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国際ニュースを知ることは語学力アップにつながる

☆今日のオスロは2度。外では白いふわふわの雪がたくさん積もっています。

現地ニュースも大事な教材。ニュース素材の利用の仕方は時期によって変わりますが、今はフィンランド公共局YLEの公式HPをこのように利用しています。

まずはフィンランド語を学んでいる外国人にも便利な「やさしいフィンランド語」でのニュース。ここをどう使っているかは以下の投稿にまとめています。

加えて今回紹介するのは、公共局の「通常のニュース番組」をどう利用しているか。

Yle Uutisetというニュース番組、つまりフィランドの人が普段見ているニュース番組(動画)です。

例えば12月7日の20時30分の番組を今見ています。

動画のみで、「やさしいニュース」と違って、文章は出てきません。

私はとりあえず最後の天気予報まで見ます。1度見て終わり、のことが多い。

「やさしいニュース」の時は勉強のために同じものを5~10回はラジオで聞きます。

何度も出てくる、気になる単語だけはたまに調べる

ニュースを聞いていると、何度も耳に入ってくる単語が出てきます。これは気になり始めたら、たまにネットで検索して意味を調べます。

(日本語でもいいから)国際ニュースを普段から見ていれば、結構わかる

実は私の場合は教科書や日常会話よりも、ニュース番組というのは理解度がぐいっと上がる傾向があります。

だからスウェーデンでもデンマークでも、国政選挙が「へ?」というくらい拍子抜けで問題なく取材できてしまった。自分でもびっくりした。しかし日常会話になるとなぜか理解度が下がる。

これは私がノルウェー政治や選挙を普段から取材しすぎていて、北欧諸国のなーんとなく似ている制度・政治・考え方なども影響して、「ニュースの世界」になると、脳の動きが変わるようなのです。

だからフィンランドのニュースも、スウェーデンやデンマークほどではないけど、場合によっては、なーんとなく分かる。たまにスウェーデン語も出てくるし。最近はコロナ関連で北欧他国のことも伝えられるし(スウェーデンやデンマーク首相とかが現地語で話している記者会見が出てくると、聞いていればわかってしまうので、フィランド語の字幕をみて勉強した「つもり」になる)。

※ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語はスカンジナヴィア地域なので文化や言語が似ています。フィランド語は全然違うけど、スウェーデン語もフィンランドの公用語なので、スウェーデン語が登場することがある。

でも、私の場合はニュースで「なんとなくわかる」からと「自分の語学レベルは今ここだ」と勘違いしてしまうと、現地の人と日常会話になった時に「あれ、わからん!」とびっくり現象が起きるので、ニュースに関してはちょっと別枠と考えています。

国際ニュースを知っておくことは語学力アップにつながる

ニュースは日本語でもいいので、普段から国際ニュースをちょっと把握しておけば、理解度がぐいっとあがります。フィンランドなら、米国、英国、ロシア、エストニアとかのニュースも多いね。

言語を勉強していても、国際事情を知らないとニュースの理解度が下がるので、「国際ニュースをある程度知っておく」ことは、「語学力アップ」につながると思います。

これは留学予定の人は身に着けておいたほうが絶対に役に立ちます。

私はオーストラリア、フランス、カナダ、アメリカ、ノルウェーでホームステイや留学をした経験がありますが、他の外国人と一緒に現地の言葉を学ぶ語学学校や大学では、必ずと言っていいほど「時事ニュースを見て勉強する時間」があるからです。

欧州などの他の留学生と一緒のクラスだと、母国語がまったく違う言語のアジア人とかは苦労することが多い。もともと欧州の言語は似ているので、「なんとなくわかる」ことが欧州出身者には多いんです。それに加えて、彼らは普段から時事ニュースを見て、議論することにも慣れている。

もともと語彙力で不利なアジア人が、さらに時事ニュースにも疎いとなると、語学の授業でほかの人と圧倒的な差がつきます。

だから日本語でもいいので、時事ニュース、国際ニュースをある程度知っておくと、ほかの言語でニュースを聞くときに、単語や内容の予想がつくことがちょっと増えます。

国際ニュースを知っておくことは、語学力アップにつながるんです。

自分の語学力が「まだまだだな」と落ち込むことも減らすことができます。自分のメンタルを守る手段にもなるんです。

ニュース番組で語学力の小さな進歩を確認する

それで、「今の私が」公共局の通常のニュース番組で最も何を意識しているかというと、

ジャーナリストとしてのネタ探し

「これ、記事にできるかも」、「なんだろう」ともっと検索してみる、「この人の連絡先を調べてみよう」と仕事をし始めることも多い。こうなると、私にとってはニュースを聞く時間は語学勉強だけではなく、お仕事時間。

リスニング力が上がっていたり、聞き取れた単語がひとつでもあれば喜ぶ

ニュースを全部理解しようとなんて、さらさら思っていません。

知らない言葉を全部調べようとも思いません。

「わからない、私まだまだだな」、「私だめだなあ」、「いつになったら……」とか落ち込むことにもエネルギー使いません。

さすがにこれだけ毎日勉強していると、リスニング力があがっているのは結構実感できるのですが、ニュース番組を聞いていると、そのことに気づけます。

前だったら気づかなかったであろう単語や文法も耳に入ってきて、「あ、この前勉強したやつだ!」、「こういう使い方もあるんだ」と「ほー、なるほど」という気づきの瞬間にしています。

「こういうリズムでの話し方もありなのね」という参考にもなる。

「自分の小さな進歩に気づく」ことができるのがニュースを聞いている時でもあるかも。

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国際ニュースにすごく詳しくなる必要はありませんが、おおまかに国際ニュースを普段から知っておくと、語学勉強をしているときに理解できることがぐいっと増えます。

だから、語学勉強中なら、日本語でもいいので国際ニュースをクリックして知ろうとする意識もちょっと持っておくといいかもしれません。

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☆フィンランド語のことだけど、どの語学を学んでいる人でも応用できる考え方が入っている内容です。


☆ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語、英語で取材して完成した1冊。語学は自分の成長を手助けしてくれる、お友達。





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