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雨に濡れたい遺伝子

子どもの頃、大雨の中
ずぶ濡れになったあの日のことは
今思い出してもワクワクする
わざと靴を脱いで帰ったことも・・・

なのに、大人になった今
我が子にも「傘持った?」「濡れたら風邪ひくよ」
毎朝天気をマメにチェックしたり声かけ、うるさい私

本音を言うとこの言葉の裏には
「傘届けるのも風邪引かれるのもめんどくさい」
「洗濯物増える」など、親目線の心理も隠れていた

自分の身は自分で守る

このことを教えるのも親の務め

自分はというと
今でも、大雨に打たれ靴びしょびしょにして散歩する
という密かな妄想を楽しんでいる
子どもの頃の経験からワクワクしかなかったからだ

人はある一線を越えると諦めに入る
この諦めが意外と何かを払拭するスイッチになるのだ
諦めに入ると守っていた何かがどうでもよくなって笑けてくる

こういう日のことを人は一生忘れない

先日、子どもの下校時間に大雨が降った
息子は傘を持って行かなかった
濡れて帰ったらお風呂だな・・と思いながら外を眺めていた

案の定、息子はずぶ濡れで帰ってきた
母(私)「濡れたでしょ?お風呂入りな」
小3息子「逆に楽しかったー!」

息子は堂々と雨に濡れるという「非日常」を楽しんだ
(実は学校から傘を借りていたがわざと濡れたとのこと)

数年前も大雨の中
近所のお母さんが大雨でお迎えに行ったついでに
息子にも「一緒に乗って行かない?」と声をかけたが
息子は断ったとのこと。
「どうして送ってもらわなかったの?」と聞いたら
息子は「雷を見たかったから」と言った
小1の頃だ

いつかの朝の登校でも
大雨で近所の子はみんな車で送るというので息子は一人になった。
送っていくのは簡単だが、簡単に送らないのも愛だ
息子と学校まで一緒に歩いた(往復1時間かかる山道)
雨は上がり、空を見たら虹がキレイにかかっていた

「車で行ってたらこの虹にきっと気づかなかったね」

間違いなく私の子だな・・と
愛おしくなった

多分息子は
この日に見た虹を忘れない

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