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私の新しい絵本

「いまの わたしの きもちはね 」

至光社の月刊絵本(こどものせかい)3月号は、わたしが絵と文をかいた絵本です。

3年ほどかかって出来上がりました。

ある晩、お風呂の中でインスピレーションが降りてきて、あわてて書き留めた言葉。

すぐに一枚絵を描いたのですが、その後1年間、何も描けませんでした。

インスピレーションの元になったのは、あるお母さんと子供のこと。

子供が病院でアスペルガーと学習障害というラベルを貼られ、それから子供のことを「うちの子は何もできないの」「うちの子はダメなの」と会うたびに暗い顔で言う、そのお母さん。

病院に行く前は、いつもとても幸せそうだったのに。。。

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何度かメールを送ったり話したりしたけれど、その子の前でまた同じことを言うので、そのうちその子まで「わたしは何もできないの。」と言うようになっていました。

お母さんは、辛いと思うし、毎日同じことを何度も説明して言い聞かせたり、大変だと思うけれど、その子は、とっても素敵な笑顔で、ダンスがとっても上手。目はキラキラと輝いていました。

わたしは、絵本制作以外にも、長く子供に絵を教える仕事もしてきたし、小学校で10年以上ヨガも教えてきました。

娘も一人育てました。

身近には、もっと重度の発達障害というラベルを貼られた子供を育てている別のお母さんも知っています。
その人は、会うといつもその子の素晴らしいところを教えてくれます。

嬉しそうに息子さんが描いた絵を見せてくれる。
「自分は、神様と息子から選ばれたスペシャルなママだと思っている」と言って。。。

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発達障害。。。。。

「そんな名前の病気はないんだよ!」

と、わたしは時々そう叫びたくなります。

病院に行けば、病名がつく。

わたしのところに来れば、「生まれながらのアーティストですね!」

と言うでしょう。

以前、発達障害というラベルを貼られた子供とその親御さんに絵を描くワークショップをやってほしいというご依頼を受けてやったことがあります。

お母さん、お父さんたちにも描いていただきました。

その子のエネルギーを絵にしていただきました。
「うちの子は違う世界にいるんです。理解はできない」と言いながらたくさんの色を混ぜて、美しい絵を描いたお母さんとお父さんもいらっしゃった。

子供達はそれぞれ全く違う画風で描きました。鉛筆だけで町並みを描く子、クレヨンで花を描く子、、、。

感動して言葉にならない時間でした。

小学校の廊下に貼り出された、みんなが同じような絵を描いている、あの図工の作品とは全く違う、アートの世界。自由な表現。

「どうして他の子供と同じことができないと病気なの?ダメなの?」

「その子の素晴らしさをもっと見てよ!生まれながらのアーティスト達だって思わない?」

そんな思いが長いこと、わたしの中でもやもやと渦巻いていました。

そしてあの晩、降りてきた一連の言葉。

裸のまま、そこにあった紙に忘れないようにメモしたのを覚えています。

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出来上がった絵本は、言葉をそぎ落としそぎ落とし、優しい本になりました。

きっかけになった想いは、絵の中に溶け込んで、言葉は少なく、穏やかで明るく軽やかに出来上がりました。

月刊絵本ですが、富士山マガジンで一冊からご購入可能となりました。

ご予約受付中です。間も無く発売日!¥400です。

読まれた方は、至光社にぜひご感想をお送りください。


では今日はこの辺で。

ありがとうございました。

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see you soon!

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