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私の反戦ピアノ曲「月光」

この時期、必ず思い出す映画がある。
「月光の夏」。

戦時中、特攻(自爆攻撃)に出ることが決まった青年が、出撃の前日にもらった一日だけの休暇で、小学校のピアノを弾くのだ。
そのときに弾くのがベートーヴェンの「月光ソナタ」。

学生時代の夏休みにこの映画を観て、私の中で月光ソナタは特攻と深く結びついてしまった。
特に第一楽章は、弾いているあいだじゅう、映画の映像が浮かぶ。

体育館でピアノを弾く青年。
特攻機に乗り、ふるさとの家の上を通過する際に、家族にだけそれと分かるように合図を送る青年。
出撃していく部隊。
死にたくない本音を抱えて飛ぶ特攻機。
アメリカ軍に突撃する特攻機と、叫ぶ青年。
故障で不時着する特攻機。
再度、出撃命令を下される青年。

この第一楽章を弾くと、どうしても脳内が「月光の夏」になってしまう。

私の「反戦ピアノ曲」と言えるかもしれない。



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