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シモーネ・リーと21st-現代アートの周辺

シモーネ・リー(Simone Leigh)と21st-現代アートの周辺
シモーネ・リー(Simone Leigh,1967- /アメリカのアーティスト)
ブルックリン(ニューヨーク)を拠点に活動する女性アーティストだ。
シモーネ・リーは、彫刻、インスタレーション、ビデオアート、パフォーマンス、社会的実践など、様々メディアで活動している。
彼女の作品は、オートエスノグラフィー(autoethnography/自叙伝的なアート)として、イメージと文化に関わり、彼女の視点にはアフリカの芸術と土語(Vernacular/方言)のオブジェクト、パフォーマンス、フェミニズムが含まれる。
シモーネ・リーは、有色の女性の疎外に関して、社会的の中心としての女性の経験を再構成している。
彼女の作品は「黒人女性の主観性」に視点を置いている。そして、様々な歴史の鎖の間の複雑な相互作用に関心を持つ・・と言う。

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 (c) Simone Leigh

略歴とアートワークの周辺 - Simone Leigh

1967年、ジャマイカの両親のもと、シカゴで生まれる。
1990年、アールハム大学(Earlham College)で芸術の学士、そして、文学・哲学(副専攻)を学ぶ。

シモーネ・リーのオブジェは、伝統的にアフリカの芸術に関連する素材や形状が多く、彼女のインスタレーションは、歴史的な先例とオートエスノグラフィーが混ざり合う空間だ。そして、シモーネ・リーは、「時間の崩壊」についても扱っている、それらは、イメージと文化、その実践的なアートだろう。それは、哲学のエリアだ。

業績は、数多くあるが、グッゲンハイム奨学金(Guggenheim Fellowships )、ハーブアルパート賞(クリエイティブ資本助成金/Creative Capital)、そして、グッゲンハイム美術館(Guggenheim Museums)のヒューゴ・ボス賞(Hugo Boss Prize)等々・・
2018年、Artsy Editorialの「最も影響力のあるアーティスト」の1人に選ばれている。
2020年10月に、2022年ヴェネツィアビエンナーレでアメリカの代表に選ばれた。
それは、リーが最初の黒人女性だという事にも意味がありそうだが、そのアートワークからの評価は正確だろう。

(註)
I came to my artistic practice via the study of philosophy, cultural studies, and a strong interest in African and African American art,・・・
「私は哲学の研究、文化研究、そして、アフリカとアフリカ系アメリカ人の芸術への強い関心を通して私の芸術的ワークを行なって来た・・。それは私のオブジェクト(この場合は物体)とパフォーマンス・ベースの作品に民族誌、それらが記録するロジックに関心を持ち展開する-Simone Leigh)

Artsy Editorial

Simone Leigh

(追記)私は、シモーネ・リーの自身や作品にパワーを感じる。そして、前回のディオガール(Art|Basel 2019)でのチトラ・ガネーシュ(インド系アメリカ・アーティスト)にも、そのパワーや、女性としての感覚や美しさを感じる。いつだったか、東京のテレビチャンネルで、ある女優さんのご主人が白人系だから、イケメンでモテますね・・と、○子の部屋で話していた・・どこにも、差別の気持ちはないだろうけれど・・・美は、その人の視点で変わるのだろう・・・・・

(註)土語(どご/Vernacular/社会方言)についての思考、哲学と文法:ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノのフレスコ画・・


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