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ポール・チャンと地政学と反戦活動

ポール・チャンと地政学と反戦活動

ポール・チャン(Paul Chan,1973- /香港生まれのニューヨーク在住の現代アートのアーティスト、作家・出版)

ポール・チャンのアートワークは

そのポール・チャンのアートワークは、地政学、グローバリゼーション、それに対応する政治情勢、戦争文書、暴力、逸脱、ポルノ、言語、ニューメディアなどのトピックに関係している。
(註)地政学:地理学と政治学を合わせて、そのリスク要因等を分析する。

新たな視覚的言語

Paul Chanの映像インスタレーションでは、アニメーションやドキュメンタリー等と共に、ポール・チャンが生み出した新たな視覚的言語を採用する。そこには、人間のもつ暴力意識や欲望、あるいは心的外傷といったものが表現されている。作品には政治的、地理的、そして、哲学的思考が反映されている。
Paul Chanのビデオ、プロジェクション、アニメーション、マルチメディアプロジェクトは、アウトサイダーアーティスト、劇作家、哲学者の影響されている。

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(註)アウトサイダーアーティスト、劇作家、哲学者:それは、ヘンリーダーガー(Henry Darger,1892-1973/アメリカの作家、アーティスト・清掃員)、サミュエル・ベケット(Samuel Beckett,1906 -1989/アイルランドの小説家、劇作家、詩人-ブラックコメディとナンセンスと)、テオドール W.アドルノ(Theodor W. Adorno,1903 -1969/社会学者、心理学者、音楽学者、批判的社会理論) 、マルキ・ド・サド(Marquis de Sade,1740-1814/革命的な政治家、哲学者、自由主義的な作家)などだ。

Alternumerics

そのプロジェクトの1つがAlternumerics(2000)だ。
これは、MacとPCで使用できる一連のフォントで、ユーザーが入力したものを、「言語と双方向性の関係」と「私たちが書いたものと私たちが意味するものとの間の亀裂。」
(註)Alternumerics:ポール・チャンの多面的な言語とタイポグラフィ

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「未来の地図1of 4」(2001)

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Now Let Us Praise American Leftists

もう1つは、「前世紀のアメリカの左翼運動を称賛し、嘲笑する」ことを目的とした3分35秒の実験アニメーションである「Now Let Us Praise American Leftists」(アメリカの左翼を称賛しよう)(2000)だ。
「Now Let Us Praise American Leftists」は、過去1世紀のアメリカの左翼運動を称賛し、嘲笑することを目的とした実験的なビデオアニメーションである。
アメリカの左派政治の排他的な性質と、人種、民族性、性的指向の面でより大きな政治的ダイアローグに入るのを許可することを断固として拒否することを前景として、ビデオはアメリカの左派の表現をそのまま示している:それは、口ひげを生やした男性。

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Now Let Us Praise American Leftists

アメリカの左派政治の歴史における60以上の左派グループは、FACES™を使用して作成されたさまざまな種類の口ひげで表されます。
これは、北米の法執行機関が指名手配のポスターの犯罪者と容疑者の合成写真を作成するために使用するコンピューターアプリケーションです。-シカゴ美術館附属美術大学ビデオデータバンク

(↑30secの「Now Let Us Praise American Leftists」のVideoが流れます)

次回は、Paul Chanと反戦活動「Voices in the Wilderness」に続きます。

#学術 #PaulChan #哲学 #現代アート #反戦活動 #地政学

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