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【後編】大正大学「鴨台花まつり」に潜入!!学生僧侶による法要?!学生主催の「御朱印浄書」に迫る!!

※※ご注意※※ ぜひ【前編】からお読みください。

↑↑↑前編↑↑↑では「花まつり」と「さざえ堂お参りの御利益」について、ライター独自の視点から解説しました。まだお読みでない方は、ぜひこちらの【前編】からお読みください!!!!


第2章 2節 学生僧侶がおこなう「合同法要」

今回の花まつりでは、大正大学内の各宗派(天台・真言豊山・真言智山・浄土・時宗)の中から代表して8名の学生僧侶が「合同法要」を執り行いました。参列者の皆様に焼香いただき、ご一緒に「般若心経」を読誦しました。

この法要は、さざえ堂の観音様を本尊として「自らの悪業を懺悔し、仏に帰依し、仏の教えを大切にします」という「誓い」を立て、読経して得た功徳を広く参列者や世界に「廻向」するというものです。先述のように「ひとりで」仏様をお参りして功徳を頂戴することもできますが、厳しい修行を積んだ「お坊さん」の修法・読経の力をお借りすることで、より正しい道順で、確実に仏様に願いを届けることができるというわけです。

法要には様々な次第(セトリ)があり、「息災を願う」祈願の次第や、お盆や彼岸に用いる「追善供養」の次第などが代表的です。今回の法要は普通の寺院と異なり「様々な宗派が集まっている」ので、どの宗派がどの趣旨の法要をするときにも使用できる「大正大学勤行式」という次第を用いておこなわれました。ここで法要の詳細については多く語りませんが、もし読者の皆様が今後、何らかの法要に参列する機会があれば、ぜひ「自分の誓い」を振り返り、一生懸命読経して、仏様から沢山の「功徳」を頂いてください。

※※ご注意※※ 後編を読む前に!ぜひ【前編】からお読みください。

↑↑↑↑↑【前編】では「花まつり」と「さざえ堂お参りの御利益」について、ライター独自の視点から解説しました。まだお読みでない方は、ぜひこちらの【前編】からお読みください!


第3章 学生主催?!「御朱印浄書」

大正大学さざえ堂・種子地蔵「御朱印浄書」企画メンバー

さて、ここからは、大学授業の「すがもプロジェクト」の「祈りのまち巣鴨班」学生主催で実施した「御朱印浄書」について紹介します。
すがもプロジェクト・祈りのまち巣鴨班については下記リンクより記事をご覧ください。
リンク:https://note.com/preview/ne095f241f643?prev_access_key=d054b1d8653bb716136204cceec98ba6


●そもそも御朱印とは?

空前の「御朱印ブーム」が到来。老若男女がお寺や神社を巡って御朱印をいただくブームが、ここ何年か続いています。お寺では御朱印のことを「納経印」と言ったりしますが、その名の通りお寺における御朱印は「経を納めた証明」(写経や読経した証明)として仏様のお姿を分け与えて頂く「宝印」のことで、「仏様の御分身を自身の帳面(御朱印帳・納経帳)にお授け頂く」という大変ありがたいものです。最期は自身の棺に納めるなどして、「極楽浄土・密厳浄土にお導きいただく」ためのものでもありますから、仏様に導いていただくためにも、きちんとお参りする必要があります。さざえ堂の場合は、読経や写経はもちろんのこと、上り階段壁面の梵字の力をもちいて、階段を上って手を合わせることで、般若心経読経の功徳が得られることでしょう。

“御朱印”は単なるスタンプではない

●学生主催の御朱印浄書 原点は“コロナ禍”

大正大学の「御朱印浄書」の歴史は、コロナ禍真っ只中の2020年に遡ります。当時大学では感染拡大防止のため入構禁止措置がとられ、学生は慣れないオンライン授業を強いられ、思うように大学で学ぶことができませんでした。そんな中でも毎日、人々の心の拠り所として解放されていたのがこの“さざえ堂”です。「コロナ禍の鬱々とした気分を少しでも晴らすきっかけになれば」と、学生が考案した「さざえ堂参拝のしおり」を作成したり、「書き置き御朱印」を最上階に設置したことが、この活動のきっかけです。
「子供たちにも親しみを」という学生の発案で可愛らしいデザインにリニューアルした御朱印は、徐々に話題になり、オリジナル「御朱印帳」もデザインから全て学生が作成することができました。

学生が作成した「オリジナル御朱印帳」

コロナ禍の入構制限も緩和されたことで、2021年10月より「御朱印“浄書”」を月1回程度の頻度で、今日まで開催することができています。学生ながら地域の方と交流することがとても貴重な機会であることを噛みしめながら、これからも活動して参ります。

学生一同、皆様をお待ちしております。

●種子地蔵に花が咲いた?!

