【進撃の巨人】アルミンの夢について
進撃の巨人が好きすぎて、
自由とは何かとか
人が人として生きることとはどういう事なのかを
ずっと考えているのですが、
私はアルミン・アルレルトがとても好きなキャラクターなので、
彼の夢について書いてみようと思います。
多少ネタバレもありますので、
まだ見てない・読んでない方はご遠慮ください。
※ちなみに私もラストは知りません。
進撃の巨人の物語がすすんでいくにつれ
エレン達をとり巻く世界がごく限定的だった世界から、
全世界への拡がっていくのですが、
その中でずっと一貫してエレン達に降りかかるのが
人間同士の分かり合えなさのように思います。
分かり合えなさ、というのはつまり、
人がそれぞれ持つ価値観で正義を決める事、
それが誰かの犠牲のもと成り立っていると知っていても
自分の正義を信じ進み続ける事、
その上でアルミンの夢はいい意味で異質だと感じました。
いい夢だけど、
あの殺伐とした救いのない世界に何だか馴染まない言葉、
違和感。
巨人を駆逐するとか、
誰かの大切な人のために戦うとか、
世界の真実を知るためとか、
それらはすべて人という存在があって成り立つ夢であり、
人間が人間という社会で生きていく上で、
誰かより優れたいとか、
命を脅かされないで穏やかに生活をしたいと願う事は
人間の基本的な欲求であり、
当たり前に持っているものだとして、
けれどそれらは全部人間が存在するからであり、
そこには途端に「分かり合えなさ」が存在していると思います。
対してアルミンの、海がみたいという
夢に人は登場しません。
彼の知的好奇心であり、純粋な夢です。
私があまりに好きなシーン(84話)の、
エルヴィンかアルミンを生かすか選択しなければいけないシーンで、
エレンがリヴァイに言ったセリフに
「アルミンは戦う事だけではない夢をみている」
という印象的な言葉があります。
この戦う事だけではないという言葉に
先程の様な意味でもあるのかなと勝手に解釈してみました。
つまり進撃の巨人という物語の中で、
アルミンという存在は分かり合えない人が、
人として生きていく上で持つべき思想であり、
希望でであるかなと思うのです。
もう一つ、私が大好きなシーンで
ハンジがアルミンを調査兵団に任命するときのセリフ、(132話)
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「アルミン・アルレルト。君を第15代調査兵団団長に任命する。
調査兵団団長に求められる資質は、
理解することをあきらめない姿勢にある。
君以上の適任はいない。みんなを頼んだよ」
ここにすべてが集結している気がします。
自分を犠牲にしてでも、
理解することをあきらめない、
分からないことを分かろうとする事、
自分の隣にいる人でさえ、理解するのは難しい世界の中で
あの人の事を理解するのが難しい、
あの人は少し変だと考えること自体、
すでに自分自身の価値観にとらわれて
誰かを理解するのを諦めているのではないでしょうか。
自分の正しい・間違っているが、
誰かにとっては正反対の意味を持つ可能性があること、
そしてそれを知り理解しようとすることが
この世界の希望になりうるのかなと思うのです。
いよいよ11月4日に進撃の巨人が完結します。
私は漫画を見ていないので結末はまだ知らないのですが
とても楽しみにしています!