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周期性

25年おきのターニングポイント

    

周期



1970年  成長とその影



 1945年の敗戦から約25年、1970年頃に日本は大きな転換期を迎えていました。この時期、日本を賑わせたのは「大阪万博」です。日本の技術と文化を世界に示す光の側面がありました。しかし、その裏側では水俣病を始めとする「公害」問題が深刻化していました。公害問題は、当初企業の利益が優先され、政府もそれを支持していましたが、問題の深刻さが社会全体を揺るがし始めました。この時代、1968年あたりから日本だけでなく世界中で「成長」という名のもとに行われた活動に対する反発が広がりました。特に若者たちが声を上げ行動を起こしたのです。先進国の各地で同時多発的に起こった革命の叫びは、国家や企業の都合によって個人が犠牲になることへの不満の表出でしたが、根底に渦巻いていたのは「世界のターン・オフ」を希求した類としての本能ではないでしょうか。


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1995年  世紀末へ向かう揺らぎ


 次の25年後、1995年には日本で再び大きな転換期が訪れました。阪神淡路大震災とオウム真理教事件という二つの出来事が象徴的です。阪神淡路大震災は、日本列島の脆弱性と宗教の持つ危険性を改めて浮き彫りにしました。日本の歴史は自然災害と共に歩んできたと言っても過言ではありません。人間も文明も、その儚さを再認識させられました。

オウム真理教事件は、人間の求める精神的な豊かさを考える上で、大切な問いが棚上げにされました。いかがわしさと卑劣さと残虐さは、宗教的なるものに一種の怪しさを持たせる印象につながりました。この事件は、日本が近代化の過程で見過ごしてきた精神の領域に関する問題を示唆しています。

阪神淡路大震災で、改めて気付かされたのは自然の脅威です。人間は自然に太刀打ちできない存在であり、建物や構造物が崩れる様子や広範囲な火事の映像が今も脳裏に焼き付いています。文明の儚さを実感した出来事になったのです。世間のムードが世紀末という何かの終焉に向かっている気配になっていたようでした。

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2020年  脅威と新たなる始まり



そして、2020年。コロナウィルスのパンデミックが、過去二回の転換期と同様に、人類全体の大きな節目となりました。「今のままで果たしていいのか?」という問いを突きつけられたこの時期は、私たちがこれまでの生活様式や価値観を見直す契機となったのです。仕事とは?会社とは?場所や時間を超えた「働き方」の大幅な変化が起きて、ZOOM始めとするオンラインの形態が一気に普及しました。

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25年周期の意味


25年ごとに訪れるこれらのターニングポイントには、何らかの法則性があるのではないかと感じます。厳密には24年から28年程度の誤差の範囲ですが、これは人間の思考や行動が世代ごとに変わることで、時代の至る所にその影響が現れるからです。その端境期の数年が次の25年の有り様を決めているかのようです。

 もっと細かく言えば、2年単位で置き換わる粒子の振り子運動と3年単位で変化する波動が混ざり合っているように思えます。2年のものと3年のものが重なった時その倍数が24や28。概日(サーカディアン)リズムと言う生物の変化する生体現象が約24時間。女性の平均的月経周期が28日。これらの周期は、星の巡りや宇宙の働きとも関与しているとも言われています。ですから星占い、十二支、タロットカードの占いなどもこうした統計的周期性を取り入れた事に不思議さは感じません。太古の人類が天体変化と自然現象の関係に法則性を感じたり、五感を超えて何かと繋がった能力(シャーマン)を持つ人が啓示や暗示をする上で「天」の理を感じたのも同様に思います。

 波動と粒。

量子力学の分野が、ひょっとすると周期性に潜む新たな突破口を開く予感もあります。

 宇宙の理と人間の細胞は共通しており、部分は全体であり、全体は部分なのです。周期がある程度影響し合うのは当然であり、この周期を見ながら人間や社会の変化の意味を考えることは面白いと思います。


 ☆その他ー 周期には色々な説がある。 代表的に以下

地球の氷河期サイクル10万年周期
地球の磁気変化が3万年周期
西洋と東洋の繁栄と衰退は800年周期
パンデミック(感染症)は100年周期
世界の覇権国家交代は100年周期
社会制度は80年周期
人間の価値変容は60年周期
経済システム&景気変動は50年周期


時間の流れるスピード

 
周期性という一定の時間。

◆時間

身体の中にある時間系列で言えば、心臓の鼓動が1秒
心臓とは筋肉の動き。つまり筋肉は1秒という時間を持っているかも知れない。この筋肉を動かす神経回路には1000分の1秒という時間があり、さらに
この神経を動かしている37兆個に及ぶ細胞ではないか、という説もあります。
 ナノ秒、アト秒、そして宇宙の誕生と言われるビックバンの時間は、10のマイナス23乗秒。計り知れない印象を持つ単位ですが、人間もこうした宇宙時間の中にいることを感じると、改めて周期性がいっそう魅力的に感じるのです。


モノことフロー研究所






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