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『サニーサイドアップの手とり足とりPR』 作者:吉田誠,亀山一樹,サニーサイドアップ社内マニュアル編集チーム

本来のPR(パブリックリレーションズ)の意味とは、「企業や団体が社会との良好な関係性を構築すること」であるが、得てして、PR=パビリシティの獲得。つまり、メディアに取り上げられてもらうことばかりを目的とする場合が非常に多いのが実際であろう。
しかし、世の中に向けて発信される情報量が爆発的に増えている昨今に於いて、個々の情報を生活者が目にする確率は相対的に減っているのだから、これからの時代では、情報の質を高めて生活者に届く確率を上げることが必須だと著者は言う。

本書は、有名なPR会社である株式会社サニーサイドアップのA4サイズで300枚近くとなる社内マニュアルを書籍化した物である。
PRに関する概観に続き、「手法としてのPR」、「プランニング」、「メディアプロモート」、「リアルプロモーション」、「デジタルマーケティング」等の各々について、解説、メディア毎の戦略、具体的な戦術、スケジュールやステップを掲げた進行例などを詳細に記述している。
例えば、記者発表会はどう開く?
プレスリリースとは? ニュースリリースとは?
新聞やテレビ、ラジオ、Webにはどう対処すれば良いか、SNSを活用するに適したやり方、などなど。
まさに手とり足とりである。
個人的に言えば、記述されている中には、私の様な小規模なD2C事業者にとってはなかなか手を出せない様な施策も多々あるのだが、それでもプレスリリースやらインターネットでの露出の仕方など、それなりに得るものは少なくない。
ましてや、世にある数多の会社の広告担当者にとっては、基本を紐解ける頼りになる一冊となるであろうと思う。

著者が望む様に、本書で得た知識やノウハウで「たのしいさわぎ」をどんすこと起こして欲しいと望むところだ。


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