見出し画像

Edward Hopper-孤独なる具象

エドワード・ホッパー(Edward Hopper, 1882 -1967 NY)
20世紀を代表するアメリカの具象画家の1人。
「線路脇の家-1925年」から後のコンテンツは、ポッパー・スタイルの始まりと言える。

画像1


都会の中にある孤独なシーン、オフィス、劇場、列車の内部、スタンド、灯台、カントリーの家屋などの風景を、*絶望感、あるいは、独特な写実的描写での構図と色彩、明度対比、輪郭線で描いた。
*その背景には、1929年の大恐慌がある。人々は、その不況をどう受け止めるかというより、どんな生き様でも致し方ない事態だった。それらの孤独感は、その状況の中に置かれた人々のリアリズムとして、ホッパーの視点に入ったのだろう。
孤独なる具象のホッパーのコンテンツは、グローバルな評価と共に、その後のアーティストに影響(例えば、写真家グレゴリー・クリュードソンデヴィッド・リンチ監督、ヴィム・ヴェンダース監督等)を与えていることも確かだろう。そして、それらは、映画のワンカットのような物語性を感じざるを得ない。

略歴
1882年、ニューヨーク(Nyack)生まれ
1906年、ニューヨーク美術学校(New York School of Art)で絵画を学ぶ。ロバート・ヘンリー(1865-1929年)アシュカン派=写実的描写)の影響下にあるといわれる。
1915年、エッチングとイラストレーションに転向する。
1930年以降-、水彩画と油彩画をアメリカン・リアリズムの視点で制作する。

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

(c)Edward Hopper

(註)*絶望感:1929年の大恐慌(世界的な経済的な不況)、エドワード・ホッパーは、その時代の人々の孤独感を静止した時間、描いているのだろう。(アメリカン・リアリズム)その後、アメリカでは、ルーズベルトにより、ニューディール政策が行われた。また、その国策的な記録映画制作にも、多くのアーティストが採用された。
尚、余談だが、その時代に、ホッパー師であるロバート・ヘンリーに学んだ画家に国吉康雄も存在する。

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?