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ブルネイ、石油で潤うスーパーリッチな王国
世界で3番目に大きな島、ボルネオ。
面積は日本の倍近くある。
ブルネイ、マレーシア、インドネシアの3国がこの島を分割している。
1つの島に3つも国があるのは世界でもここだけ。
ブルネイ・ダルサラーム。
小国ながら、豊富な石油資源に恵まれたスーパーリッチな石油成金国。
税金は一部を除いて無料、教育費無料、医療費無料、年金は無償で全員もらえる。
最大の貿易相手は日本。
輸出額の3分の1を日本が占める。
第二次大戦中に日本が東南アジアを南下したのは他でもない、石油を確保するため。
連合国軍によるABCD包囲網で石油ルートを絶たれた日本は、戦い続けるにも国を存続させるにも、石油を求めて突き進むしかなかった。
絶対君主制。
表向きには立憲君主制で首相がいるが、実質的に行政を仕切るのは国王。
現国王は世界でもトップクラスの資産家で、世界一の金持ちとしてギネスに記録されたこともある。
国王は世襲制なので国民に選挙権はないが、民主化運動や反政府運動はなく、国民から慕われている。
はるか古代より異文化をつないできた海上ネットワーク。
東南アジアからオセアニアにかけては多島海で、島は貿易の中継地となり、ボルネオも貿易港として栄えた。
主な貿易相手は中国とインド、そしてアラビア半島からも商人が渡来し、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教など多様な文化が持ち込まれた。
ブルネイの王国は15世紀頃にイスラム化し、16世紀にマゼランがやって来た頃には島の大部分を領有していた。
その頃から島全体が「ブルネイ」と呼ばれたが、後に語形変化して「ボルネオ」が島の名称となった。
世は植民支配時代に入り、スペインの襲撃を受けた影響でブルネイは縮小し、わずかな領土だけを残したまま存続した。
第二次大戦中は日本が統治。
大戦中以外はイギリスの保護領で、1984年に独立。
国土面積は三重県ほど、人口は43万人。
民族的にはマレー系、公用語はマレー語。
首都はバンダル・スリ・ブガワン。
ほとんどの商品が輸入物と思われる。
特に、中国語や日本語が書かれたものが目立つ。
店内のBGMは、主にチャイニーズポップスらしきもの。
マレーシアのマレー語はラテン文字だが、ブルネイのマレー語はアラビア文字。
往復しても5分で歩き終わるメインストリート。
とても首都中心のメインストリートとは思えないほど閑散としていて、店も少ない。
静かで、人々はのんびりボーっとしている。
同じ経済大国でも、日本は世界一ビジーな国。
日本は、資源がないからこそ経済発展してきたとも言える。
どうしたって競争原理が強まり、バチバチと火花を散らしながら生きていくことになる。
ブルネイのように余裕があってのんびりしている国は、うらやましく思える部分もある反面、刺激がなくて物足りなさも感じる。
年頃の若者なんかは、何して遊んでるんだろうな。
ブルネイ川。
ボルネオは、道路が十分に網羅されていない。
昔から島内の交通には河川が使われてきた。
今もそれは同じで、交通手段としてたくさんのボートが行き交う。
さすが燃料に困ることはないのか、すべてモーターボートで、すごいスピードですっ飛ばしている。
水上集落。
28の村、2万人が水上で生活しているらしい。
小国とはいえ、人口過密というわけでもないのに、なぜ陸地ではなく水上に住んでる?
一見ボロイけど、ちゃんとエアコンやパラボナアンテナが付いてる。
基本的なインフラの他、ネット回線も引かれているらしい。
裕福なのにあえて水上のボロ屋に住む、不思議な人たち。
学校も水上。
マゼランがこの地に来た時、王族は陸地に住み、人々は水上に住んでいた、という記録がある。
川が道路みたいなものだから、陸地より水上に住んだ方が外に出やすいのかな。
なんか、パレード。
今までどこに隠れてたのってぐらい、ドカドカ現れる。
こういった行事から女性が完全に除外されているのは、やはりイスラムだからなのか。
マーケットは、他の東南アジア諸国と比べるとずいぶんささやか。
最もベーシックなチェンドル。
氷もなく、ココナッツミルクとカヤのみ。
砂糖はヤシの木から採ったもので、純天然素材だけの完全自家製らしい。
これは餅米の上にカヤのペーストが乗っている。
カヤパンとアンパン。
ナシゴレン。
ソト。
ビュッフェ。
シンガポールほどではないが、ここも先進国並みの物価。
観光にはまったく力を入れていないのでいい安宿もなく、滞在した安宿は設備が不十分で不便だった。
長居はせずに走り始める。
ハイウェイは欧米タイプ、左側通行。
大富豪であるここの国王は、超高級車をコレクションとして5000台以上所有しているとか、個人資産で東南アジア最大の遊園地を建設したとか、自分の誕生パーティにマイケル・ジャクソンをその遊園地に招いて無料コンサートを開催したとか、その時のマイケルのギャラが10億円だったとか、数々の伝説がある。
これが、国王のポケットマネーで建てた遊園地。
開場は夕方からで、首都中心から22kmも離れていることもあり、昼間はまったく人気がない。
最初の6年間は入場料もアトラクションもすべて無料だったが、現在はアトラクションは有料らしい。
ジャングルの中のハイウェイをひたすら進む。
何度か小さな街を通過したが、商売っ気がなく、住宅と、店が少々あるだけで、ひっそりとしている。
街に宿はなく、あったとしても高いだろうから、ジャングルでキャンプ。
ジャングルは木や草の密集度が高くて、とても中に入って行けない。
虫の声、カエルの声、サルの声。
白いサルを見た。
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