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何かに引っかかったときのクイックリサーチ方法

私には知らないことがたくさんあります。
世界はたくさんの情報で溢れていて、一個人の知識量では到底カバーできません。したがって、知らない言葉や情報に遭遇することは日常茶飯事です。

わからないことがあったら、すぐ調べる。――これが、私の長年の習慣です。研究者としての性なのかどうかはわかりませんが、わからないことをそのまま放置することは基本的にありません。
私は何でも知りたがる人間です。

そんな私の"リサーチ方法"を他人に話すと、「そこまでしない」と驚かれたことがありました。私としては何の疑問もなくやっていることでしたが、たしかに人それぞれやり方が違うのは当然です。
そこで本記事では、私が (研究に限らず) 普段調べ物をするときの方法を言語化してみたいと思います。ただ、そんなに目新しい方法でもないので、あまり期待値を上げずに読んでいただけると嬉しいです (笑)。
今回は、特にインターネット検索を使って素早く調べるときのやり方です。時間をかけて深く調べるときの方法については、別記事で書きたいと思います。

0. 知りたいレベルを確認する

調べる前の大前提になりますが、
「これから調べることについて、自分はどの程度知りたいのか」
についてある程度把握しておくことは重要だと思います。つまり、調べる目的を明らかにするのです。調べ方には人によって向き不向きがあると思いますが、「目的意識を持つと良い」という点は大多数の人に共通するのではないでしょうか。

私も毎回まじめに考えているわけではありませんが、だいたい

・言葉の定義が知りたい
・なんとなく概要を知りたい
・概要だけでなく、詳細まで知りたい
・信頼できる情報源を探したい

くらいのレベル分けは (無意識のうちに) しています。もちろん、調べている途中で最初に設定していたレベルを変更することもあります。自分の知識量やバックグラウンドにも依存するでしょう。

1. 複数のソースを見る

0. のレベル分けを頭の片隅で考えながら、Google検索で検索します。「なんとなく概要を知りたい」場合だと、『〇〇 とは』検索することが多いです。ランキング上位から関連サイトがリストアップされるので、私はとりあえず上位3つくらいのサイトをすべて別タブで開きます (cmd/ctrlキーを押しながらクリック: ブラウザで設定も可能です)。こうした検索で上位になるのは、簡易的なまとめ記事が多い印象です。1つあたりの分量がそんなに多くないので、それぞれに軽く目を通して内容を把握します。

複数のサイトを見る理由としては、

・記事に対する好みや相性は人それぞれだが、検索結果からでは当たり外れの見極めができない (検索上位=自分にしっくりくる説明とは限らない)
・参照した複数のサイトで共通している説明が、調べている事柄の重要部分になっていることが多い
・検索結果に表示されるタイトルと中身が一致している保証がない (上位サイトならだいたい大丈夫だとは思いますが…)

といった点が挙げられます。

2. 画像から調べる

たいていの場合は、1. で説明した複数のサイトを見るという方法で「なんとなく概要を知りたい」という欲求は満たされます。ただ場合によっては、腑に落ちる説明にすぐ巡り会えないこともあります。
そんなときに私が使うのが、画像検索です。
画像検索というと、似たような画像を検索したり、同じ画像を含むサイトを検索したりといった目的で使われることが多いと思います。しかしここでは、文字ベースの情報源を探すために画像検索を使うのです。

というのも、画像検索によってわかりやすい図解サイトを見つけやすくなるからです。何かを調べるとき、図を用いた説明があった方が理解度が深まることが多いです。例えばプレゼン資料を作るときも、文字のみのスライドよりも図を含むスライドが好まれると思います。
検索設定を画像検索に切り替えると、関連ページで用いられている図がたくさん表示されます。その中から自分がしっくりくる (きそうな) 図を選び、本サイトを訪問します。そこでは、選んだ図を用いた文章にアクセスできるはずです。個人的な感想ですが、こうして画像から選んだサイトの情報は、単に検索ランキングから選んだサイトの情報よりも納得しやすいことが多いように感じます。

下図の比較画像では、検索結果を一見したときの情報量が違っています。画像検索を用いた方が、どのサイトを見るかの選択がしやすくなる気がしませんか?

