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映画感想文「スプライス」

「スピーシーズ」という映画があったが、あれは宇宙から送られて来た信号により作り出された生物が成長し、人間と交わって子孫を残そうとする話だった。それに関連した、というか似たような映画を探していて見つけた「スプライス」。
少し違うが、これも遺伝子操作により生み出されたモンスターの話だ。
スピーシーズみたいな強烈さはないんだけど、何故か頭に残る。後味はあまり良くないんだけどね。

ざっくりしたあらすじは、二人の科学者クライヴとエルサが動物と人間の遺伝子を結合させてハイブリッドアニマルを産み出してしまう。
彼等はその子をドレンと名づけ、研究所で隠れて育てるのだが。・・・

彼等がドレンより先に生み出した生物は、ナメクジを巨大化したようなぬめぬめしたやつでちょっときもちわるい(-。-;

二匹を対面させてみると、イイ雰囲気で研究室面々大喜び。名前までつけて子供みたいに可愛いがるけど、、、💧

その後研究所の諸事情でプロジェクト中止になるが、諦めきれない二人は勝手に人間の遺伝子と結合させ生物を作ってしまう。それがドレン。

生まれてすぐの頃。腕はなく、尻尾の先には針がある。生まれたばかりの鳥みたいでちょっと可愛い
更に成長し人間らしくなっている。女の子だったらしい。

このハイブリッドアニマル、とにかく成長速度が速い。知能もなかなかあり、言葉も覚える。
クライヴとエルサを育ての親と思っているのか、凶暴ではないように見えるのだが、生まれた時エルサを攻撃しているし、警戒すると尻尾の針をすーっと持ち上げて相手を狙う。
それがなんともこわい。油断できない不安を誘う。
更に成長したドレンは、人間の成人女性と変わらない容姿に近づいてゆく。水の中でも平気だし、更に進化を遂げてゆく。
この辺りから何やら人間二人とドレンの関係が危うくなってくる。
性的欲求を持ちクライヴに近づくドレンが酷く官能的で、酔わされた気分になる。
また、羽を出したときのドレンが怪しく美しい。
そして怖い。

ドレンを生み出した研究者二人の身勝手さは数々の批評で「毒親」と言われていた( ̄▽ ̄;)
生まれたばかりのときは可愛いがっていたくせに、自分に都合が悪くなると殺そうとする。
掌を返すように、特にエルサの行動は冷酷である。
彼らが生み出した生物たちにさほど情はわいてこない。ひたすらこの先どうなるのか気になり見ていた。
因果応報の果てに濁った未来を残して終わる。

あ、書いてなかった。
このハイブリッドアニマル、進化の過程で性転換するんだよねぇ。それもまた、この物語のポイントのひとつかも。
怖きもち悪くて淫靡。
見てみたい方はどうぞ(^ ^)


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