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小惑星セレスと牡牛座、乙女座について

前回、メジャーな小惑星についての復習記事をまとめました。

今回は、小惑星セレスについてみていきたいと思います。

まず、セレスの神話を簡単に。

セレスはローマ神話の豊穣の神であり、ギリシャ神話では大地母神のデーメーテルと同一視されています。

デーメーテルは地上に豊かさ(穀物など)をもたらす女神ですが、ゼウスとの間にできた娘、ペルセポネを、冥界の王ハデスに誘拐されてしまいます。それに気付いたデーメーテルは、娘を取り戻しに冥界へでかけますが、デーメーテルのいない地上では作物が実らなくなってしまいました。

それに困ったゼウスは、ハデスにペルセポネを地上に帰せといいますが、それを拒むハデス。娘を私のところへ戻すまで地上へは帰らない!というデーメーテル。(その間地上は、不毛の地と化すのです、、、)

結局、ハデスは、ペルセポネを地上に戻すというのですが、その前にペルセポネに冥界のザクロの実を食べさせるのです。冥界の実を食べたものは結局また冥界へ帰らないといけない掟があることをペルセポネは知りませんでした。

ペルセポネを待つ母。
騙してでもペルセポネと過ごしたいといいはるハデス。

当のペルセポネは、母と一緒に過ごしたい気持ちが強いけれども、ハデスには誘拐されたとはいえ、紳士的に接してくれていたよな、、、と冷静に考えます。

そして、母とハデスと、自分の気持ち、全てを考慮した結論を出します。

自分は、1年の3分の1だけ冥界に住み、それ以外は母のいる地上に住むというルールをゼウスに提案したのです。皆がそれぞれに妥協しつつ、公平なルールを提案したのでした。

ゼウスはそれに承諾し、万事解決。
その後、ペルセポネが冥界にいってしまっている間だけは、デーメーテルが嘆き悲しむために地上は冬になってしまうのでした、というお話です。

神話によっては、デーメーテルが交渉した、ゼウスが提案した、などと諸説ありますが、私は板挟みになったペルセポネが自ら考えついた説を採用しています。ペルセポネは乙女座神話のモデルだからです。

乙女座は他者に誠実であるために、皆が幸せになれるスッキリした公平なルールや規律を作り上げることができる性質をもっています。
(ルールを無視しまくるゼウスにこんな名案思いつかないでしょ。w)

さて、このように、デーメーテル神話から考えられる小惑星セレスの解釈を私なりに要約してみます。

セレスとは、、、

「与える力」「豊かにさせる力」
「献身、お世話スイッチ(全自動)」

である、と。

デーメーテルのイメージから、セレスのある分野は、本人の意志に関わりなく他者や周囲を豊かにする可能性のある分野でもある、ということになります。大地の母ですからね。

小惑星は女性性に関連していると私は仮定して考察していますが、セレスは母性に近いエネルギーなのかも、と考えると、このセレスは自分の母性の出所を知るヒントになっている感じです。

また、自分が去った後に大地が不毛になることに気が付かなかった、もしくは知っていても、娘のために冥界に行かずにはいられなかった、というところから自動的にはいってしまう献身やお世話スイッチともいえるのではないかな、と思います。これはネガティブに作用することも時にはあるでしょう。

セレスは献身性、他者を養育する力などと関わりがあるとも言われています。どんな形でお世話するのか、他者に豊かさを与えられるのかについては、その星座の性質によります。そして、それが発動する舞台がハウスとなるという感じです。

ただし、前述したように勝手にそのスイッチが発動している場合があるために、アスペクトによっては注意が必用になります。火星とセレスがハードアスペクトだと、献身しすぎてエネルギーを消耗して疲れてしまったり、月とハードアスペクトだったら、他者に何かをすることで自分の月にエネルギーを入れようとしているかもしれません。どちらの場合も、他者からは大きなお世話だな、と思われたりしてしまう場合があるかもしれません。

私の例をみていきますが、私は牡牛座9ハウスに小惑星セレスがあります。

9ハウスは、意識拡大、成長、探求を表します。

自分のみならず、相手がどうやったら成長していくんだろう、といった事を勝手に頭の中で探求し始め、こうやって進んでいったらきっとこういう明るい未来になるんだろうな、この人にはこういう素敵な価値があるんだな、と無意識によく考えています。

