遊びの要素と遊びのリスクについて

遊びの本質については、古代より多くの研究がされており、様々な視点や理論が存在しますが、一般的に以下の特徴や要素が考えられます。

  • 自発性と自己目的性: 遊びは自発的に行われ、楽しみや喜びを追求するために行われます。遊びは目的を持ち、その目的自体が遊びの一部となります。

  • 自由と創造性: 遊びは制約や制限から解放され、自由な表現や創造性を促進します。ルールや枠組みの中での自由な探求や試行錯誤が遊びに特徴的です。

  • 非現実性: 遊びの中では一時的に現実から切り離され、架空の世界やルールに入り込むことができます。想像力やフィクションの要素が豊かに組み込まれることがあります。

  • 心身の活動と感情の喚起: 遊びは身体的な活動や感情の表出を伴います。身体の動きや運動、笑いや興奮などの感情が遊びの中で生じます。

  • 社会的な相互作用: 遊びは人々との交流や社会的なつながりを生み出します。協力や競争、役割の演じ方など、他者との関係や協調性が遊びの中で発展します。

しかし、遊びにはリスクも伴います。特に、以下の点が考慮されるべきリスクとして挙げられます。

  • 身体的なリスク: 一部の物理的な遊びは、怪我や事故の可能性が伴います。例えば、登山やウォータースポーツは危険を伴うことがある。

  • 感情的なリスク: 競争的な遊びやゲームには、失敗や敗北によるフラストレーションや失望感が生じることがあり、トラブルの原因にもなり得ます。

  • 社会的なリスク: 他者との関わり合いの中での遊びは、対人関係のトラブルや誤解、孤立感を生む可能性があります。

  • 時間や資源の浪費: 一部の遊びやゲームは、中毒性を持つことがあり、長時間の参加により他の重要な活動や義務を疎かにするリスクがある。

  • 適切でない内容への暴露: 一部のメディアやゲームは、子供にとって適切でない内容を含む場合があり、その内容に触れるリスクが考えられます。

それにもかかわらず、現代の社会や職場環境では「ゲーミフィケーション」という概念が浸透してきており、仕事や学習の中に遊びの要素を取り入れる動きもあります。
しかし、これにより、

遊びの要素を持つ活動と、一般・伝統的に遊びでないとされる活動との境界は徐々に曖昧になってきている

とも言えます。このような背景の中で、遊びのリスクを正しく理解し、適切に対応することが求められます。

なので私はゲーミフィケーションなど物事に遊びを取り入れる時には、遊びである状態と遊びでない状態であることのバランス(最適領域の設定)をしっかり考察し、また途中でバランス調整ができるようにすることも大切だと考えます。

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