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女性作家ロール・ピジョンの絵画とスピリチュアリズム(アウトサイダー・アート)

女性作家ロール・ピジョンの絵画とスピリチュアリズム(アウトサイダー・アート/アール・ブリュット
ロール・ピジョン(Laure Pigeon, 1882-1965/仏):画家であり、アウトサイダー・アーティスト(アール・ブリュット)と言われる。

ロール・ピジョンの作品は、分類する訳ではないが、ビジョナリー・アート(Visionary art/日本では幻想芸術)と呼ばれるものかも知れない・・
問題は、その「作品」だが、主には、ブルーのインクでのハッチング(hatching/線影画)だ。その線は、細かく、緻密に目が詰んで(密に)いる。そして、用紙のバックは、空白で白く抜けている。よく見ると、くねった曲線での、肖像や、文章は、描いているタッチの流れで、そうなったのかも知れない・・
作品をご覧いただきたい。

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(c)Laure Pigeon

略歴- Laure Pigeon
1882年、パリで生まれた。
彼女の母親(洗濯店を営む)は、ロール・ピジョンが5歳のときに亡くなり、ブルターニュ(Bretagne)の父方の祖母のもとに預けられた。そして、ロール・ピジョンの少女時代は、厳格な教育を受けることなった。
その後、ロール・ピジョンが、29歳のときに、歯科医と結婚したが、何度かの別居の末、1953年に死別している。
その別居先のパリ(Nogent-sur-Marne)のアパートで、ロール・ピジョ、スピリチュアリズム(降霊術)の女性に出会い、それを学んだ、と言われる。
そのロール・ピジョンは、1935年頃から、ドローイング(drawing:形状、明暗などを平面に描画)をはじめている。そして、その後、スピリチュアリズム(降霊術)を用いて作品を多数描いている、それは、最期までだ。
そして、ロール・ピジョンの作品は死後、義理の姉妹が、ロール・ピジョンの住まいで発見された。
そこの住まいは、きれいに片付けれられており、多くの作品に分類番号まで書かれていたと言われる。

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Laure Pigeon

後日、それを観た人たちは、「その表象を、過去の生活を修復するために描かれた」、また、「聖書のようだ」、多様な見る側の極があるようだ。

(註)後援者であった、ジャン・デュビュッフェによって、アール・ブリュット・コレクション(Collection de l'art brut)/スイスのローザンヌにあるアウトサイダーアートの美術館) には彼女の作品は、収蔵・展示されている。



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