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あの頃の私を探して

関西旅行でのあんなことやこんなこと。


ハタチだった私たち


先日、大阪と神戸に1泊2日で旅行に出かけた。

目的は関西にいる友人たちと会うため。

大学2年生で半年間のカナダ留学をしていた時、同じ大学から留学に来ていた先輩たちからはいじめを受け、全く友人もできず、最初の2ヶ月は孤独な日々を過ごしていた。

しかし、私が留学3ヶ月目に差し掛かろうとしていた時、関西の大学から新しく日本人が留学に来た。

そして、その中で同い年だった何人かと仲良くなり、ある日、私がそれまで1人で訪れていた場所を案内したら、みんなとても喜んでくれて。

それからは、授業が終わると、ほぼ毎日友人たちといろんなところに遊びに行っていて、残りの4ヶ月間はとても充実した日々を過ごした。

・・・

あれから、6年。

自然と連絡を取らなくなって、疎遠になってしまった人もいるけれど、その中の2人。

1人は一度東京に来てくれたので、2年ぶり

もう1人はカナダの空港で別れて以来、6年ぶり

友人たちを尋ねるため、1人新幹線に乗った。

・・・

2人とも私が滞在するホテルのロビーまで迎えに来てくれて、ひと目見た瞬間に思わず「きゃー!」と叫んでしまったくらい、数年来の友人たちに会えたことにちょっと感動してしまった。

異国の地での生活は楽しいことばかりでは無かったけれど、それを一緒に乗り越えた同志という特別な友人たち。

同時に、カナダで4ヶ月を一緒に過ごしていた分、日本で会うことに逆に不思議な感覚もあった。

事前に電話で打ち合わせはしていたけれど、私自身も観光というより思い出話に花を咲かせたり、近況を聞きたかったので、通天閣や道頓堀の大阪観光も挟みつつ、ランチ、カフェ、夕飯とひたすらお店に入って飲み食いしながら喋る。

正直、社会人4年目になって、話が合わなくなってしまったなと感じた部分もあった。

友人の1人は既に結婚していて、早く子どもが欲しい、と言っていた。

もう1人の友人は結婚願望はないし、今は一人暮らしの気楽さと趣味が楽しい、と言っていた。

「(筆者)も最近どう?」と聞かれ、最近興味があること、悩んでいること等をつらつらと話す。

20歳だったあの時とはいろんなことが変わった。

でも、みんな海外への憧れは変わらずにあって、

「円安だけど海外行きたいよねぇ〜どこかお手頃で良さそうなところないかなぁ〜」と愚痴をこぼす。

そして「本当に楽しかった、あの頃に戻れたらいいのにな」と友人の1人がポツリと呟く。

またあのメンバーで、カナダの地で、
語学学校で英語を学んだり、
学校帰りにショッピングモールで買い物したり、
食べ放題に行ってバカ騒ぎしたり、

その瞬間はもう二度と訪れないんだよな、と改めて思い、寂しい気持ちになる。

でも、カナダでの楽しかった記憶は6年経っても薄れていないし、留学をしたから、今の私が海外に携わる仕事に就いているのは確か。

カナダでの経験を絶対に無駄にはしないって、そんな初心を思い出させてくれる再会でした。

2人のガイドさんがいて、心強かった。

物理的にも時間的にも距離を置くって大事かも


関西旅行からは話が飛ぶけれど、最近、公私共にいろんなことが立て込んでいて。

仕事は来月から新しい業務が始まることになり(また別談で書きます)、覚えることがたくさんあってやり甲斐があるし、

社会人サークルは活動自体も結構忙しいし、サークル外でランチやお茶に誘ってもらったりして、このところ休日はほぼ全部予定があり、とても充実した日々を送らせてもらっている。

一方、そういった生活をしていて、「成長」や「前進」を実感できることは嬉しいけれど、「無理しているなぁ」と感じる場面も結構あって。

特に、人間関係に疲れると「どっか飛んでいきたいなぁ」と思うことがあるのは、私だけだろうか?

・・・

新大阪の駅に降り立った時、ふと思った。

「ここには私のことを知っている人は誰もいないんだよな」

例えば、休みの日に東京で電車に乗っていて、駅名を見た時に「そういえば、サークルで知り合った〇〇さんの最寄り駅はここだったよなぁ」とか「職場の近くだなぁ」とか「ガイドの場所どうしようかなぁ」とか

目に入ったものから他のことを連想してしまって、さらにそこからあれこれを心配をしてしまう、みたいなことが私はよくある。

一方、カナダで親しくなった前述の友人たちも含め、関西圏には数人知り合いはいるけれど、

私には縁もゆかりもない、普段の生活圏である東京とは全く切り離された場所だからこそ、純粋に駅名や街並みを見て「面白いなぁ」「楽しいなぁ」と感じられている自分がいて。

それがとても気楽で、自由に感じた。

「東京の人間関係は、一旦東京に置いていく」そんな自分をリセットする時間。

だから、私は旅が好きなのかもなって、

1人新幹線で駅弁を頬張りつつ、「次の一人旅はどこに行こうかなぁ」と思う帰り道でした。

初めて訪れた神戸の街

あなたの育った場所に行ってみたい


このところ、関西には数年に1回は足を運んでいるけれど、今回は今までの旅行とは少し違ったことがあった。

それは、関西出身のパートナーが事前にいろんな情報を教えてくれた、ということ。

彼は街歩きが好きで、自分の出身地に限らず関西全域に詳しいので、私が今回の旅行をするにあたって、「大阪はここに行くといいよ〜」「ここ(筆者)が好きそうなお店だからリンク送るね〜」とたくさんアドバイスをくれた。

そして、自分の詳しいエリアについて話している彼はとても嬉しそうだった。

・・・

私は生粋の関東人、もっと言うと首都圏から今まで出たことがないし、ボランティアガイドをやっていることもあって、東京でどこかに遊びに行く時は、彼より私のほうが詳しい場合が圧倒的に多い。

加えて、彼は私の地元に来たことがあるので、私がどんな場所で育ってきたか、ということは知っている。

一方、彼と付き合い始めてから、私が関西に行ったのは初めてだった。

今回の旅行はたまたまスケジュールが合わなかったこともあって、私1人で関西に行ったけど、旅行から帰ってきた翌日、彼にLINEをした。

「今度行く時は(彼)と一緒に関西に行ってみたいな。(彼)の口から好きな場所や育った場所の話を聞いてみたい」

すると、彼から「ええよ〜」といつも通りのんびりとした関西弁で返事が来る。

本人から話を聞く限りだけど、彼の地元と私の地元では景色も移動手段も買い物する場所も全く違うらしい。

でも、

彼がどんなところで育ったのか行ってみたくて

どんな場所が好きなのかを知りたくて

知り合いがゼロの状態で東京に来た心境を少しでも理解したくて

今回、パートナーのオススメの場所をいくつか訪れてみて、私の自己満足ではあるけれど、少し前より彼のことを知れたような気がする、そんな関西旅行でした。

中之島公会堂が綺麗でした。

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