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Photo by
y_kayon
【エッセイ】ねこ会談
出勤したら、駐車場を二匹のねこが歩いていた。
私の車を見ると少し身をかがめたが、危険がないようだとわかると早歩きで通過。その間、立ち去るまでにこちらを振り返ること数回。
そんなに見なくても追いかけたりしないから。
そう思いながら、私もねこらを見、ニャーニャー呟きながら職員玄関に向かう。
さてドアを開けようというところで、玄関横の花壇に穴を掘る白黒のねこと目があった。こいつも先ほどの二匹のお仲間らしい。
穴を掘ったということは、やることはひとつしかない。
こらー。小声で言いながら見守っていると、ねこはジッとこちらを見つめたまま、そっと体勢を変えて穴の上にしゃがみ込み、そして脱糞をした。
私は茶色い塊が穴に落ちるのを見届けた瞬間に職場のドアを開けた。
フンを見てしまったということは、先に目をそらしてしまったということ。自然界では、弱者が先に強者から目をそらすという。負けた、と思った。
しかしあの三匹、朝からなにをしていたんだろう。それぞれを見ることはあるが、三匹そろっているのはめずらしい。
日曜の朝はねこ会談が行われるのか?
議題は先週からの工事により、線路を渡る近道が通れなくなったことについて。
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