![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145472412/rectangle_large_type_2_bd034f51857ab80a914de7ca7196392e.png?width=1200)
ビジネス(金儲け)に走れば走るほど売り方が悪どくなっていくというお話
こんにちは。エンタメ演劇分野をビジネス視点で語るAsakawaです。
私がこの『エンタメ×ビジネス』をテーマに日々、発信しているのはこの分野で活動をしている人達があまりにもそのビジネス視点が欠けていると感じたからです。
もちろん趣味としてやっているとしっかり自覚して活動をしているなら良いですが、大人になろうとしている年齢で専門学校や養成所に高いお金を払ってこの世界に飛び込んだ人は当然、この手の仕事をしてお金を稼いで生活していきたいと思っているに決まっています。
なのにいつまでもその目標は達成できないような行動ばかりに時間と労力を費やしているのを見てきて、この世界で食っていきたいならこのような意識が必要だよという内容を投稿しております。
しかも、私が身を投じた演劇分野ではそのような「ビジネス」「お金」といった話はタブーみたいな空気もあったのでなお困ったものです。
出演依頼が来たのでギャラの話をしたら嫌な顔をされた、出演者やスタッフがこの世界の給料はあまりにも低い!と嘆いたらそんな話は聞きたくなかったとファンからも批判されるなど・・・。
これはもしかしたら日本特有の空気でもあるかもしれません。
例えば面接時に待遇や有給の質問をするのは失礼にあたるなどのアドバイスを就活生にするような国ですからね。
とはいえそんな空気も時代が変わり少しずつ変わってきているとも思っています。
それこそ向こうだってボランティアじゃなくてビジネスとしてやっているんだからそういう主張も当然だみたいな擁護も聞かれるようになりました。
有料商品だと想定して作ったのなら、ある企画に協力したのなら正当な報酬を要求するのは当たり前のことで、それを拒否する・お金に代わる対価を得られないのならはなから関わらないくらいの意識で臨んでも良いとは思うのですが、
だからと言って、
そのビジネス(金儲け)に走り過ぎると、どんどん商売・売り方が悪どくなっていくので注意も必要です。
⚠️この傾向はまさにこの「エンタメ分野」でよく見られることです。
ちなみに「ビジネスをする」目的ってなんだと思いますか?
「お金を稼ぐこと」だと答えることができると思いますが、
そのお金を稼ぐためには「良い商品・サービスを作らないといけない」という発想をする人もいるとは思いますが・・・、
これ当たっているようで実は違うとも言えます。
そのお金を稼ぐためには・・・「お客さんにいかに多くのお金を払わせるように仕向けるか?」ここに主眼を置いている人もいます。
むしろ「お金を稼ぐ」のが目的なら発想としてはこっちの方が正しいです。
こう言われるとなんか「がめつい人だな」とネガティブなイメージを持たないでしょうか?
しかし、世の中を見渡してみると現実はこのような意図が透けて見えるような商品・サービスが蔓延してないでしょうか・・・?💦
ここで話を戻しまして、
そのような露骨な商品・サービスをよく目にするのが「エンタメ業界」でもあるのです。
例えば・・・、
商品の内容は同じだけど初回限定盤と通常盤でパッケージのイラストが、購入特典が異なるなどマイナーチェンジ版を同時発売してくる。
これでコアなファンでコレクションしたい気質の人は二つとも買ってしまう人はいるはずです・・・。
他にも発売してから一年後とかに追加コンテンツ・要素を加えた完全版なるゲームソフトを発売してくるパターンもありますよね。
どちらも基本的な中身に大きな違いはないけど、細かな変更や追加を加えることによって同一商品に複数回、お金を払ってもらう売り方です。
やはりこのような売り方には少なからず批判、不満が聞かれるものです。
が、これならまだ全然かわいい方かもしれません。
そんなファンの好きだという想いを利用して最大限までお金を払わせた例はやはり握手券付きのCDではないでしょうか・・・😓
推しのメンバーと話したい、触れ合いたいという心を利用してその権利をある商品に付けて売る、しかもその枚数が多かれば多いほど時間が長くなるという設定までしている・・・。
これで一体どれだけの人が同じ商品を通常ならあり得ない数ほど購入したことでしょうか?
さらには「それは詐欺なのでは?」という問題ある商品もあります。
それが舞台・ライブチケットの売り方です。
人気ある舞台・ライブだとお決まりで席にランクを付けて販売します。
前方の席が確約されていると謳っている席を数万、数十万円で売りに出すことも珍しくありません。
それなのに、
想像していた席とは違った・・・なんて声も最近は多く聞かれますよね。
つまりこの席をこの値段で売るのか?と文句を言いたくなる席ってことです。
そもそもその高い席と安い席の境界線が曖昧で、
お客さんの感覚だとその場所はS席ではなくA席だと思っていた席を平気でS席で売ってしまう例も散見されます。
それどころか一階席を全てS席で、二階席をA席として売っているが安い席の方が席数が少ない・・・なんて闇がかいま見える区分けも・・・💧
これも少しでも良い席で観たい!という欲求につけ込んでいる販売法です。
これがあまりにも度が過ぎると「景品表示法違反(優良誤認)」と認定されることもあるので注意が必要です。
商品・サービスの品質を、実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも優れているかのように偽って宣伝する行為が優良誤認表示に該当します。
その会場の物販ではアクリルスタンドなど誰が、何が当たるか分からないランダムの商品を売るのが目立ってきました。
「これも推しを当てるまでは・・・!」という想いからあっという間に一万円が溶けるような形態の商品です。
その中にシークレット、サイン入りグッズなど特賞商品を混ぜるとなおのことお金を注ぎ込んでくれることでしょう。
このようにいくらでもお金を払おうと思ったら払えるような商品を連発してしまうと、その度が過ぎるとやがてファンも冷めてしまう、嫌気がさしてきて最悪はファンが離れていくことにも繋がるので、こっちもビジネスでやっているんだ!と言うにしても、その塩梅を見誤らないようにしていきましょうというお話でした。
プロとしてやっていきたいのにビジネス視点が欠けると学校のサークル、ボランティアみたいな活動になってそれも考えものですが、逆に商売っ気があまりにも前面に押し出すのもまた然りだと思います。
現在の立ち位置に合った活動と値段設定をしていきましょう。
特にエンタメ分野のお客さんは人生に癒しなり、刺激なり、彩りを求めてお金を払います。
その人生を充実させるための娯楽なのにあまりにもお金を払うことを要求して、それに従い続けたら日常生活にも支障をきたすとなったらお客さんは疲れていき悲しくもなっていきますよね。
あくまで日常にできた暇、人生の余剰を使ってお金を払ってくれるのがエンタメ分野だとは肝に銘じておきましょう。
その生活基盤を崩壊させるきっかけであってはいけないと思います。
では今回は以上になります。ここまでお読みいただきありがとうございました。
高いお金を払ってプロの俳優・声優を育成するとうたっている学校や養成所に入っても大事なことなのに教えてくれないことを日々、発信しております。正しい認識を持ってこの分野を目指してもらうためにご覧になった記事がためになったと思われた方はよろしければサポートをお願いします。