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マナーの違い

仕草

 私は現在アメリカに住んでいるのですが、先日、アメリカ人の友達3人と韓国系のレストランへご飯を食べに行きました。他愛無い話をしている最中、文化的な仕草だと思いますが私について話すときに、一人の友達は私の顔の方へ一度指を刺します。

 日本ではあまり馴染みがありませんし、人をあまり指で刺すことはありませんが、アメリカらしくて異文化を実感しました。

 ですが、私が文化の違いをもっと鮮明に感じたのはそのレストランで料理が運ばれてきた後でした。

作法

 そのレストランは上記でも書いたように「韓国系」です。なので食事の際に使うのは『箸』でした。アメリカではあまり主流でない器具ですので、使える人は多くはありません、そしてその使い方やマナーなどは彼らにとって知ったこっちゃありません。

 アメリカ人の彼は例の如く私の話をするのですが指を使ってるせいか、箸の先を私の顔前に突き出しました。日本でそれをしたら関係性に亀裂が入ってもおかしく無いような失礼極まりない所作です。

 私はひどい不快感を覚えたと同時に、自分への投げかけも生まれました。「彼はアメリカ人であり、ここはアメリカであること。」彼は何度も日本に行ったことはありますが、日本語が話せたり日本の文化に浸り尽くしたりなどはなく、ビジネスでの渡航が多かったようです。

 なので日本人にとっての食事マナーのあれこれなどは知る由もなく、アメリカの食事の仕方に則った上で、『箸の先を人に向けていい』となったのでしょう。

 悪びれもなく刺した彼になにもいうことなく食事は続きましたが、そのまた友人も何かを説明する時に箸の先で何かを刺します。いますぐに帰りたいくらい気分が悪かったのですが、それを真剣に考えるにはちょうどいい刺激でした。

文化の認知

 彼は悪くありません。し、アメリカ文化の上で客観視すると、私は勝手気侭に不快感を覚えている人です。ですが『マナー』というものは世界の国々によって異なります。

 「その国にいるのならその国のマナーに従わなければいけない」これはもっともな意見ですが、この言葉は使う場面によって、リスペクトに欠け過ぎている意見だとも思いました。

 違う国の人が居ないのならば、いつも通りに平常であって問題ないのですがそうではない時、その国のマナー違反ではないからと言って、他国のマナーを無視していいわけではない筈です。

 「そんな他国のマナーなんて知らない」それもそうです。私だってそう思います。自分の国にいるのに、違う国のマナーを覚えて日常生活で気を付けられるなんて事はそう簡単にできません。ですが異国であっても、いざ、とんでもないマナー違反をされたら皆さんも不快感を覚えてしまうとは思いませんか。

 そんな場合でも外国人という立場である私や、またそのような状況の誰かが我慢する他にないでしょう。それが、違う国にいる、という事でありまたその国を尊重するという事なんだな、と改めて実感しました。

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