愛である」

姫路の書写山ロープウェイを登りきったすぐ先の広場に設置されています。

ここ姫路市・書写山のふもとに生まれた小説家、椎名鱗三をたたえた文学碑で、1980年に椎名鱗三文学碑建立委員会が岡本太郎に依頼して制作されました。
岡本太郎は晩年に椎名鱗三が信条としていた「言葉のいのちは愛である」を題字に選んで書を制作しました。

そして、碑の造形を担当したのは、かつて日本の前衛美術グループ「具体」に所属していた現代美術家、小野田實。3者のコラボレーションが炸裂する様は、言葉と造形が絡み合い力強い作品となっています。

岡本太郎, 小野田實 / 椎名鱗三文学碑「言葉のいのちは愛である」

街中に言葉や文学をアートとともに巡ってみるのも、新しい発見がありますね。気になった作家があれば作品を読んでみてはいかがでしょうか。
Public Art Database(β)


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