浅野ミサ(第2中学校で一番面白い女!)

漫画 小説 中学3年生 女子 信じてください

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最近の記事

パイナップル

今日、パイナップルをたくさん食べた。 舌が血だらけになって、焼けるように痛く、大好きなアメですら嫌いになってしまうほどだった。 嘘だ。嫌いにはならない。 前回、パイナップルを食べたときも同じような思いをした。たくさん食べないと自分と約束したのに。 こんなに簡単に忘れられるなら、あの恋も忘れられるのに。 都合の悪いことは忘れられないらしい。 パイナップルの痛みは都合の悪いことなのではなく、心地の良い痛みのようなものなのだろうか。 治るってことが分かってるから忘れられたのか。 で

    • 私の棺桶に入れてほしいものリスト

      プリッツサラダ味 チェンソーマン9巻 小学四年生の時書いた30日間日記 空のティッシュ箱 動かなくなった時計 毛布 蜆の貝殻 地図帳 その他

      • 【ショートショート】運命

         25歳の俺は大学生の時から付き合っている子と結婚した。無難なプロポーズに結婚式と人間として順調だった。  結婚式に出席していた同僚である順子に泣きながら「おめでとう」と祝福される。俺は少し照れながら、そうだなと言った。  妻は怒りっぽく、何かと俺の行動に口出しをしてきた。別にそれが嫌だったわけじゃないが、塵も積もれば山となる。  順子に相談すると「おんなはそういうものだ」と言われた。同期である順子は、俺の事なかれ主義な面を指摘した。俺は常に争いごとを嫌い、都合が悪くなるとだ

        • 【小説】牛島 零(18)(最終話)

          最後 俺は牛島のおかげで生き返ることができた。牛島の葬式に美咲とともに出た。 「牛島は、俺のために死んだんだよな」 「そうだよ」 「なのに俺はこんな悠々と生きてていいのかな」 「罪の意識?」 「まあ」 牛島は俺を助けるために、どんな気持ちで死んだのか俺にはわからない。 「まあでも、私はネオが生き返るなら何でもいいと思ってたよ。あの時は神にもすがる気持ちだったからね。牛島は神になったんだよ」 「不謹慎だな」 美咲は初めからこんな人間だったっけかな、と思ったが顔

          今日は投稿ありません

          外出中 何をしてるか わからない 夏井先生添削お願いします

          【小説】牛島 零(17)

          ただいま「今は、美咲とSEXしたい!」 最悪な目覚め。病室のベッド。美咲は布団をつかんで泣いている。銃を口にくわえてぶっ倒れている牛島。唇をかみしめている母。よくわからん駐在さん。  駐在さんがナースコールのボタンを押す。 「どうされました?」 ナースが来るまでの三十秒間無言だった。 ナースは叫ぶ。女子高生の遺体がそこにあった。植物状態だったはずの男子高校生の意識がある状況。 俺は牛島に心の中で唱えた。ありがとうと。

          【小説】牛島 零(16)

          牛島零2「それは後悔ではなく、願いで自殺することです。この銃は何かをしたいという強い念から、タイムリープを実現しています。私が私のために銃を使っていましたが、今回は私がネオのために自殺するということです」 「そしたら君が死んじゃうんじゃないの?」 「はい」 「それはだめだよ。ネオの親としていうけど非現実的だし、君がそこまですることはないと思う」 「下村君が好きだからします。私がここで死んで下村君が生き返らなくても、私が後追いしたと思ってください」 「だめだな。理由に

          【小説】牛島 零(15)

          回想 あれ?僕は何をしていたんだっけ。あれここは? 「?」  なんで小さい僕が目の前にいるんだ。 「君はだれ?」 「?」 ああそうか、そうだったのか。根尾は僕だったのか。 「俺は根尾よろしくな」 「!」 さて、根尾は俺にどうしたんだっけか。ことばの教室だ。防がなくては俺が。俺は小さい俺を乗っ取り職員室へ向かった。 「すみませーん」 職員室の扉を元気よくあいさつしながら入ると先生たちが驚いた。 「ネオ君しゃべれるの?」 「はいもちろん」 「あらーそうな

          【小説】牛島 零(14)

          牛島零「なんでSENを見ないんだあいつは」 昨日、下村の元父親とパパ活したときに下村を殺す計画をほのめかされた。 「明日、息子がいなくなる。その父親も。アキちゃんがまた僕に振り向いてくれるように」 「あー私難しい話苦手なの」 「君は賢いだろ」 「賢かったらこんなことしないよ」  まずい。あいつと早朝ホテルから分かれてすぐに連絡したのに、どうして既読にならないの。もう意味が分からない。馬鹿なの?  どうしよう。美咲だったら知ってるかもしれない。私は美咲に電話を掛け

