「それでいい。」【書評】~モヤモヤが解消します~
著者:水島広子、細川貂々 出版:創元社
この本をオススメしたい人
▪ネガティブすぎて困っている人
▪ポジティブすぎて困っている人
▪なんだかモヤモヤする人
▪人間関係に不安がある人
本の概要
対人関係療法の本。
こころの、もやもやした感じを取り除いてくれた1冊です。
いろいろ納得できた、というか、いろいろ腑に落ちた感じです。
今までの自分を形成してきた何か
生まれ持ってきたものや、幼少期の環境、近くにいた人たちのライフスタイル、今まで体験してきたこととか、
「自分ではどうしようもできなかったことをたくさん持っている」
「そういう風に育ったから。こうなって当然だ」
それでいいのです。
今までの事情を振り返れば「(今は)これでよい 」とする。
ネガティブな人は、そうなってしまうような環境で育っていたり、
そうなってしまうようなエピソードを持っているということ。
私は反対にポジティブでなんでもできると思ってしまいがちです。
その原因がこの本を読んでわかったのです。
小さいころから、母に
「あなたはやれば何でもできる」
「練習すればできないことなんてない」
「大丈夫できるよ」
というようなポジティブワードをかけられ続けたことにより、
今の私がいます。
ポジティブならいいじゃないか、と思う方もいると思いますが、
意外と厄介です。
「できない」ことがあると、
「もう少し頑張ればできるんじゃないか」とか、
「練習が足りないかな」とか思ってしまい、結果頑張りすぎてしまうのです。
「できなくても、まあいいか」という方向のポジティブさが欲しいところです。でも今の私は、そんな感じなので、とりあえず『それでいい』のだとおもいます。
怒っていい。言葉でちゃんと伝えるだけ。
「怒り=自分は(相手は)困っている」
私も怒ることもありますが、しょっちゅう怒っている人いますよね。
その人は困っているんですね。
今後は、電車内で起こっているおじさんとか見かけたら、
ちょっとその人を見る目を変えてみます。
「何を困っているんだろう」と思うようにします。
「役割期待」のズレ
「役割期待」を伝え合うコミュニケーションが乏しいと「ズレ」が生じる。「役割期待」よりも現実的なものに調整していけばOK。
相手が自分に何を期待しているかを聞いてみるのもあり。
役割期待とは
相手に自分が(またはその逆)なにを期待しているかということです。
ただの通りすがりの人、店員と客、夫婦、親子など、
それぞれがお互いに期待していることは、人によって違います。
我が家は話し合うことを大切にしています。
「○○のことなんだけど」とか「ちょっと相談があるんだけど、~」とか、「私はこれをやるから、あなたはこれをやって」というのも多いです。
この本を読んで、この方法は正解なんだなと思いました。
私は夫に期待していることを、言葉で伝えます。
反対に夫も私に期待していることを伝えてくれます。
何をどうしてほしいかを伝えるのは
お互いのストレスを減らしているようです。
「今はできない」という場合は、そのように伝えます。
「役割期待」を超えて、ゴミ出ししてくれてたり、洗濯してくれていたりしたら、ものすごい感謝をするようにしています。
お互い思ってなくても、ありがとうを言うことで、
スムーズに家の中が回ります。
おわりに
マンガとコラムで構成されているのでとても読みやすいです。
文章が苦手なひとは、マンガのところだけ読んでも十分面白いし、役に立つと思います。*この記事は2021年3月3日にリライトしています。
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