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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.17

当時のWebに於けるウォーターサーバーの販売手法として重要視されていたのは、ウォーターサーバー比較サイトというものだった。
高い広告料を払い、「一位」を獲得することに各社が熱を上げていた。その単価は高いモノだと月間当たり数百万円だ。

だが、それも或る程度の既存顧客を抱えているからこそ為せる業であって、MCMのめぐみの場合、いきなりそんなことに大金をかけるのはバカげている。
取り敢えずは、ブログに設置体験などを掲載して商品サイトへの導線を貼り、購入に至った場合の成果報酬を得るというアフィリエイター達を束ねる広告サイトに登録する程度に留めておいた。

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サプリ入りの水は要らない、普通の天然水で良い、という客層のことも考え、実は当初からMCMのめぐみ以外に二種類の天然水も用意し、併売していた。どメジャーの富士の水と、九州のお水である。
MCMのめぐみのWebサイトの作りは、メインをMCMのめぐみとするものの、天然水二種についてもページを設けた。また、アフィリエイトにも全商品を扱わせた。
MCMのめぐみが売れれば最善、そりゃ嬉しいが、まずはなんでも構わないから新規設置の顧客が欲しいところだ。

Webマーケティングの効果もじわじわと見え始めてきて、新規の受注がWebサイト経由でやってくる様にもなってきた。
だが、その新規は天然水の注文ばかりだった。
当時、Web広告には毎月100万円から200万円ほどを費やしていた。
それほど広告にお金をかけても、我々が本当に望んでいるのとは異なるお客様ばかりがやってくる。
幾らなんでも構わないから新規設置の顧客が欲しいと言っても、これじゃ意味が無いぞ!

どうしたことかと考えた私は、やがて或ることに気がついた。
MCMのめぐみの特徴はなんだ? そう、特許取得のサプリメントが入っていることだ。
なのに、チラシにしてもWebサイトにしても、ウォーターサーバーでいつでも冷たいお水と暖かいお湯が使える。または、買いに行かなくても定期的にお水を運んで貰える。といった利便性を謳うばかりの、通り一辺倒のウォーターサーバーの売り文句に準じてしまっていた。

いやいや、際たるは商品名だ。
『デザインウォーター MCMのめぐみ』

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「サプリメントが入っていることが、どこにもひとっつも強調されていないじゃないか」
私は指摘した。

これで商品の良さをどうやって判れというのか。
私は、商標調査をした上で、商品名を『サプリメント in ウォーター MCMのめぐみ』に変更したのだった。

同時に、商品イメージ戦略も修正した。健康、高級感を以てWebのランディングページを新たに製作し、新商品名にリニューアルしたことのプレスリリース配信なども行なうと共に、チラシ等の販促物も刷新した。

また、DMは止めたが、保育園や小児科向けフリーペーパーなどの家庭向け媒体及び、富裕層向け媒体へ広告を幾つか掲載することも進めた。
それから、新築分譲マンションの入居者説明会にブースを出し、実機を用いての商品の試飲&説明会なども行なってみた。

それらの活動の結果は少しずつではあったが現れてはきた。また、ようやくWebに於いてもMCMのめぐみの新規受注も入って来る様になってきていた。
しかし、歩みは遅く、とても満足がいく様なものではなかった。


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