          【小説】牛島 零(13)

          デート 僕はあれから数週間たち、根尾がいなくなり顔の腫れも気にならなくなった。  今日は美咲との初デートである。初デートと言ってもたまに登下校は共にしていたので、いまいちデート感というのが分からないが、二人とも意識して初めて出かける。なんかドキドキするな。もちろん銃を携帯している。  ショッピングモールで現地集合をすることになったので、僕は駅へ向かう。向かう道中牛島からSENでメッセージが届いたが見なかった。これから美咲と会うのに誠実でなければならない。  駅につくとす

          【小説】牛島 零(12)

          好転 僕は左頬が腫れたまま登校する。根尾にその顔どうしたと笑われた。 「朝、鏡で見ただろ」 「ごめんごめん滑稽で笑っちゃうんだよ」 根尾は腹を抱えて笑う。僕は反論ができない。キリストはこんな時逆のほうも差し出すのかと思うとぞっとする。両頬やられていたら七福神面接に合格してしまう。  僕と根尾が歩いていると美咲が他校の生徒の何人かに絡まれている。美咲はいやそうにしているが相手が二人なのでどうにもこうにもな感じだった。  僕は銃を持っている。よし。 「お兄さんたち何し

          【小説】牛島 零(11)

          正体「君はすごいな。驚いた。いつから気づいてた?」 「まあ、思い出したのは下村君と初めて話したとき、私と同じ雰囲気をかもし出していた。それがトリガーとなって思い出した感じかな」 「お、さすがだな。体を完全にのっとった人は」 「人聞きが悪いな。根尾君は久しぶりの再会というのに」 「いつあったか?」 「いずれ分かるよ」 「まあいいよ。目的は?」 「下村君の元父親かな」 「元父親?なんでそれを知っている」 「あーもう少し根尾君と喋りたかったのにな」 おい、さっき

          【小説】牛島 零(10)

          放課後 ボウリング場に向かい僕たちは歩き出した。牛島とはもう普通に話せるレベルまで僕は成長していた。えらい。  しかし、牛島は僕に対して何を考えているのだろうか。僕と同じ型の銃は決して偶然ではない。そして、牛島は僕が銃を持っていることを知っている。美咲はたぶん俺のことが好きなのだろう。にちゃあ。 「ボーリングで一番勝った人が負けた人に何でも言うことを聞くってことで言い?」 「え?まじで!」 「美咲ちゃんそれは・・・」 「なんでもってことはさあなんでもってコト⁉」

          【小説】牛島 零(9)

          牛島  翌日、手荷物検査があるため早めに家を出た。美咲からは夜に鬼電がきたが、怖くて出られなかった。牛島の件もあるが何かとすぐにキレることがある。  学校につくと美咲が立っていた。 「おはようございます」 「なんで電話でなかったのよ」 「いや忙しかったんだ」 「夜に予定があるように思えないけど」 「映画を見てたんだよ。その時電源を切っているんだ」 「まあいいわ、早く準備して」 「うぃ」 昇降口に机が並べてあり、そこに並んで検問する。美咲の隣に立つと手際が良い

          【小説】牛島 零(8)

          銃 僕の運命を変えた日、五月三十日。僕は地域のごみゼロ運動に参加していた。行きたくもないが、日曜日だし家にもいたくないのでしぶしぶ参加したが、僕以外の高校生は一人もいなかった。近所には何人か同級生がいるはずだが全員が欠席した。  おばあちゃんやおじいちゃんが僕のことをほめてくれたがいまいち反応に困る。そんなに話したこともない人に褒められてもうれしくない。  ごみゼロ運動が始まると各自ゴミがありそうなところへ向かう。僕はたまに行く公園へ向かった。ここの公園は薄暗いため絶好の

          【小説】牛島 零(7)

          食い違い「根尾って誰?あの時いたのは下村ただ一人だったじゃない」 ん?おかしい。 「お前大号泣だったじゃん。だから覚えてないんだよ」 「いや一人だったって」 頑なに美咲は二人だったことを否定する。 「じゃあいいよ。僕が助けたってことで」 「うん」 二人で犬が落ちた橋の方向を見る。 「ちょっと待てよ。お前が僕に話しかける理由ってそういうこと?」 「そういうことってどういうことよ」 「いや、だから僕がいつも一人でいるときに話しかけてくれる理由って」 「は?そ