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【おふんろさん#01】まるで浸かるサウナ!?皮膚病の名湯/霊泉元湯@福島県郡山市熱海町

福島の「熱海」、磐梯熱海温泉へ。

「熱海」と聞くと、言わずと知れた静岡の観光地「熱海温泉」を思い浮かべる人が多いでしょう。実は、わたしが暮らす福島県にも「熱海」があり、同じく温泉街として栄えています。

住所的には、福島県郡山市熱海町。郡山市街から車で30分程度で行けるので(JR磐越西線でも行けるよ)、関東圏から来た旅行客の方もアクセスしやすい場所だと思います。

同じ「熱海」でも、こっちの熱海は「磐梯熱海(ばんだいあたみ)温泉」という名前で親しまれています。ちなみに「磐梯」とは、日本三大民謡にも数えられる「会津磐梯山」に登場する福島県のシンボルの山。

この磐梯山がある会津エリアからも車で30分程度で行けるので、登山や冬はウィンタースポーツ帰りの方にも、足を運んでいただきやすい温泉街です。

筆者は、この磐梯山にあるスキー場によく行きます。

さて、今回訪れたのは、磐梯熱海温泉にある「霊泉元湯」。2018年に開業100年を迎えた、古くからある源泉かけ流しの温泉です。皮膚病に効く名湯として、現在も県内外からたくさんの人が訪れているそうです。

元湯の歴史や詳細については、公式サイトにパンフレットのPDFが掲載されていたので、そちらをご参照ください。

温泉なのに、冷たい!?

「元湯」があるのは、「JR磐梯熱海」の駅前すぐ。車に乗らない人でも、気軽に行けるのがうれしいポイント。車の人は、元湯の近くに砂利の駐車場がるので、そこに停められます。

元湯の入り口。看板がいい味だしてるう

番台さんに「初めてなんですけど」と言うと、丁寧に案内してくれる。入湯料は大人600円、子ども300円。時間帯によって変動するようで、18時以降は大人300円で利用できます。や、やすい…!

この日は、たまたま仕事帰りに時間ができて立ち寄ったため、タオルを持参していませんでした。でもそんな時も、フェイスタオルを100円で販売してくれるので大丈夫です。

廊下には、元湯の紹介文があったりして勉強になる
元湯が開業した100年前の姿なども
かつての様子がわかる写真の展示も

こうした展示を眺めつつ、いざ浴場へ。
浴場の写真は撮れないので、ここからは皆さんの想像におまかせで・・・

元湯には、シャワーが一台しかなく、備え付けのシャンプーやボディソープ、ドライヤーなどもありません。
だから、必要な人は洗面具を持参する必要があります。

地元のおかあさん方は、マイ温泉セットを持参し、シャワーではなく湯船から直接お湯を風呂桶にくみ、そこらへんの空いているスペースで洗っている様子でした。

シャワーで身体を流し、いざ、湯船へ・・・・
まず足を浸けて驚いたのが

「え、冷たい・・・」

水風呂までとはいかないものの、ぬる湯、でもないかな。体温よりは確実に冷たい。水風呂と、ぬる湯の間くらい。

温泉成分が入ってはいるんだろうけど、「温」泉ではない。
あ、「霊泉元湯」という名前は、もしかして「冷たい温泉」→「冷泉」→「霊泉」という由来なのかな。違ったらすみません。

その霊泉に、おかあさん方は肩までどっぷりと浸かって、世間話を楽しんでいる。私はあまりの驚き体験で、しばらく唖然とした表情でぽけーっとしてしまった。

源泉の注ぎ口に手を触れてみると、「つ、つめたい。」
コップに注いで、夏場もごくごくと飲み干せそうなくらい。さすがに飲みはしなかったけど、飲めそうなくらい、サラサラで水っぽく、透明度も高い。アルカリ性の単純泉です。

写真はイメージです

水風呂とまではいかないけど、肌寒いくらいの温度だったので、初めての私にとっては肩まで浸かるには少し勇気がいりました。でも外は36度くらいの真夏日でしたので、汗が引いて気持ちよかった。

私はアトピー肌なので、温泉によっては肌にしみてしまったり、湯ただれを起こしたりする場合もあるのですが、ここは大丈夫でした。でも切り傷などがある人は、少ししみたりするかもしれません。

ちなみに、元湯の温泉固有の適応症は「きりきず・やけど」だそうです。皮膚病の名湯っていうくらいだもんね。なにか皮膚にトラブルがあって、鎮静したい、治したいという人におすすめかもしれません。

