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【HELLO SPACE WORK! 日本橋】衛星データ解析ワークショップ イベントレポート

日本橋にて開催された『HELLO SPACE WORK! NIHONBASHI 2023』で行われたワークショップ「宇宙の目から地球を見よう!〜君も今日からデータサイエンティスト〜」の様子をお届けします。

このワークショップでは、衛星データ解析に必要な知識をクイズなどを通して学んだ後、実際の人工衛星のデータを使用しながら様々な解析を行っていただきました。



⭐️『HELLO SPACE WORK! NIHONBASHI 2023』とは?


https://www.hellospacework-nihonbashi.jp/

11月最終週から東京・日本橋にて11日間行われたこのイベントは、宇宙に関連する企業・団体が様々なブースやワークショップを用意しており、ZOZOTOWNの取締役である前澤さんが宇宙に行くために搭乗した本物のソユーズなども展示されていて、まさに宇宙一色のイベント。


前澤さんの宇宙旅行の時に使用したロシア製宇宙船「ソユーズ」の実機。生で見るとかなり迫力があります...!

土日は小中学生向けに各企業・団体が宇宙に関連する仕事を体験してもらうというコンセプトでワークショップを開催しており、ASE-Lab.のブースでは衛星データ解析を行う「衛星データサイエンティスト」の仕事を体験してもらいました。



⭐️衛星データ解析ってなに?


衛星データ解析とは、人工衛星が送ってくれる画像や海面温度といったデータを様々な場面で利用できるようにプログラミングを使って処理すること。

解析に使うデータを送ってくれる人工衛星はたくさんあり、解析結果を何に利用したいかによってデータを選ぶ必要があります。そこでまずは人工衛星ごとに違う、「センサ」「高度」「観測幅」「回帰日数」「地上分解能」がどういうものかを説明しました。



⭐️ワークショップの様子


前半は人工衛星が搭載されたセンサを使ってどのようにものを見てデータを取得していたり、データ解析がどこで使われてるかの授業です。今回小学生以下の参加者が多く、ここのパートは少しお疲れ気味でしたが、「クイズに出るよ!」と声をかけると飛び起きて集中してくれました。


前半で学んだ内容の復習クイズ。ひっかけ問題も間違えずにスラスラと答えてくれていました。

休憩を挟んで後半の一番最初はお待ちかねのクイズ。
番号を入力すると参加者全員で遊べる『kahoot!』というWebサイトを使ってクイズを行いました。
ある場所に元気な植物がどの程度あるかを示すNDVIや人工衛星のデータを選ぶときに見るポイントなどを出題すると、かなりの数の参加者が正解していて、難しい内容だったにも関わらずちゃんと聞いて覚えてくれたことに嬉しく思いました。

クイズの後は実際に衛星データ解析をやってみる時間です。
前回の衛星データ解析のイベント同様、衛星データ解析のコードはGoogle colabolatory [1]で作成し学生スタッフと共有しました。前回と違うのは、今回やってもらうデータ解析は『ミッション仕様』ということ。
参加者には衛星データサイエンティストになりきってもらい、衛星データを使って「好きな動物の生息地を調べる」という学校の宿題で困っている人たちを助けてあげるミッションです。
あらかじめ三つの場所のデータを用意しておき、それらの中からその動物に適した天気の場所と食べ物である植物がある場所を調べてもらいました。

[1] Google colabolatory: Googleが無料で提供するサービス。Jupyter notebookという開発環境で、コードの実行結果をすぐに表示したり、文章を書いたりできる。Googleアカウントがあれば編集や保存、他の人と共有することが可能。


今回用意した三つの場所のどこが一番晴れるかを見つけるサブミッション。数値やグラフを書き写して、その意味を考えてくれていました。


最後は答え合わせです。
午前中はコードに答えを入力する形式でしたが、午後はクイズ形式にアップデート!
途中で躓いてしまった子も一人でも出来た子も含め、参加者全員でグラフやNDVIの数値を一緒にチェックした後、いよいよクイズです。
今回使ったデータを取得している人工衛星の名前や,とある場所のNDVIの数値を質問すると、メモをとっていた参加者も多く,正解率はかなり高かったです。

参加してくれた方には衛星データサイエンティストの一歩を踏み出した証としてNFCカードを贈呈しました。これはスマホをかざすだけで今回使用した教材にアクセスできるカードです。
カードをもらった参加者は大興奮で、保護者の方と一緒にすぐに試してくれていました。


写真中央にあるのがNFCカード。名前と日付を手書きで書けるようになっており、スマホをかざすとイベントで使用した教材が見れるWebサイトにアクセス可能。



⭐️最後に


今回はASE-Lab.として初めての有料イベント開催で、いつものイベントより「この体験を価値のあるものにしなければならない」という責任感を重く感じていましたが、サポートしてくれたメンバーのおかげもあり、途中で飽きてしまいそうになりながらも最後はクイズや解析を頑張る姿が見れたり「難しかったけれど楽しかった」「プログラミングを頑張ってみたい」という声を聞けたりと、多くの参加者からポジティブなフィードバックをいただくことができました。

休憩中には学生スタッフが参加者や保護者の質問に答えてくれ、自分の専門に関わる宇宙のお話をしてくれていたのが印象的でした。
このイベントを通して、衛星データ解析以外にも宇宙に関連することへの興味を持ってくれたのではないかと思います。


今回来てくれた学生メンバー。来れなかったメンバーも本当にご協力ありがとうございました!

ASE-Lab.は宇宙について学べる機会を増やすべく、今後も様々なイベントを開催する予定です。

私たちの活動に興味を持ってくださった方は是非弊団体ASE-Lab.のウェブサイトやSNSをチェックしてみてください!


前回のイベントレポートはこちら!


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