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住人インタビュー Vol.3 :マヨワ

概要

皆さん、こんにちは!今回は入居者に生い立ちや現在取り組んでいること、どんな浅草橋コミュニティを作りたいかなどをインタビューしていくシリーズ第3弾!今回はなんと特別に、高校生によるインタビュー!!短期限定でボーダレスハウス(株)に約2週間、浅草橋ハウスで住み込みインターンシップをしている藤田武蔵くんが、一番聞きたいハウスメイトを指名し、対談形式でインタビューを実施しました。そんな若干高校1年生の武蔵くんはハウス1のムードメーカーのマヨワに、彼の生い立ちだけでなく彼が感じてきた社会の問題についても深く聞いてきました。

左が若干高校1年生の武蔵、右がマヨワ

マヨワって、日本に来るまでは科学者だった...!!

むさし(以下、む):今日はよろしくお願いします!マヨワさんはアメリカ出身ですよね!日本に来るまでは何をしてたのですか?

マヨワ(以下、マ):こちらこそよろしくー!いつもみたいにため口で話しましょう!(笑)私はアメリカのCalifornia生まれで、11歳からは、Washington, D.C.で住んでいました。

む:ありがとう!(笑)どうして引っ越しをしたの?

マ:お父さんの仕事。大学卒業するまではD.C.で育ち、大学院も同じエリアに入学したよ。

む:大学院まで行ったんだ!どんな勉強をしていたの?

マ:大学までは科学者になることに興味があって大学院でも研究していました。でも喋るのが好きだからずっと一人で研究する科学者はつまらなそうだったのでやめました。

(しゃ、喋るのが好きだから辞めました..!?)

日本と出会う、音楽と出会う

む:それから日本に来たんだね。きっかけは何だったの?

マ:新しいスタートを切りたいというきっかけだったよ。実は家族に自分の人生(生き方やや進むキャリア)についてとても反対されました。その時世界の中で1人と感じ(孤独感のようなもの)、それなら1番遠いところに行こうと思って日本に来ました。

む:初めて日本に来た時はどんな気持ちだった?

マ:すごく大変だと思った。今まで自分の人生は家族が決めていた事が多かった。だけど日本に来て全て自分で決めて自分で行動しないといけないから。もちろん、後悔はしていないよ。

む:そんなきっかけだったんだね。日本ではどんな仕事をしているの?

マ:最初は英語の先生をしてたよ。よく授業終わりにみんなと歌ってたのだけど、すごい上手いと言われてました。多分できるんじゃない?って思って歌手になりました。今は芸能事務所に所属しているよ。

(で、できるんじゃない?って思って歌手になりました...!?)

む:え!マヨワって歌手だったの!(笑)

マ:そうそう!今はまだ言えないこともあるけど、沢山おもしろいことになりそうです。今までもお笑い芸人や女優さんと一緒に番組にでましたよ!

む:めっちゃすごいですね!僕も隣に座りたい!(笑)

マ:みんなにそれ言われます(笑)

人種差別について:日本とアメリカの経験

む:答えにくかったら大丈夫なんだけど、アメリカや日本での生活で人種差別を受けたことはある?

マ:大丈夫だよ。聞いてくれてありがとう。アメリカではめちゃくちゃあったよ。私が小学校の時、黒人が3人しかいなくて、見た目が違うことでよくいじられた。

む:そういうことがあったんだね。小さい時だけだったの?

マ:いや、大人になってからもあったね。例えばバーで飲んでいた帰り道に自分の顔を見て怖がって離れて歩かれたり。ある日普通に英語を話したら「お前白人じゃない?」と言われたことも。「どういうこと?」って思ったね。結局白人の人の方が教育を受けてる人が多いとも言われた。

む:そんなにひどいことされたの、、、まじでムカつくね。

マ:おかしいよね。直接自分に関係が無くても、歴史の授業での奴隷の話だったり、白人警察が黒人を殺したっていうニュースを何百回も見ました。その度に自分は普通ではないのかなと不思議に思った。

む:僕は全然そんなこと無いと思います!

マ:ありがとう。あと、無意識に人に対して余計に気を遣っているなと感じた。熊本にいたある時、自転車の鍵を無くして探していたら10秒後にいきなりドキドキしてきたんだよね。

む:どうして?

マ:長い時間その近くにいると「その自転車を盗もうとしているのではないか」と疑われると思ったから。日本ではないけど、アメリカではそう思われるからさ。アメリカにいる時それを考えるのがすごく嫌だったから日本にいて良かったと思う。

む:じゃあ日本よりもアメリカでいるときの方が差別されていると感じる?