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3. 言語を変える

検索する言語を変える、というのはよく知られた方法だと思います。2020年7月現在、世界中のWebサイトのうち約6割で英語が使用されています (参考: W3Techs)。したがって、検索言語を英語にすることで得られる情報量は、日本語のみで検索した場合よりも多くなることが期待できます。
最近ではDeepLなど翻訳サービスの質も向上しているので、英語が苦手という方でも様々な情報へアクセスしやすくなっているのではないでしょうか。ちなみに、検索設定から言語や地域が変更できるようになっています。

4. 絞り込む

逆に情報がありすぎて本当に知りたいことにたどり着けない、ということもあると思います。その場合は、AND/OR検索、サイト内検索、期間指定検索などを利用することで情報を制限できます。検索バーに入力するコマンドから、いろいろな詳細設定が可能です。慣れると便利な方法です。

すぐ調べられるようにする

これまでは調べ方についてまとめてきましたが、ここでは「調べたい」と思ったときにすぐ調べるための小ワザを紹介したいと思います。主にMacユーザ向けの効率化Tipsです。

・入力切替しない
日本語を打つ際には、全角/かな入力への切替えが必要です。しかし、私は日本語で調べものをするときも半角入力のまま検索バーに打ち込みます。検索バーでは入力中も絶えず検索候補を出してくれるので、変換はそちらにおまかせします。

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例:「大学院」について調べようとする場合

全角/かな入力だと、いったん自分で変換を確定しないといけません。さらに複数の検索ワードを組み合わせるときは、"変換のためのSpaceキー"と"空白入力のためのSpaceキー"を2回打つ必要があります。それらの手間を省くことができ、かつブラウザの補完機能が十分なので、私は半角入力のまま検索バーに入力します。面倒くさがりと言われてしまえばそれまでですが…。

・辞書アプリを呼び出す
Macにはデフォルトで辞書アプリが入っています。知らない単語を見つけたときは、その単語を3本指でタップすることで辞書を参照できます (*)。辞書だけでなく、Wikipediaなどインターネット上の情報も検索してくれます。Webブラウザ、メールやSlackなど多くのアプリから呼び出すことができます。簡易的かつ素早い検索に役立ちます。上述の0. におけるレベル分けで「単語の定義が知りたい」くらいだったら、この方法で十分だと思います。
ちなみにiPhoneやiPadでも、単語を長押しして「調べる」を選択することで同様のことができます。

(*) デフォルトでは"強めのクリック"で単語を調べるという設定になっていました。私の場合はシステム環境設定→トラックパッドから"調べる&データ抽出" (Look up & data detectors) の設定を変更しています。

・Alfred
『Mac アプリ おすすめ』などで検索すると、多くのサイトで挙げられるのが"Alfred"というアプリです。作業効率化アプリとしての評判が高いので、既に使っている方や聞いたことがある方も多いと思います。アプリの起動やファイル検索、システム操作など様々なことができます。私は無料版ユーザですが、大変お世話になっています。

Alfredを使えば、ブラウザを開いて検索バーに入力して、…という検索手順を簡略化できます。

1. `Optionキー + Spaceキー`でAlfred起動
2. 検索したい文字列を記入
3. Enterで検索

とすれば、勝手にブラウザが開いて結果が表示されます。特にWebブラウザ以外のアプリを使っているときは、Alfred経由で検索することが多いです。アプリ切替なしですぐ検索できるため、快適です。

さらに、設定をしておけば検索ドメインをあらかじめ指定することも可能です (デフォルトではGoogleで検索、Amazonで検索、Wikipediaで検索など) 。私はカスタマイズして"Google Scholarで検索"という機能も追加しています。まだ使っていないよ、という方はぜひお試しください!調べてみると日本語の解説ブログもたくさん見つかります。

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最後はAlfredの回し者のような形になってしまいましたが、以上が"私のリサーチ方法"です。他にもオススメの方法がありましたら、ぜひ教えてください。

何かを調べるのには、多少なりとも時間や手間を要します。
しかし、新しい情報に出会うことはとてもわくわくすることです。調べていくうちに新しい情報が自分の中の知識と結びつくこともあり、こうした発見はとても楽しいです。

インターネットの普及により、私たちは日々たくさんの情報に晒されています。ただ流れてくる情報を鵜呑みにするのではなく、能動的に「調べる」ことで、自分が持つ情報の質を向上させることができると私は考えています。
みなさんも、快適な検索ライフを!

読んでいただき、ありがとうございました。
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