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銃・病原菌・鉄(上)/ジャレドダイヤモンド

皆さんこんばんは!カズサです。ようやく読み終わりました👍銃•病原菌•鉄!

彼の独特の文章表現と全くと言っていいほど穴が無く美しい論理構成に圧倒されました…
本書で僕が感じた事をのんびりと書いていこうと思います。

【感想】

本書は、ユーラシアや北アフリカの文明が何故生き残り、他の文明を支配•征服してきたのかについて記述されています。
一般的に、ユーラシアの覇権はユーラシアの知的、道徳的、または固有の遺伝的優位性に起因するものであるという考えがあるそうですが、彼はこの考えを真っ向から反対しています。

ダイアモンドさんは、人間社会の間の権力や技術の差は主に”環境の差異”に起因しており、これが様々なポジティブフィードバック(いい事が連続的に起こる的な事)のループにより増幅されるんだという事が全体のテーマだと思います!

プロローグのニューギニアのヤリさんという方からのとある質問がきっかけで本書が描かれたそうです。

それは

”あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?”

確かに良い質問だなぁと思いました…
確かに言われてみれば、現在の世界情勢において、ユーラシアと北アメリカ大陸が世界中の富と権力を握っていると言っても過言では無いですもんね。
他の民族はというと植民地の支配から脱却してもやはり後進国が多いのは事実じゃないですか。
こんな当たり前のことも僕は気付かなかったので、この差異の原因はなんだろうと思って聞いたヤリさんナイス👍と思いましたね笑

この残酷な差異を生んだ理由の一部を今回は紹介したいと思います。(まだ上巻だけしか読んでないので…笑)

1.他の地域よりも早くから狩猟の生活を脱し、農耕を中心とした生活に切り替えられた為。

2.病原菌(インフル、天然痘、おたふく風邪、結核等)への免疫力があった事で、免疫力の無い民族を集団感染させる事が出来た為。

1つ1つざっくり説明していきますね!

1つ目は、その地域に生息している動植物を早くから家畜化、栽培化出来たかどうかで地域格差が生まれたという事です。
ユーラシア大陸は、家畜化しやすい大型哺乳類動物が豊富に生息、栽培化しやすい植物も潤沢でした。更に、気候も良好だった為、狩猟しまくって食べる食料が無い!やべぇ!ってなっても、羊や牛や豚などの動物を家畜化させ、大麦や小麦やマメなどの植物を栽培化させる事が容易だったらしいです。なので、食糧難を上手く乗り切り、人口の爆発的増加にも繋がったのです!

2つ目は、1つ目で成功した家畜化した動物からの病原菌の免疫力がついた為、ウイルスの免疫力が無い先住民に向けて一方的に感染させる事ができ、母数を減らすことに成功。彼らを支配しやすくなったという事です。

確かにヨーロッパの軍隊の武器や装備は先住民のそれに比べてレベチなのは想像つきますよね。
ただそうだとしても、スペイン軍168人VSインカ軍8万人ですよ!?こんな状況でスペイン軍が勝てたとか意味不明すぎません!?
確かに戦争の犠牲で亡くなった人も大勢いるそうですが、それよりもヨーロッパ人からの病原菌によっての死者数の方が圧倒的に多かったそうです…

本書に書かれてた例で1番びっくりしたところで言うと、1492年にコロンブスがやってきた時に800万人いたイスパニョーラ島の先住民は、1535年にはなんと0人となってしまったそうです…
All Extinction…それもたったの43年で…。それほどまでに当時の病原菌の力は驚異的なものだったそうです。
そりゃこんな最凶病原菌を味方につければ、168人でも倒せるわ…

最後にまとめると、食料を確保できた事により、優れた武器や軍隊、技術を取得でき、また政治機関を持つ事も出来ました。そして、家畜との長年の親交から免疫を持つようになった病原菌を、死の贈り物として、進出地域の先住民に渡した事で優位に立てたという事が前巻までで明らかになっています!

さてさてここから下巻ではどんな事が書かれているんでしょうか…?
次回の下巻の感想まで少しの間お待ち下さい…m(_ _)m

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