マ:それは人それぞれの経験によると思うけど、私はアメリカの方が辛かったね。

む:そうなんだね。逆に日本では生きづらさは感じない?昔テレビで、黒人のコメディアンが生きづらいような話をこの前していて。例えば電車の中で他の人が隣に座ってこないって言っていた。

マ:そうね。絶対見られているとは感じるよ。でも日本に合わせたいと思ったから私は電車でも周りのみんなと同じように座ります。だからと言って黒人だから隣に座られないとは感じないかな。あんまり気にならないね。

む:多国籍の人が僕の学校に留学してきた時があって、肌の色は全然関係ないと自分は思うけど、あんまり海外の人に会わない高校生は、黒人の人が怖かったりした経験があるらしい。そういうことはハウスではない?

マ:ないないない、あったら引っ越してるよ(笑) そういう問題はハウスでは本当に問題がないよ。

浅草橋ハウスは東京の My Home

む:では、ここからは浅草橋ハウスについて聞かせてほしい!このハウスの中には色んな国の人がいるけど大変だと感じたことはある?

マ:良い質問だね!めっちゃ良い質問。(笑)掃除とかかな。浅草橋ハウスは週に1回掃除当番をローテーションしてるのですが、全員がやっていないときは気になってしまいます。

私は掃除を気にするタイプだから。

本当に皆んなのことが好きだし部屋も綺麗にしたいから両方頑張りたい。だから皆んなが自分の掃除担当が回らないときは嫌だなあと思う。まあでも人間だから忘れることもあるし仕方ないね。でもほとんどは皆ちゃんと掃除してくれるからありがたいと思っている。

む:他には何かある??

マ:そうだね、日本語が難しいから自分の伝えたいことを100%伝えきれないことかな。

む:そうなんだ。でもめっちゃ上手いですよ!

マ:正直70%しか伝えられてないですよ。でも最近、自分ではわからないけど日本語めっちゃ上手くなってると周りに言われるんだ!このハウスのおかげです。

む:すごいね!やっぱり日本語を話す機会が増えたからだ。じゃあ、浅草橋ハウスの好きなところはどこですか?

マ:めっちゃエモいところ!(笑)

当たり前みたいだけど他人に対する思いやりだったり、誰かが引っ越すときはメッセージカードやお別れ動画作ったり。優しいよね。このハウスめっちゃ好きだよ。

ここにきて心から東京のホームだと思っているよ。

む:そうだよね!めっちゃみんな良い人。俺もめっちゃこのハウス好き!

マ:ほんと!良かった!ほんとに。ここは本当に特別ですよ。コンセプトも特別だったけどなんかみんな特別。新しい人も来て仲良くなるのは楽しいし、武蔵も来てすぐ仲良くなったよね。まだ来て1週間前なのにずっと一緒に住んでるって感じがするよ!(笑)

む:ありがとう!!確かにめっちゃ馴染みやすかった!海外の人もいるから、このハウスに住むだけで海外に行っているような気持ちになれるよね!

ハウスメンバーでバーベキューをしたとき

感想 & An Advice to this Young Boy

む:今日は本当にありがとう!最後にインタビューの感想を聞かせてほしいです!

マ:めちゃくちゃ良い質問だらけでびっくりしたよ。(笑)なんかカジュアルな質問と深い話、両方があって、よく考えられたね。こんなインタビューの雰囲気や質問を貰ったのは初めてだよ!めっちゃ良かったと思う。

む:もしかして僕インタビュー上手いかな?(笑)

マ:ははは(笑)うんうん!この後も部屋に帰ってまた考えてしまうくらい良い質問だった!ありがとう!

む:最後にこの16歳のyoung boy(僕)に人生アドバイスが欲しいです!

マ:Okay. “Always have hope. Hope is everything.”
希望を持つことはすごい大事。苦しくなっても自分の心の中に”希望の種”を入れておいて。それで、もし全てを失ったとしても、その種だけは自分の中にある。自分も苦しいことを沢山経験したけどこの希望の種を思い出してもっと良い人生にできると考えることができた。そして、その後頑張って、前よりもめっちゃくちゃ良い人生になった!

歌手デビューができたとかね!あとは、楽しくやって!Just enjoy your life! 武蔵も私も真面目なところがある。だけど楽しむ気持ちも忘れないで。君の真面目なところは絶対に消えないから。

む:ありがとうございました!

取材後期

本当に勉強になるインタビューでした。特に人種差別については、海外から日本に来た人にしかわからないような視点での話を聞くことができました。海外に出ることに関して、海外に行かなくても日本で同じことを学ぶことができるという意見も世の中にあります。しかし、海外に実際に行かないと分からないこともあるのだと浅草橋ハウスやインタビューを通して学びました。この浅草橋ハウスは皆さん本当に仲が良く、家族のような雰囲気を感じます。海外に行くことは難しいという人でも実際に海外に行ったような学びや経験ができると思います。色々な気づきをくれたマヨワ、ありがとうございました。

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