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コスパのいい遊びで人生を豊かにする

いきなりですが、800円の歴史小説を3ヶ月かけて精読したら、かなりコスパよくないですか?

詳細まで突き詰めて読んで行くと、歴史小説に書かれている以外の景色が見えてきます。

具体的には読んでいる歴史小説の社会背景とか、そういったことも理解できるまで図書館やネット検索、チャットGPT、Googleマップなどを活用して調べてみたりする。

あとは歴史小説を読む過程で発見した知らない知識は、理解の枠を超えてまで深掘りして調べていきます。これは別名「脱線読書」とも言えるでしょう。

例えば伊藤潤さんの「巨鯨の海」では、江戸時代の捕鯨組織を舞台にして物語が進んでいきます。
そこでは単純に捕鯨組織の人間ドラマに注目するだけでなく、例えば以下のような点に興味を持ってみることで捕鯨の小説を更に楽しむことが出来ます。

・江戸時代とはどんな時代なのか
・その時代は徳川何代将軍だったのか
・舞台となっている地域の藩主は誰か
・その地域の地理や地形

これらを知ってから小説を読むことにより、その時代、その地域の藩主が徳川家にとってどういう立ち位置だったのかを理解しながら楽しむことができます。

この時点で物語の見え方が変わってくるのではないでしょうか?
その小説には書いてない、「藩主がどんな人間だったのか」まで知ることができたら面白くないですか?

また、小説の深掘りにはキリがなく、以下にも視点を置くことが可能です。

・捕鯨船の構造
・網の構造
・捕鯨のやり方

これら古式捕鯨において活用された物たちの構造に着目すると、知識の深掘りにはきりがなくなってきます。

例えば「網」に着目すると、網の作り方や組み方、素材にまで知識を広げることが可能です。
古式捕鯨において、その時代に鯨を摂る場合には、その素材、その組み方をした網が最善だったということが理解できます。

入手できる素材がそれだけだったから仕方なしにそれにしているのか、もしそうだったら何故それしか手に入らなかったのか?
こんな形で深掘りすると、地域事情も見えてくるかもしれません。

このように深掘りしていくと、本を読んだ時により鮮明に想像することが可能です。

鮮明に想像する読書方法としては、以前このような記事を書きました。

以上のように、鮮明に想像する際には予備知識があると便利です。

もしそこで描かれている状況を脳内で「網の触り心地」まで想像できたら、より没入することが可能だと思いませんか?

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