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森を歩く。

森を歩く、心静かに。ここは見えない気配に溢れている。透明な光と影はどこまでも深く、大いなる循環の中で、もはや自分がどこにいるのかわからない。
呼吸し、ゆっくりと歩く。
ある木が目に止まる。上を向くと、太く二股に分かれて、さらに上には無数の枝を伸ばしていた。

目の前に


上を見上げる


さらに上へ


人生とはかくありき、と感じた。
太い一本の幹。それが無意識と意識に分かれ、世界に無数の人格を作る。役割とも言えるだろう。
しかし、根本は一本。そして土の中の絡み合う根っこは、先祖代々から受け継がれしものか。

手に触れて祈る

この木は自分だ。と思った。

清らかな木漏れ日
小さな祠
笑って歓迎している顔
拒絶する顔
見えない気配に満ちている
この光を描かなければ

命が生まれ、朽ちていく。
一歩一歩、呼吸をし、瞑想する。
生と死がすべてここにある。
その先の流れ。

続く。

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