カプセルホテルの女④ ー完ー 『短編小説』
「え?」
今のどういうことだろう・・・
「いやぁね、彼は火の打ちどころもないくらい完璧だったの。
顔が小さくて背が高くて細くて、手足が長くてモデルみたいだった。
見た目だけかと言われればそんなことないの。
むしろ中身はそれ以上で優しくて賢くて、余裕があって、私に負担かけたことなんて一度もなかった。
そんなんだから、女友達も多くてメンヘラの子が真夜中に泣いて電話してきたりもしたんだよ。
そのときも嫌な顔せず温かく話を聞いてあげるの。それも2、3時間。その子がもう大丈夫、寝るっ