見出し画像

HRカンファレンス23春にて、ニューロダイバーシティに関する講演を行いました

パーソルダイバースは、2023年5月24日(水)、「日本の人事部 HRカンファレンス2023 春」にて、ニューロダイバーシティ推進による企業の成長と雇用に関する講演を行いました。

ニューロダイバーシティに関する調査研究を行っている株式会社野村総合研究所の高田篤史氏をゲストに迎え、国内外でのニューロダイバーシティ導入・推進実例を紹介したほか、企業成長や雇用の成功に繋げるためのポイントについて、トークッションを行いました。

ニューロダイバーシティとは?

「脳の多様性」や「神経多様性」などと訳される言葉で、脳や神経には個人レベルでのさまざまな特性の違いがあり、その違いを多様性ととらえて相互に尊重し、社会の中で活かそうとする考え方です。近年、このニューロダイバーシティの考え方において、特性を“障害や制約”ではなく“多様な能力、強み”としてとらえ、当該人材を活かす企業が増えています。


【講演レポート】

■法定雇用率上昇や労働市場の変化で、障害者雇用政策や人材の戦力化が求められる中、 障害特性を強みとして活躍し、企業活動に貢献するニューロダイバーシティに注目

厚生労働省は2023年1月、民間企業の雇用義務として定めている法定雇用率(障害者雇用率)を、2026年7月 までに2.7%とする方針を発表しました。また、はたらく障害者の多様化や、職域、ビジネス環境など労働市場 も変化しており、企業は更なる障害者雇用の推進と人材の戦力化が求められています。

ニューロダイバーシティとは「脳の多様性」や「神経多様性」などと訳される言葉で、脳や神経には個人レベ ルでのさまざまな特性の違いがあり、その違いを多様性ととらえて相互に尊重し、社会の中で活かそうとする 考え方です。近年、このニューロダイバーシティの考え方において、特性を“障害や制約”ではなく“多様な能 力、強み”としてとらえ、活かしていく企業が増えています。

講演では、パーソルダイバースでニューロダイバーシティ推進事業に携わる雇用開発部 兼 Neuro Diversity事 業部 ゼネラルマネジャーの大濱より、当該人材(ニューロダイバース人材)はDX推進やイノベーション創出 など、企業競争力強化に繋がる幅広いフィールドで活躍できる可能性を持っており、CSRや法定雇用率の達成 にとどまらない効果を創出できることを紹介しました。


パーソルダイバースの考えるニューロダイバーシティ(講演資料より)

続いて、ニューロダイバーシティに関する調査研究を行っ ている株式会社野村総合研究所の高田篤史氏から、発達障害人材の職務適性に着目し、高度IT専門職としての採用・ 育成を積極的に進めて活躍機会を創出した海外大手企業の 事例や、当該人材を積極的に採用する背景、国内での推進 状況などについて紹介されました。

■トークセッション「ニューロダイバーシティ導入・推進の課題は?」

また、野村総合研究所の高田氏とパーソルダイバースの大濱による、企業のニューロダイバーシティ導入・推 進についてのトークセッションを行いました。

ー日本でのニューロダイバーシティ推進の動きについて

「この数年で、SDGsや人的資本への投資、DX推進な どの流れにより、人と組織のレベルアップ、バリューを高める必要性が産業界全体で高まっていると感じる」 (高田氏)

「以前と違い、多様な属性や能力、価値観を持つ人材を採用することや、多様な人材が活躍できる 幅のある人事制度や業務、マネジメントを行う必要が出てきている中、ニューロダイバーシティへの注目も高 まっている」(大濱)

ーニューロダイバーシティへの取り組み方

「人と組織の問題は、本来は経営イシュー。障害者雇用も、インクルーシブな組織づくりや人材を活かすという観点で、経営課題として取り組むべきではないか」(高田氏)

ーニューロダイバーシティ推進を阻む課題は何か?

「(ニューロダイバーシティは)経営イシューであるべきという認識が経営層にないケースが見られる。ニューロダイバーシティ推進は企業全体の人 的資本への投資や、多様な人材が活躍できるインクルーシブな組織構築という大きな目的を達成するきっかけ になることを知ってもらう必要がある」「当事者に接し、どのような人材かを知ってもらうこと。CSR観点でも トライアルとしての採用でも、どのようなきっかけでも良いので、少しずつ取り組んで、小さな成功体験を積 み上げていくことも大切」(高田氏)

経営層だけでなく、雇用現場の管理職に対しても「ニューロダイバース人材を部下に持ち、マネジメン トする立場にある管理者に対しては、その人材に関する情報量を多くインプットすること、就業状況をよく把 握することが求められる。先進事例を持つ企業では社員一人ひとりに対する面談の時間が多いという特徴がみ られる。従来のマネジメントの在り方やマインドを変える必要もあるのではないか」(高田氏)


講演後のアンケート

参加者から「法定雇用率の遵守から、経営課題という見方でとらえる重要性を感じ た」「ニューロダイバーシティが企業の成長に繋がることが理解できた」といった感想が寄せられました。

詳しい内容はこちらのニュースリリースをご覧ください▼
【2023/5/25】


この記事が参加している募集

イベントレポ

多様性を考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?