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いつものことだから いつものことだけど 「ハイアングル」はなんとなく作品ぽくなる「危険なアングル」かも
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ハイアングルからの撮影は画面を整理しやすいように感じます。特にスナップ撮影の、街なかなどで高い位置からの撮影に言えるようです。上から見下ろすことで視野が平面化されるので、人やモノの配置がよく分かるようになるからです。
ちょうどチェス盤などを見ているような感じで、ほとんど奥行きが無くなります。普段の視野の場合は前後も加わるのでゴチャゴチャしているのですが、その感じが薄まるのです。
でも、それは正確には整理できたように感じているだけかもしれません。ふだんはまっすぐ前を見て暮らしているので、ハイアングルの視野は日常的な視覚感覚とは違ってきて、新鮮な感じがするのではないでしょうか。
「スカイツリー」や「あべのハルカス」、「東京タワー」や「通天閣」などが人気なのは非日常感覚を味わえることにもあるのだと思います。全国にも魅力的な高い建物がたくさんあると思います。詳しくはないのですが、やはり人気なのではないでしょうか。
新鮮な感じというのはインパクトというか刺激的な感じのことなのですが、作品としての内容とは別だと考えたほうがいいと思っています。視覚的な強さと内容そのものの強さを混同しやすい気がするからです。
撮影の基本は日常的な視野の中に何かを見出すことにしたほうが写真は面白くなるし、撮影対象が広がるのではないでしょうか。刺激は慣れてしまうと何とも感じなくなってしまいます。「ローアングル撮影」にも言えるのですが「ハイアングル撮影」も多用しないほうがいいと思っています。
「ハイアングル」は魅力的で、時には新鮮に感じます。でもそのために、なんとなく作品ぽくなってしまう「危険なアングル」にもなるのではないでしょうか。「ハイアングル撮影」は使いどころが難しいと思います。
写真撮影は「自分の思う配置」にこだわるより「その時、その場の配置」に気を配るほうが肩の力が抜け、いい結果につながる気がするのです。
(2024年4月下旬・大阪市、中之島公園)