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【本要約】生まれが9割の世界をどう生きるか

「自分が出来なすぎて、しんどくて、辛くて、もう、、、」
生まれてきただけで「しんどい」から、もうどうにかなってしまいそうですよね。

わかります。私自身も以前はネガティブでしたし、自分が出来ないことに関して、イライラしたり劣等感を感じていました。

しかしネガティブも、劣等感も、自分を変えなければ現状は好転しません。

本記事では「遺伝が全て」というスタンスの著者が書いている本を紹介します。そのような世の中で、遺伝子的に恵まれていない人はどう生きればいいのか。そのヒントになれば幸いです。


全ては遺伝で決まる

世の中には様々な人がいますね。スポーツが得意な人や勉強が得意な人。どっちも出来る人。

そのような人達と比べて、劣等感を感じる方が多いのではないでしょうか?

では、遺伝とは一体なんなのでしょうか?
著者は「遺伝」を以下のように例えています。

トランプで配られた手札

人の遺伝子は、DNAのA(アデニン)、T(チミン)、C(シトシン)、G(グアニン)という4種類の塩基の組み合わせによって作られます。23組46本ある染色体の上にのっています。

染色体は父親と母親の染色体がランダムに受け継がれます。

受け継がれた遺伝によって、子どもには様々な「形質」が現れます。
この形質はほとんどが遺伝で決まるとされています。例えば、身長や体重は90%以上。神経質さや外向性などのパーソナリティは、50%程度。統合失調症、自閉症などに関しては80%程度が遺伝。
もちろん知能も50〜60%が遺伝とないっています。

こうして身長や知能、学力やパーソナリティなどの形質は、30〜70%が遺伝により決まります。

環境によって変えられる割合

先ほどの、形質で示した割合は「遺伝率」といいます。

遺伝率というのは、以下のことをいいます。

環境が変わっても影響を受けにくい割合

指紋で例えると、指紋の遺伝率は90%ですので、指に大怪我をするといった、よっぽどの環境変化がなければ、基本的に変動しないことを示しています。

つまり、「遺伝率が高ければ高いほど、変化させるのが大変」ということになります。

ここまでて、遺伝が人の能力に与える影響が大きいことが理解できたと思います。

知能は遺伝で決まるのか

遺伝には2つの種類があります。

  • 相加的遺伝→知能や学力

  • 非相加的遺伝→パーソナリティや精神疾患

知能をはじめとする「相加的遺伝」の場合、両親の形質の中間くらいになります。それに加えて「平均への回帰」という統計的な現象も影響します。

例えば、両親共に知能が平均より高かった場合、子どもの知能は両親の知能の平均よりも集団の平均に近づく確率が高くなります。これは、逆もしかりです。

遺伝子が9割の世の中で上手く生きるには

これまでの説明により、例えば両親共に音楽に才能があったとしたら、遺伝的に子どもにも音楽の才能がある可能性が高いです。

しかし、それを子どもがやりたいと思っていなかった、それは素質がないということになります。
もしも一時的に音楽をやめて、のちに戻ってくるのであれば、それは素質があるということになります。

このように、それが好きになることは、一種の才能なので、それを深掘りしてみることが、遺伝子が9割の世界で上手く生きるために必要な考え方です。

才能とはなんなのか?

本書における「才能」の定義は以下です。

ある個人が特定の課題に対して
一貫して見せる行動

才能は、その人が持っている能力のうち、社会的に傑出しているとみなされるもののことです。

しかしながら、ある人がなんらかの一定の行動を示したときに、それを社会が評価しなければ、それは能力として認知されません。
これは重要なポイントです。

才能がある人に見られる3つの条件

著者のこれまでの研究から、才能のある人には条件が3つあると示しています。その条件は以下です。

  • 特定の領域にフィットしている

  • 学習曲線が急上昇を描く

  • 十分な環境が与えられている

例えば、将棋やピアノなど、すでに社会にあるものに対して、適した脳の配線を持っている人は、初めてその領域に触れたとしても他の人に比べて圧倒的に高いパフォーマンスを示します。

そして、それに対する吸収力が高く、今あるものよりもいい状態をイメージし、その方向に引っ張られるように学習するものです。

しかしながら、その領域への学習環境が与えられていなければ、能力が発現はしないでしょう。

このように、内的な条件と環境が揃った時に、才能が生み出されます。

ものによっては、環境条件を整えるためにお金や人脈だったらします。しかし現代では、能力につながるフックはあちこちに広がっています。ラジオやYouTube、SNSなどです。

才能もやりたいこともないなら

才能もやりたいこともないなら、「ローカルトップ」を目指しましょう。

現代では、SNSの発展などにより、凄い人が多く目につきます。例えばイラストレーターに興味があるでしたら、周りと比較して「自分は無理だ」と感じてしまう可能性が高いです。

しかし、それでは何もはじめられません。興味が少しでもあるなら、少しでいいので「まずはやってみる」ということが重要です。

少しはじめてみたら、そのうちハマり込んで違う景色が見えてくるかもしれません。「グローバルトップ」にまではいかなくても「ローカルトップ」になることは出来る可能性は高いです。

もし本当に何もやりたいことがないのなら、行動する他ありません。やりたいなにかが見つかる要因は「偶然」です。

いずれにせよ、まずは「動く」「やってみる」その上で、興味を深掘りしたくなれば、それはもう才能です。


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