だから男どもよ。テメーのケツはてめえで拭け。
生命力を失ってしまった人たちは日本には多いように思う。
とくに男性には、自分が抱えている深刻な状態に気づく術がない。自分の弱さや苦しさを友人や近しい人に吐露することを躊躇ってしまうからだ。
先日ついにコロナにかかってしまい、なかなかしんどい日々を過ごした。体から火が出ているかのような高熱と、食欲がない上に味覚異常で何もかもが不味く感じる苦痛。1週間ほどで症状はかなり軽減されたが、倦怠感や怠さはしばらく続いた。
一番辛かったのは、これまで感じことのないほど元気が削がれていくのを感じたことだ。何をしていても生きる気力が湧かない。今までどうやって普通に過ごしていたのかすら疑問に思えてきてしまうほど、1分1分が苦痛だった。まさに闇堕ち状態だ。
普通なら、このあたりで「死にたい」という希死念慮が湧いてくるかもしれないが、それすらもない。このままただ何も起こらず、死んでしまうのではないかという予見めいた感覚だけがあって、死にたいという思う感情も結構エネルギーのいることなのだなと初めて知った。
まさに生命力を失っていた。得体の知れない虚無。自分の人生にはもう何も起こらず、誰も介入せず、このまま静かに消えていくのだろうという予感。思い出しただけでゾッとする感覚だった。元気が湧かないというのは、想像以上に恐ろしいことだった。
この1ヶ月間、まるで生命力を感じない男性二人に出会った。彼らは普通に話し、普通に笑っている。上手に表情を作り、コミュニケーションを難なくとってはいるが、どこか生きる気迫を感じない。親身に私の話に耳を傾けるその表情の奥底に、深い虚無を感じた。
このように生命力を失ってしまった人たちは日本には多いように思う。とくに男性には、自分が抱えている深刻な状態に気づく術がない。自分の弱さや苦しさを友人や近しい人に吐露することを躊躇ってしまうからだ。
「自分の性欲や本能が怖い」という男性をよく見る。
なぜ彼らは女性よりも自身の性欲や本能を恐れるのか。
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