彩り豊かな花に囲まれた花まつり当日の「種子地蔵」

今回の花まつりにあわせて、さざえ堂のすぐ近くに道路に面して祀られている「種子地蔵(たねじぞう)」も、抱えている鉢に花を咲かせました。その様子は「限定御朱印」という形で、ふだんは双葉を抱えているデザインが「花を咲かせた」デザインとなり、好評でした。種子地蔵は、周辺の街道が「種苗屋街道」「種子屋街道」として繁栄した歴史から、「一粒万倍」の仏様として多くの方にお参り頂いています。学生ひとりひとりの知識や発案、まさに「一粒」が「万倍」となって、行事を滞りなくおこなうことができたと感じています。

学生手作りの「種子地蔵限定御朱印」ポスター

●「仏教に触れるきっかけを作りたい」

御朱印浄書を運営する学生は、寺院後継者から一般学生まで様々ですが、その全員が同じ志を持っています。
大正大学に通う学生にとって、仏教は心の拠り所でもあります。僧侶を目指す学生でなくとも、その「ふんわりと包み込んでくれる安心感」を学生ひとりひとりが感じ、各々の学問に励んでいます。
大正大学の建学の理念は「智慧と慈悲の実践」です。
大学HPには、「仏教では自らのためだけではなく、他者の幸せを願って修行する人を菩薩といいます。本学で学ぶすべての人が菩薩のように物事を正しく認識・判断し、実践・行動する人間となることを本学は求めています。」とあります。そんな大正大学に通う学生として、ひとりでも多くの人の心の拠り所となれるよう、日々の活動に邁進していく所存です。

新緑の季節を迎えた「さざえ堂」

●さいごに 筆者から読者の皆様へ

ここまで長文を飽きずに読んでいただき、ありがとうございます。筆者はただのしがない修行僧ですが、少しでも皆様に「お参り」「仏さま」を身近に感じて頂きたく、うっかり長文を書き上げてしまいました。本記事で紹介している教理や解釈は、地域・宗派によっても異なりますので、あくまで「筆者の解釈」として受け取って頂けますと幸いです。細かいことはご自身の菩提寺さんなりご近所のお坊さんに聞かれることが望ましいかと存じます。お近くを通られましたら、ぜひ大正大学「さざえ堂」に、お参りにいらしてください。 (ライター:仏教学部4年園部豊大)

【告知】

御朱印浄書・書き置き御朱印・オリジナル御朱印帳販売についてのお知らせ

「さざえ堂書き置き御朱印」について
これまで最上階に設置していた御朱印ですが、現在休止中です。
尚、6月3日限定で、東屋(旧中山道側の小屋)にて「書き置き御朱印」を販売致します。
学内では学園祭「鴨台祭(おうだいさい)」も開催中ですので、合わせてお楽しみください。
リンク:鴨台祭2023 公式サイト (ohdaisai.jp)

次回「御朱印浄書日」について
[6月14日(水) 12:30~17:30] となります。
さざえ堂の「観音様」と「種子地蔵」2種類の御朱印のほか、大学マスコットの「T-Duck」グッズ等を取りそろえて、皆様をお待ちしております。こちらは皆様の御朱印帳へのお書き入れをいたします。
最新情報はこちら:鴨台観音さざえ堂関連情報 - min.t (ミント) (togetter.com)

「オリジナル御朱印帳」について
記事でもご紹介した「オリジナル御朱印帳」は、大学内(5号館1階)の「ティー・マップ」で1,500円で販売しております。平日など開校日のみの販売となりますので、営業日にご注意ください。
リンク:アクセスマップ | 大正大学事業法人 ティー・マップ(T-Map)




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