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仲間の想いを乗せて 人力車で世界5大陸走破を目指すリキシャーズ代表 鈴木悠司さん

「世界中の人たちに人力車(日本の文化)の魅力を知ってもらいたい!」と日本人で初めて人力車で2016年から世界一周へチャレンジ中の 鈴木さんにお話を伺いました。

~Profile~
◎出身地:京都
◎活動地域:世界(中心拠点:浅草)
◎現在の職業および活動:”世界初“人力車で世界一周に挑戦しているリキシャーズ代表。
・2016〜2017年(中国⇨台湾⇨香港⇨ベトナム⇨カンボジア⇨タイ⇨インド)
・2018年(スペイン⇨フランス⇨オーストラリア)
上記の国を訪れて人力車で合計6,000kmを走破。
・NHK 番組「旅旅しつれいします」など日本国内のメディアだけではなく海外のメディアにも数多く取り上げれる。
・2019年8月後半〜2020年2月「人力車アメリカ横断5,000kmチャレンジ企画」
◎過去の経歴:学生時代。東北大震災から1年後 支援団体『鶴の一声』を立ち上げ 総計13万羽の折鶴を集め折鶴アートを創り被災地へ届けた。
◎座右の銘:勇往邁進

“大切な何かを失いかけている日本を取り戻すきっかけに“

記者:どんな夢を抱いていますか?

鈴木悠司さん(以下、鈴木 敬称略):この空間に僕がいたらみんなが笑ってくれるような自分になりたい。自分の個性みたいなものを人のために生かしていきたい。その個性を創ってる段階なんですけど、「浅草に来たらこいつに会える!って思ってもらえたらいいなって。あと「人力車ブームを起こしてみたい」と常々思っています。今まで観光地に来て「食べ歩きしよう」とか「お寺に行こう」とかはなるけど、「人力車に乗ろう!」とはまだまだなってないと思うので、もっとこう「人力車はいいもの」であることを伝えていきたいし、そういう時代が来ても面白いなって思うので。先程「AIが人間を勝る時代が来る」って話があったと思うんですけど、人力車って 唯一アナログなんですよ。人の力で走るし、僕らもガイドするし、基本は走って喋るし写真も撮るし、ご希望があればギャグもしますし、ほんまにこう人間味が出るようなお仕事って「人力車」だと思うんです。だから人力車を通して楽しんでもらえるのも一番なんですけど、大切な何かを失いかけてる日本をもう一回取り戻せるようなきっかけになれたら最高やなって思うので。

記者:失いかけてる大切なものを。

鈴木:そういう流れは自分で創っていきたい。その”きっかけ“が自分でありたいと思っていて。確かにいろんな手段で頑張っている方が多くて、例えばうちの会社は観光産業と芸能やっていて、うちの会社から人力車アイドルっていうのを創っているんです。5人組なんですけど、メジャーデビューが決まっていて、けっこう最近売れ始めていて、それもそれで違う角度から人力車をPRしているけれども、僕はそれに負けたくないなって思っていて。同じ仲間でもあるけれど、ちゃんと競争し合いたいし、みんなで頑張っていったら人力車ブームが起きても面白いなって。「行列のできる人力車」がないんです。だけど、行列のできる人力車を創ってもいいかなって。そういうのを創りたい。今世は人力車で生きていくって決めたんで。最後は自分の神社とかできたら面白いですね。鈴木神社みたいな(笑)人力車の神さま的な。そうだ最後、自分の神社を誰かに創ってもらいたいですね。「人力車の銅像」とか「鈴木の木」とかもできてほしいですね。「待合場所は鈴木の木で」みたいな。


記者:今世は人力車で生きていく!かっこいいです。

鈴木:5年以上の人力車の仕事を通して人力車は「人のためになるものだ」って気付いたから、世界一周の旅というものは「誰かが見て笑ってくれる」って知ったから、「みんなを勇気付けるものだ」って思ったから、"人力車で世界一周をしよう"と2016年9月から3年計画で旅を始めました。まずは2020年東京オリンピックまでに人力車で世界一周をしたい。ただ、実際に動こうと思ったらキャバオーバーになってることが多いんです。そこで、ダンさんというマネージャーの存在がすごい大きくて、年齢も倍近く離れているので、すれ違うことが多いですが、自分の言った発言を形にしてくれるので、すごく良い相方ができたなって思ってます。一年目の旅は全部自分でやっていて、そのせいかどこか忘れてしまうことも多い。この人力車世界一周だって、もっとちゃんとやればもっと広まっていたと思うんですけど。走るのに必死になってしまって(笑)もっと自分でちゃんとマネジメントできたら盛り上がったのかなって思うんです。だから、ダンさんの存在は大きいです。でも何よりも、この旅を通していい仲間を見つけることができたのが良かったですね。『フォレスト・ガンプ』って映画観たことありますか?「Route66」を走っていて後ろみたら100人くらい人が付いてくる。そういうのが理想ですよね。

“アメリカ横断の旅へ”
目指せ東京オリンピック先導車として入場

記者:その目標を叶えるための「計画」について教えていただけますか?