英語講師をしていた時は、生徒がどのような順番で、会話、発音、文法などを勉強すると伸びやすいか、などを無意識に考えていたのだと思います。なので、生徒へアドバイスをする時にはかなり役に立っていたはずです。

ただ、普段友達と日常会話をしている時ですら、自然にそういう事を頭の中で考え始めてしまう時があるために、それを全て口にしてしまったら、ただのうるさい小姑になってしまいます。w

そのへんは、一応自覚があったので、あくまで私の心の中でしまっておきました。友達に相談をもちかけられた時のみ、私はこう思うけど、、と意見を伝えていました。

ちょっと話がそれますが、近年、セレスは牡牛座の本当の支配星、もしくは乙女座の支配星ではないかという議論が飛び交っております。

おそらく、デーメーテルが娘のために皆が納得するルールを考案し、ゼウスに提案したと考えれば、セレスは乙女座の支配星とよべるのではないかな~、と思います。

しかし、実は小惑星ベスタも乙女座の支配星ではないか、という説がありまして、これは今度記事にしていきます。

なので、牡牛座の支配星はセレスなのかも、という可能性についてちょこっと考察しておきます。


私は、以前牡牛座について以下のようにまとめました。

牡牛座の本質は「真価を理解する」ということであり、牡牛座のハウスは、その真価を理解することで豊かさにつながるハウスになっていると私は考えています。

真価を理解して何かを表現するということは、自分の周囲に豊かさを自然にもたらすということになり、その豊かさが結果的に自分に返ってくるという循環を意味しているのだと思うのです。

そう考えると、小惑星セレスは、「豊かさをもたらす」という意味が強いため、牡牛座の支配星と考えても納得できます。

さらに、もう少し考えてみると、私は、9ハウスの牡牛座に、金星、キロン、セレスがそろっていますので、「芸術関係、高度な教育(英語関連かな)、その他、精神性や意識拡大探求においての挫折や、恋愛関係の傷」の真価を牡牛座的に探求することによって、それ自体が他者を豊かにすることにつながっている。

と考えられます。

山羊座のセレスであれば、地に足のついた考えの大切さとか、努力の大切さを教えて相手が豊かさを得る感じです。牡羊座セレスはチャレンジ精神をして豊かさを得るとかでしょうかね。

ちなみにセレスは、母親や、周囲の誰かに学んだ事がある領域でもあると考えられています。その星座の大切さを幼少期に誰かから経験しているはずなのです。学んだから、知ってる領域。

私の場合は、母から学んだのかな、と思います。母は、私に着せる服は少しでも良い生地の方を選び、口にいれて上質で美味しいものをなるべく作ったり買ってきてくれていました。また、芸術への理解を示してサポートをしてくれていました。五感で安心できる日々の小さな幸せ、日常の大切さも教えてくれました。非常に牡牛座的です。

しかし、私のセレスはキロンとオーブ5度で合ですので、何回かその領域で挫折をすることになっているのです。牡牛座の領域では、自分は豊かになる事はできないのだと思い込んでしまうので、あきらめて挫折をしたり、コンプレックスになっている部分でした。

ただ、そのキロンやセレスが配置されているのには、当然理由があったわけです。

私は、自分の傷やコンプレックスを乗り越えるために、占星術の世界にはいり、自分の真価を探求せざるを得ませんでした。そして、紆余曲折ありましたが、探求すること自体が私の真価につながっている、という理解へ至りました。そして、今度は自分のみならず、他者の価値を探求し、豊かになってもらいたい、というお世話スイッチ(?)を発動させているのだと思います。

キロンがあるハウスは、今生では避けれない傷やコンプレックスといってもいいでしょう。でも、その傷を受け入れることで、今度は同じ事で苦しんでいる他者に対してヒーラーとして働く特別な分野でもあります。
キロンの狙いはそもそもそこなのだな、と私は考えています。傷をつけないと、その領域を心底理解できないから。

そして、それを理解した上で太陽へ向かう必用があるのだと思います。

と、まあこんな感じでセレスについてまとめてみましたが、セレスが牡牛座の支配星説はけっこう有力ですね。

これから、どんな風に占星術も変化していくのか楽しみです。

皆さんも自身のセレスをチェックしてみてくださいね。

次回はベスタについてみていきます!


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