#20 承認欲求
この前友だちと遊んだときにふと言われた、「君はなんのためにバイトしてたの?」という言葉がここ最近ずっと頭をぐるぐるしていた。
事の発端は、その友だちは夏休み中ほとんど働いていると言っていたから、つい私は気になって「なんでそんなに働くの?すごいね」と聞いてみたこと。
私のその疑問に対して、自分が思っていた以上に具体的な答えがいっぱい返ってきた。「僕はアニメが好きでグッズ買いたいし、コレクションしているものもたくさんある。もちろん彼女もいるからお金は必要だよね」
そう聞いたとき、すごく素敵だな、と素直に感じた。自分の好きなことのためにお金を稼ぐってどんな気持ちなんだろう。
そんなことをボヤッと考えてたらその友だちに、「君はないの?欲しいものとか、買いたいもの」と言われて、答えに詰まった。
正直ない。バイトに行くときに「お金を稼ぎに行く」という気持ちになったり、バイトをしている最中に「お金を稼いでいる」という気持ちになることは特になかった。バイトでシフト入ってくださいって言われたら行く、そういう、自分にとってはある種学校のような、義務で行っているイメージ。毎週土日はバイトでほぼ固定やったからほんまに、習い事に行く感覚。
だから初めの給料日に不思議な気持ちになった。「あ、本当にお金入ってる、自分って働いてるんや」みたいな。
だからこそその友だちが目的意識とか、「お金を稼いで何に使う」みたいな気持ちを持って働いているっていうことがすごく素敵なことだと感じたし、反対に「自分がなんで働いていたのかいまいちよくわからない」みたいなスタンスでバイトをしていたことに恥ずかしくなった。それに「なんで働いてるの?」という問いに返せない自分が、面白みのない人間のように見えてちょっと嫌だった。
#3で書いたみたいな、趣味何?って言われて上手く言葉にできない感覚に近い気がする。
実は「バイトなんのためにしてるの?」と聞かれたときに、この投稿が頭をよぎった。「趣味のためなんかな?」と自問自答したけど違った。kpopは音盤積んだりとかはしなくて、無料で配布されるyoutubeでのコンテンツで満足できるし、タイblも今はyoutubeで無料しか基本見ない、洋画も大学に入っていたら無料で登録できる動画配信サービスで見てる。筋トレに関してはジムは学校のジムしか行かないし、ガチ減量とかしてるわけじゃないから食事にお金をかけるわけでもない。パーソナルトレーニーがいるわけでもなく個人の趣味でトレーニングしてるだけ。
「自分ってなんのために働いてたんだろう」
考えれば考えるほどその疑問が大きくなっていた。その日からその疑問に対する答えを考えていたのだけれど、今日ようやく答えに辿り着いた。それはたぶん「誰かに必要とされている」という気持ちが自分には必要だったからだと思う。
自分がバイトしているときのことを思い出してみた。私は今まで3個(?)バイトに挑戦して、長く続いて楽しく働けたのは最後にしたレストランの仕事だけだった。
前までしてた2つと、最後のレストランの仕事で何が違うのかを考えたときに圧倒的に違ったのが「自己有用感」の大きさだった。
最初にしていた2つの仕事は、正直"自分"は求められていなかった。即戦力が期待される中で自分は成長が遅かったり、仕事を覚えるのが遅かったりであまりその職場に馴染めなくて、実際結構怒られ疎まれの毎日だった。「何してんねん」って怒鳴られることもあったし、「君はここにいてね」って一番誰でもできるようなことを頼まれる、「君はもういいよ」って暗に伝えられるときもあったし、ため息が聞こえてくるときも結構あった。正直人生の中で結構辛かったことランキング上位。それで、その仕事は辛くてやめちゃった。
そんな中で自分は働くのに向いてないのかな、、って思ってたときに、ある友だちがここバイト募集してるんやけど一緒にやらん?と誘ってくれて、なんとなくで入った。いわゆるコネみたいな感じやから面接も「あ、あの子の友だちね」くらいの緩さで入れた。それが自己有用感を抱かせてくれるようなバイトになるなんてそのときは思いもしてなかったのだけれど。
そのバイトでは、結構最初に教えてくれるタイプのレストランで、自分がちゃんとできるまで教えてくださった。店長が優しくて、いつも褒めてくださったりして割と頑張ろうって思えた。自分で言うのもあれやけど、私はどちらかというと大器晩成型(?)で、即戦力です!と言うよりかは慣れてきたら使えます、みたいなタイプやったから、そうやって初めの段階で私の不手際に我慢しながら育ててくださったおかげで仕事もなんとなくこなせるようになった。
そうして月日が経っていくうちに色々任せられることも多くなって、他のバ先の先輩とかがまだ教わってないことも先に教えてもらったり、後から入ってきたバイトの方を教えるのとかを任せてもらったり、「このシフト入って欲しいんやけど、、」とか頼まれることも増えた。ここのポジションにフォロー入ってくれる?とか、シフトの段階とは違うことを即座に任せてもらえることもちょくちょくあった。
私が基本Noが言えない性格で頼みやすいからって言うのもあるやろうけど、そういう「頼まれる」ということがすごく心地よくて、「自分が今役に立ってるんや」って思うことをすごく幸せに感じていた。
だからこそ学校辛くても休みの日は基本ロングのシフトに入れたし、欠員が出て急遽入ってくださいの電話が来たら基本断らずに入っていけたんだと今考えて思う。
こうして振り返ってみると、自分はやっぱり承認欲求が強いねんなあと思う。過去の投稿を見返したときも、「自分を認めてほしい」とか「承認されたい」とかいうワードがいくつかあった気がする。
自分に自信がないからこそこういう「頼られる」ことに対して嬉しく感じるのかな、わからんけど。でも頼られたら頼られたでプレッシャーめっちゃ感じるタイプのよくわからない人間です。
そんなこんなで、今回はなんで自分がお金を稼ごうとするのか、から見える私の自己承認欲求の強さに関するお話でした。今回はここで終わりにしようと思います。ここまで読んでくださってありがとうございました。