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八雲立つ神々の国

私がいつも記事を読ませていただいているnoterさんの中に、おふたりほど出雲のご出身の方がおられます。

この弱小アカウントでおふたり。
なかなかの高確率ではないでしょうか。

島根県出雲市。
思い出深い場所です。

私がペーペー会社員だった20代初めの頃。
ある日電話に出ると、不可思議な言葉が受話器から聞こえてきました。

……。
まったく聞きとれません。

「おそれいりますが、もう一度お願いできますでしょうか」

……。
やっぱり聞きとれません。

さすがに2度聞き返すのは失礼だろう。
「少々お待ちください」
かろうじて名前が聞きとれたうちの社員に、電話をつなぎました。

「すみません。なんとおっしゃってるか聞きとれなくて…」
「ああ、あそこね。OK!」
…通じたようです。
それは、出雲市のお得意先からの電話でした。

知る人ぞ知ることですが、出雲弁は東北弁ととてもよく似ています。
ミステリーの巨匠松本清張さんの代表作のひとつである「砂の器」も、出雲弁と東北弁との類似性がキーポイントとなっています。

上述したおふたりのうちのおひとりが、興味深い記事を書かれています。

この記事に引用されている初級編のアナ雪バージョン、面白いです。アナとエルサはなんとか聞きとれますが、王様は字幕があっても難しい。
出雲弁では雪だるまのことをいきだぁまと言うのか…。チョトコワイ。

そして上級編。
最初から最後まで無理でした。
もうひとりの出雲出身のnoterさん、聞きとれますでしょうか?

衝撃の電話から少したって、私の部署でも出雲市の代理店とのやり取りが増えてきました。
現地に行く機会もあり、代理店の方にあちこち案内してもらったのもいい思い出です。

出雲と言えば出雲大社。荘厳のひとことに尽きます。
八重垣神社では、和紙がなかなか沈まずにヤキモキしました。
島根ワイナリーでは、調子に乗って飲めないワインを試飲し、帰りの車で吐きそうになりました。

日本列島のほぼ端と端の出雲と東北の言葉が似ているのは、どうしてなのでしょう。
そして、島根県の中で出雲地方だけがこのような方言なのも、なぜなのでしょう。

神無月に全国の神々が集まり、一年中が神在月かみありづきの土地。
そのお膝元の出雲は、神々に選ばれた言葉が話される特別な場所なのかもしれません。

最後まで読んでくださって

だんだんありがとう

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