熱い温泉と交互で入って、プチ・サウナ効果。

数分、ぬる湯に浸かった後は、あつ湯に入って身体を芯から温めます。そう、この浴場には2つの湯船があって、広いほうが「ぬる湯」、小さいほうが「あつ湯」。あつ湯のほうは、元湯の冷たい源泉を沸かしたものではなく、市営の源泉を引いているそうです。だから、1つの浴場で2つの源泉をたのしめる!なんとも贅沢な体験です。

(公式パンフレットには、3種類の源泉が楽しめると書いてあったのですが、真実はどうなんだろう…)

あつ湯は、体感で43度くらいあります。ぬる湯で身体が冷たくなっているので、ちょっと熱く感じるかも。でも、そのじわ〜〜〜っと熱さが身体にしみていく感じが、何とも心地よく、心もふにゃふにゃ〜〜っと溶かされていきます。

のぼせる前に、ぬる湯へ移動。足先から少しずつ慣らして、とぷん、と浸かる。常連だと思われるおかあさん方も、同じようにされていたので、ぬる湯とあつ湯を交互に繰り返すのが、「霊泉元湯」のお作法みたいなものなんだと思います。

もちろん、お好みの浸かり方で。

で、思ったのが、

「これって、サウナじゃない?浸かるサウナだ!」

廊下の展示にも、「低ー高ー低温を繰り返すことで血流が良くなり・・・」って書いてあったしね。私はのぼせやすい体質で、サウナ〜水風呂が得意ってわけではないんですが、これなら長湯できそうかも。サウナほどはいかなくても、ちょっとした「ととのう」感じもありました。

その証拠?に、来られる人が比較的、お年を召した方たちだったんですけども、肌がつるっとしていて、毛穴が見当たんないの。
何より驚いたのが、きゅっとメリハリのあるボディライン。お肌にハリがあって、しっかりと血流流れてます!って感じの、わかわかしいお身体をされていました。

それが本当に驚きで・・・また唖然としてしまい、何度もおかあさん方と目が合ってしまいました。ごめんなさい。怪しい人だと思われていませんように><

でも嘘なく、温泉に通われている方のお肌やお身体のハリ感が見事でした。それが、元湯の泉質が良いことの証ですね。私も通いたくなりました。

ぬる湯は、冬も浸かれるのか?

ちょっと気になったのが、体温よりも低く感じたぬる湯、冬は皆さんどうししているんだろう…と。磐梯熱海温泉は、スキー場から車で30分程度で行ける場所なので、それなりの降雪量があります。もちろん、寒い。

そんな寒い中、ぬる湯どころか、キンキンに冷えた「冷泉」になってしまってるんじゃないの?って。

どうしても気になって、脱衣所で出くわした方に聞いてみました。その方は地元の方だったのですが、「冬も入るよ」と。

夏は冷たく感じるけど、冬は逆にぬるく感じで、それがまたいいんだそうです。これは冬も行ってみなきゃ。

「元湯」は内湯だけなので、外の景色を眺めながら温泉に浸かるという体験はできないのですが、寒さで冷えた身体を「浸かるサウナ」で血流をよくして、ほんのり「ととのう」。それもいいなあ。

温泉神社へ、お立ち寄り。

「元湯」の近くに、温泉神社があるというので帰りに立ち寄ってみました。

創建は正親町天皇の御代と伝わっていて温泉の繁栄とともにある神社。
境内には熱海温泉の起こりを後世に伝える熱海温泉碑があります。

と、観光サイトにはあったのですが、ごめんなさい石碑を見逃しました。
境内はきれいに整備されていて、お参りしやすかったです。すてきな温泉をありがとうございますと、感謝を述べてきました。

NEXT「おふんろさん」、おたのしみに!

お風呂が好き。銭湯が好き。温泉が好き。な筆者が、個人的な楽しみとして始めた、お遍路ならぬ「おふんろ」さん。

その第1回目は、福島県郡山市にある磐梯熱海温泉内、「霊泉元湯」をご紹介しました。これからもゆるっと、訪れたお風呂屋さん情報を書き溜めていきたいと思います。みなさんも良い、おふんろ巡りを!

【施設情報/共同湯「霊泉」元湯

・入浴時間帯
6:00〜20:00 ※19:30で受付終了
料金
朝6:00〜 大人:600円 子供:300円
14:00〜 大人:400円 子供:200円
16:00〜20:00 大人:300円 子供:150円
【日帰り入浴(2階大広間利用)】
8:00〜16:00 大人:1,100円 子供:550円 飲食持込可
駐車場
あり
住所
福島県郡山市熱海町熱海4−22(https://goo.gl/maps/Pp4aran19FLgw3xu7)
電話番号
024-984-2690

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