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【ASIBAレポート】『New Node モビリティによる移動と結節点のデザイン』

3/12(火)に行われた、一般社団法人ASIBA、任意団体ND3Mが共同で主催した「new verb design studio」ワークショップ『New Node モビリティによる移動と結節点のデザイン』の開催報告です!当日は建築都市の分野に限らず多くの方に来ていただき、イベントは大盛況となりました。参加してくれた方々本当にありがとうございました!また本イベントは竹中工務店様のCOT-Lab新橋にて行われました。ご協力いただき本当にありがとうございました!


第一章 : ショートレクチャー

 まずは、「広く社会システムまでを事業領域と捉え、モビリティに関わる新たなサービス・事業の創出」に努められている吉治季恵さんと中川拓也さんによる、ショートレクチャーが行われました。社会動向や新たな兆候から、これからのモビリティと結節点のあり方について解説していただきました。

第二章 : ワークショップ第1部
「移動の未来を想像してみよう!」

第一部のゴールは、技術の実現可能性やニーズなどは一旦置いておいて、自分自身が未来の移動として楽しみたい、実現して欲しい場面や行動を自由に想像することでした。

まずは参加者一人ひとりが、「移動と結節点」に関する気になるキークエスチョンを1つ作成しました。例えば、

  • 一番好きな移動方法は?

  • 世界から自動車が消えたら?

  • 良い移動とは何か?

  • 月に一回自分の家が人気路線のバス停になったら?

などのキークエスションが出されました。

次に、出されたキークエスチョンをホワイトボード上にマッピングしていきます。そしてある一つのキークエスチョンに興味を持った参加者同士で一つのグループを形成していきました。

キークエスチョンが挙げられると、各自が出てきたキークエスチョンに対する回答や意見を、A4の紙に絵や文章で自由に書き出していきます。技術の制約は考えず、アナログ的に自由に発想することを目指しました。この作業を通して、一人ひとりの中に、未来の移動に対するあり様や理想が、徐々にイメージとしてはっきりしてきたはずです。

次に、キークエスチョンとそれに関連づけられた回答のエリアが複数できました。そして各エリアに興味を持った参加者が集まりでそこでエリア(興味)ごとにグループが形成されました。また、各グループにはメンターが1人ずつ加わりました。メンターには参加者の自由な発想のサポートとアドバイスをしてもらいました。メンターとして参加していただいた皆様ご協力本当にありがとうございました!

こうして第一部では、アナログ的な発想からグループ分けを経て、最終的には技術面から離れた理想的な未来の移動のイメージを、参加者一人ひとりの中に掴んでもらうことができました。第二部以降の、よりディスカッションを重ねた検討へとつなげていく重要な準備作業となりました。

第三章: ワークショップ第2部
「移動と結節点の未来のストーリー作り」

第2部では、第1部で設定した各グループのキークエスションを起点に、未来の移動と社会がどのように変化するかについてストーリー化を行いました。

まず、キークエスションから見えてくる社会の変化について議論し、模造紙に書き出していきました。

  • そのキークエスションが実現した場合、社会はどのように変容するか?

  • 一般の人々は、そうした社会でどのような移動を求めるだろうか?

  • 自分自身なら、どのように移動したいと思うか?

次に、そうした移動への欲求を実現するための、新しいモビリティ(移動手段)のあり方を検討しました。

  • 欲求を満たすにはどのようなモビリティが必要となるか?

  • 現在にはない全く新しい移動手段や、モビリティの概念は何か?

さらに、そうしたモビリティを支える結節点(人が集まる場所)の機能やデザインについてもアイデアを出し合いました。

  • どのような結節点が求められるか?どんな形態が想定されるか?

  • 移動の目的地としてだけでなく、コミュニティの核ともなりうるのか?

このように、キークエスションから発想を広げながら、未来の移動と結節点に関するストーリーを1つの筋立てで模造紙に書き出していったのです。

第四章: ワークショップ第3部「結節点を空間的に想像してみる」

第3部では、第2部で描いたストーリーをさらに発展させ、具体的な空間やモビリティの形態を作品として表現しました。

各グループで以下のような空間的・造形的なアウトプットを制作しました。

  • 新しい移動が求められる状況下での、革新的な車椅子のデザイン案

  • 空間移動が可能になった時に必要となるVR機器のアイデア

  • 新しい移動システムを支える未来の駅舎やコンセプト

  • 快適で楽しい移動体験を提供する新たな移動ツールのデザイン

  • 現代の義足よりも自在な行動を可能にする義足の提案 等

スケッチや粘土、既存の素材を組み合わせるなどして、アイデアを立体的に具現化していきました。単なる絵や図面だけでなく、実際に手を動かして作品を作ることで、アイデアをより深く検討し、磨き上げていくことができたのです。

こうして、第2部で練ったストーリーから、具体的な空間やモビリティの形状までをデザインすることで、参加者一人ひとりの発想の幅を広げ、未来の移動と結節点への想像力を大きく刺激する内容となりました。

第五章 : クロージング「チーム発表・講評・総括」

最後に各グループによる発表が行われ、講評者から意外性、実現可能性、発展性などについてフィードバックがありました。

総評

参加者一人ひとりの自由な発想を促し、創造性を刺激し合うことで、未来の移動と結節点への新しい示唆が数多く生み出されたワークショップとなりました。アイデアを提案で終わらせることなく、実践につなげていけるよう、参加者同士の交流の場も設けられていました。本ワークショップはこれにて終了しましたが、参加してくれた方々には、この回をきっかけに日常に溢れるモビリティとについて関心を持ちつつ、またみんなで語り合いながら未来を構想し、どんどん社会に実装していって欲しいと思います!
(文:塩田匠)

参加ありがとうございました!

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