鈴木:直近で言えば、8月下旬から半年間かけて「人力車アメリカ横断5,000kmチャレンジ企画」をやります。アメリカ歴史的資産「Route66(3,700km)」を走破してニューヨーク⇨シカゴ⇨ロサンゼルスの経路でアメリカを横断します。その旅の間は現地の街並みをなるべくPRしていきたい。現地の観光協会に連絡とって、撮影したり乗車会を無料でやっていくつもりでいます。アメリカの横断が終わってからアフリカ大陸のウガンダあたりいったり、南米のウユニ塩湖に人力車持って行きたいですね。いったん世界5大陸すべて走破したい。そのためにも、まずは「Route66」走破を形にしようって思ってます。あと、世界5大陸走破の目的としては2020年の東京オリンピックで先導車として入場したいとおもっています。それができなくても、会場まで人力車で行きます。

記者:今までの旅を通して気づいたことがありましたか?

鈴木:僕は人力車で旅を始める前まではずっと一人で旅してたんですけど、チームでやったのがこの旅が初めてで、そこで「チームワークの大切さ」みたいなものをすごく学びました。実際に一年目のメンバーと今のメンバーが僕以外全員違うんです。「僕が思っていた旅」と「彼らが思っていた旅」が違っていたみたいで、初期のメンバーが二年目は付いていかないってなってしまって。自分のマネジメント力不足に後悔をしています。が、世界一周させてあげられなかった最初の仲間のためにも今回の旅を達成したい。うまく言えないですけど、もともと描いていた旅と全然違うからむずかしいなって。最初は応援してくれていた人も、二年目以降でメンバーが変わったことで不信を抱いて離れていってしまったり。リーダーである自分に責任が求められるのは覚悟していたことですが、逆にそれを見返したいって思ってます。これだけ大変なことをやっているのに結果を出せていないのが悔しい。「また応援したい」と思われるような旅に変えていきたい。

“自分のためより全員のために” そして、今は離れてしまった仲間の意志を乗せて。

記者:その逆境の中でも諦めない気持ちのはどこにあるのでしょうか?

鈴木:その気持ちはなんでですかね。。。誰かが喜んでくれるのが一番好きなんですぶっちゃけ。自分だけ楽しくてもそれは楽しんでいなくて。「誰かが楽しんでるからそこでやっと自分も楽しめる」。そこがあるから、諦めたくないし、それに、もっと需要がある旅にしたい。今はほとんど需要がなくて。複数の人からは「気持ち動かされました」とか「リキシャーズをみて頑張ってみようと思います」言われることは多くあるけれど、まだまだもっといろんな人に伝えていきたい。だから、自分のためより全員のためになってほしい。僕がそういう生き方をしていきたい。そこがあるから諦めたくない。僕はこの仕事に自信があるから。浅草に来て人力車に来たら間違いないって思っている。それに、こうやって今、自分が旅できているのは初期メンバーのおかげです。一年目のメンバーがいたから今があります。彼らと歩んだことの感謝を背負って旅をしています。それと“継続”が大事だと思っていって、この旅は三年計画なんですが、一年、二年と続いているので、これを三年、五年と続けていきたい。絵描きの仕事に近いですね。絵描きさんって何十年やっても売れない人は売れないじゃないですか。この旅もそうやなって思って。自分は“いろんな絵”を“誰も見たことない景色”を表現していってそれが誰かのためになっていったらいいなって。そこに対する気持ちは誰よりも注げる自信があります。今回の8月からの旅も多くの人たちのためになれるように頑張りますので応援お願いします。

記者:本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

↓↓↓リキシャーズの活動をYoutubeで公開しています
https://www.youtube.com/channel/UCWaQLNLRc2DjrSXINqKwC_g

【編集後記】
インタビューをさせていただいた中川です。2017年4月ベトナム旅の途中に、人力車で世界一周途中の鈴木さんをみつけたのがきっかけで出会いました。それから2年の月日を経てこうして再会できたことが嬉しいです。勇猛邁進。どんなこんなんでも突き進んで行けば道は開かれる。やると決めたら最後までやり切る。まっすぐにぶれない鈴木さん姿勢態度にとても感銘を受けました。今後の活躍、本当に楽しみです。

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。


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