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月曜日だからこそ、少し立ち止まって、自分のペースで。_月曜日のNew なワタシ6_May

このnoteは、自由な創作活動を生み出すスタジオ、神奈川県横浜市天王町駅の高架下にある「PILE -A collaborative studio-」 で、創作を生み出す「心」を創る企画として毎月コラムを発行いたします。

撮影:ともまつりか

担当はHIPHOP、コンテンポラリーダンサー・振付家として現役で活動しているasamicro(アサミクロ)


月曜日だからこそ、
少し立ち止まって、自分のペースで。


 今回はタイトルにもある「月曜日」について少し話をしてみようと思う。そして、5月から新しく始まる企画、【PILE Monday Morning Drop-in】についても触れながら静かに心を躍らせてみようと思う。

 少し時代とそぐわないかも知れないが、皆さんは“サザエさん症候群”を体感したことはあるだろうか?もしくは共感できただろうか?サザエさん症候群とは日曜の夕方から深夜、「翌日からまた通学や仕事をしなければならない」という現実に直面して憂鬱になることの、日本における俗称である。別名ではブルーマンデー、「憂鬱な月曜日」とも言う。近年では多様な働き方や、コロナ禍を経ての「インターネットとの同期状態が継続する生活」に月曜日の立ち位置や向き合い方が変化しているように感じる。

Cafe ちょこんと。さんによる珈琲

 かくいう私も、今でも月曜日の朝に特別な感情を抱いている。個人的な話をすると、私の仕事は、現在ほとんど曜日は関係ない。依頼された現場の内容によるため、季節すらあまり関係がない。曜日を見つめる機会といえばゴミ出しくらい。そんな日々を過ごしているのだが、毎週月曜日の朝、6〜7時の間に目を覚し、ベットから降りて、カーテンを開けた時に「起きられてよかった」と少しホッとする。私は今でも月曜日が怖いのだ。そして、そんな怖さと安堵を抱えて、いつもと変わらない今の私の朝時間いをスタートしている。

PILE Monday Morning Drop-inの空間の様子です。

 幼少期、学校へ行けなかった私にとって月曜日の朝は必ず頭が痛くなった。嘘ではなく、本当に頭が痛いのだ。

 「休日あけの月曜日に、少し憂鬱な気分を持ちながらでも靴を履いて、外に出て、社会を歩き出せる人はなんて偉いんだろう。そして月曜日に乗り遅れた私はなんて弱虫なんだろう。」と感じていた。休日から平日の境界線は私にとっては想像以上に大きな感情の選択を迫るタイミングであり、目の前に現れるビックウェーブであった。

 大人になって、休日も平日も関係のない暮らしになり、自身の居場所や創作環境を持つようになってからは、月曜日に美術館や映画館に行ったり、スーパーで材料をたくさん買って半日使って好きなお菓子作りをする様にもなった。通学・通勤ラッシュで電車に乗る人の中には、とても険しい顔をしていたり、舌打ちをしていたりする人もいる。

企画中asmicroの映像作品などもご鑑賞いただけます。

 そんな中、私は美術館の半券を持っていたり、スーパーで購入した小麦粉やバニラエッセンス等をビニール袋でぶら下げながら同じ車両に乗っている。

 そのような心情で過ごしていると、キリキリする空気感の中にも様々な背景や理由が見えてくる時がある。態度悪く見えるその表情にも、舌打ちしてしまう心にも 、その人なりのワケがあるのかも知れないと想像したりするようになる。人の顔色や空気ではなく、面白い看板や広告が目に入るようになる。心の余裕によって視点が変化すると、過度に情報が入ってこない時もある。

 そう言う時に、私は5 年前、10年前の私と出会ったりするのだ。

「あなた、ずいぶんと歩いてきたわね」
「そんなもんじゃない? だって、あなたの始まりってそもそも此処からよ」

 とそんな声がきこえてくるのだ。

 私たちの時間、人生は有限であり、いつまでも保証されているものではない。そして人生においての乗るべき波、流れはあるはずだ。それでも、その波を逃したら、 世の中の流れに乗り遅れたら、少し待てばいい。追いつくはずもない波を慌てて追いかけて、奇跡的に乗れたとしても、身体はすでにとても疲れている。どうせなら最高の波を、最高の流れを、今の最も良いコンディションで乗りたいではないか。できることなら余裕をかまして、先程話した小麦粉や行きたい展覧会のチケットを持ちながらビックウェーブに立っていたいじゃないか。そのためには、心体の状態と、自分のタイミングを見つめる時間がとても重要であると断言する。

PILE Monday Morning Drop-inではコーヒーも付いてくる素敵な時間です。
Cafe ちょこんと。さんのドリップパックの販売も行ってゆきます。

 月曜日の流れ(世間の波)に乗る為ではなく、自分の足で好きな波に立つ為の自身の人生のモノサシを思い出し、現在地を見つめる時間をつくることが、私にはとても大切に感じる。月曜日だからこそ、少し立ち止まって、これまでと此処からをこの世界で生きてゆくために失ってはいけない自分の視点を、忘れたくないと思う。

asamicro


PILE -A collaborative studio-とは


PILEは、「新たな創造のための、自由な協働空間」をコンセプトに生まれた、クリエイター向けのコワーキングスペースです。デザイナー、アーティスト、ホビークリエイターなど、様々な職種や背景を持つ方々が空間を共有しながら、自由に制作仕事や創造的な活動を行うことができます。


PILE Monday Morning Drop-in


日 時:毎月第1・第3の月曜日10:30〜13:00
   ★次回2024年5月13日/5月20日開催
             ※祝日の場合は翌週の月曜日へ繰越
会 場:PILE -A collaborative studio-
料金:980円+税(コーヒー付き)
参加方法:Peatix または、当日飛び込み利用可能。
※現在Peatix作成中
※現金はご利用頂けません。電子マネークレジットカード、交通系ICなどご利用頂けます

主 催:PILE -A collaborative studio-
企画・運営:asamicro
Guest珈琲:Cafe ちょこんと。


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