[第4回]テツドク@銀河鉄道の夜
2020.02.01(sat.)
【第4回 BOOK LAB ウエダ 読書の会】
哲学カフェ×読書会
〝テツドク〟
「銀河鉄道の夜」〜宮沢賢治をよむ会〜
***
第4回は、じっくり語りたいヘビー読書家むけ。
「本×哲学カフェ」
読書会に哲学カフェをかけあわせ、
物語の感想の共有、フリートークはもちろん、
物語のキーと捉えた〝幸福論〟
「本当の幸せとは?」
物語の最大のテーマについて語りあいます。
物語から、時代背景から、宮沢賢治の幸福論、人生観をもととして、宗教的に、哲学的に…あらゆる面から紐解いていき、物語を味わおうとする会です。
(なんと本格的な読書会!!)
***
ⅰ) なぜ哲学カフェ?
哲学カフェは哲学的な議論をするための草の根の公開討論会。 (出典:ウィキペディア)
賢治の物語はどこか神秘的で哲学的。
〝生きるとは?〟〝友だちとは?〟
物語に触れたら、一度立ち止まって、自分だったらどうするかと考えてみたくなる魅力があります。
〝本当の幸せってなんだろう?〟
物語から出てきた自分への問いを、読書会のメンバーと話し合ってみたい。
物語を読んだ人達はどのような感想をもつのだろうか。
この気持ちを感想だけで終わるのではなく、哲学カフェというものを通して、物語のもっと奥深くまで話し合い、より語り合おうという気持ちを大切に、
「本×哲学カフェ=テツドク」
今回の読書会が誕生しました!
***
ⅱ) STAGE
「CAFE&BOOKS NABO」@長野県上田市
ただいまリニューアル閉店中のお店になりますが、本に関するイベントは現在開催中とのこと。
本のないNABO。
本がない分、広々とした印象で、素敵な空間であることは変わりませんでした。
参加者はワンドリンクオーダー。
私はコーヒーをいただきました!
ⅲ) テツドク
今回は11人のメンバーが集まりました。
大学生20歳から60歳越え!!!
BOOK LAB ウエダは、年代の幅広さが魅力のひとつです。
◆タイムテーブル
⑴自己紹介+感想
⑵フリートーク
⑶哲学カフェ「幸せとは?」
内容が固い分、どうしても勉強感が出てしまう今回。
もちろん学びたい気持ちは強いのですが、のんびりと語らうことに重点をおいて、本と過ごす休日感を楽しみたい。
そのため、フリートークを中心に進め、カフェで本の話をしている空間を意識しました。
◆感想
「小学生の頃読んだと思うけれど、記憶にない…」
「大人になって読み返したら、こんなにも深い話だったのかと驚いた。」
「自分ならザネリを助けたかわからない。」
「よく分からないところが多く、何度か読み返した。解説がないと難しいのかもしれない。」
「素敵なファンタジーを予想して読みはじめたら、驚くほど暗い!悲しい!」
皆さんに共通していたことは、
「難しい。他の人の意見を聞きたい。」
なかでも、【活字拾い】【ラッコの上着】
「????」
▶︎20代と60代のジェネレーションギャップ①
【活字拾い】活字拾い=文選(ぶんせん)とは、活版印刷の工程の一つで、原稿に従って活字棚から活字を順に拾い、文選箱に納めること。 採字とも。 この作業は熟練工の独擅場であったが、のちに鋳植機の登場や、写真植字、さらにはDTPに押されて衰微していった。(出典:ウィキペディア)
↑これです。これ。
読んでいて全然イメージできませんでした。
メンバー最年長の先輩に詳しく教えてもらい、一同うなずきが止まらず、、
【ラッコの上着】も時代背景なのだと理解し、時代とも物語をすり合わせていきました。
◆フリートーク
▶︎賢治の信仰していたものは何なのか。
賢治は仏教「法華経」を生涯信仰していた、と様々なところで書かれています。
また、キリスト教にも一時期通じており、様々な宗教を学んでいたとも言われています。
銀河鉄道の夜には、そんな賢治の宗教感が物語のあらゆるところに散りばめられている印象を受けます。
賢治の作品「雨ニモマケズ」からも法華経の教えを感じさせます。
今回、ご実家がお寺であり、仏教に見識のあるメンバー仏教のあれこれをお話してもらいました。
物語のここはその教えから、、?
あの物語も実はつながってる、、?
そう思わせるお話で、実に興味深かったです。
専門家の話を聞けるとても貴重な時間でした!
仏教では教えのことを「のりもの」と表すことから、物語の〝鉄道〟の意味の一つとしてつながっているのでは?
全てに意味があるのではないかと思うと、わくわくが止まりません。
▶︎「現代版 銀河鉄道の夜」/ ジョバンニ、カムパネルラ、ザネリが現代人だったら?
これは、とっても面白かった!!
(メモより)
ジョバンニ『カムパネルラとは毎日LINEをする親友だ。しかも僕は知っている、カムパネルラはあのザネリともグループLINEでつながっている、と。』
SNSによるいじめ。
また、ラストの幸福論については、
「他人のために尽くすことが生きる意味」
↓
現代「それぞれの生きる道を見つける」
幸せのカタチは1つではない。
絵本作家のヨシタケシンスケさんが大ブームな理由も、その表れではないでしょうか。
〝幸せ〟にも時代の流れがあるのかもしれません。
◆幸せとは?
それぞれの幸せについて話し合い、ふせんに書いていきました。
「人とのつながり」
「存在する幸せ」という本質的なもの。
「パンを選んでいるとき」
「面白い本と出会ったとき」
生活のささやかな喜びの幸せ。
たくさんのカタチの幸せを集めました!
幸せの多様化、幸せを選択するできる喜び。
当たり前にそこにあって、当たり前に選べる今、
ふと立ち止まって、〝感謝〟
11人のBOOK LAB ウエダ号が出発しました!
***
自分1人ではたどり着かなかった新たな発見や出会い。魅力たっぷりの2時間。あっというまでした。
なぜこんなにも愛され、読み継がれてきたのか、理解できたような気がします。
もう、賢治のことが気になって仕方ありません…!
改めて賢治の作品に触れてみたいと思うきっかけとなりました。
銀河鉄道の夜を通して、宮沢賢治の人生観に触れ、賢治の魅力を堪能。読書会の楽しさを感じました。
▶︎「本当の幸せとは?」
私の幸せは、BOOK LAB ウエダを通して、本を通して、人と出会い、語ること。
本は本当にたくさんの幸せを運んできてくれます。
本を通して出会った全ての人に、
ありがとう。
◇
◆
◇
最後に。
この記事を購入し、最後まで読んで下さった方。
つたない言葉で綴ったものですが、BOOK LAB ウエダの読書会の様子をご覧いただき、ありがとうございました。
応援して下さった方のパワーを合わせ、
〝人と本がつながるウエダ〟
そんなまちを目指して、BOOK LAB ウエダでは楽しい読書会を開催していきます。
「自宅にいながら読書会体験」に参加して下さった皆さんからの〝読書会アイディア〟も大募集!
〝本×?〟
本を通した楽しい企画をぜひお寄せ下さい。
皆さんの企画がそのまま実現されるかも!?
そうです。
皆さんもすでに〝ウエダ盛り上げ隊の共犯者〟なのです。
詳しくは、twitterで情報更新していきますので、合わせてご覧ください。
これからも応援よろしくお願いいたします。
読書会体験お疲れさまでした◎
***
BOOK LAB ウエダ
▶︎http://twitter.com/booklab_ueda
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