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スペシャリストとして圧倒的に成長する極意

> 世に伯楽有りて、然る後に千里の馬有り
1日に千里を走るほどの名馬も、その能力を見抜いて適切に活かせるように環境を整える人間(=伯楽)がいなければ、大飯喰らいでどうしようもない落ちこぼれの農耕馬になってしまう。

私はこのことわざが好きで、傲慢ながら自分のことを「現代の伯楽」と思い込んで、人の才能を正しく活かせるようにするお手伝いをしています。
世の中には、人それぞれの真価を発揮することを阻害する理不尽に満ちています。
そういった理不尽をぶちこわし、打ち砕くことを楽しんでいるのです。

さて、私は実際に「現代の伯楽」の役割を果たそうと、コーチングのお仕事などを通してたくさんの方のお話を聞いてきました。
その中でもよく聞くのが「スペシャリストとして成長したい」という願望です。

人は「これ」といった強みを持てないと
「この会社がなくなったら生きていけないんじゃないか」
「自分なんていてもいなくても世の中は変わらないんじゃないのか」

と不安になってしまうものです。
そういった不安を取り除き、自分の能力が活かされていることを全身で感じて安心するためにスペシャリストとしての成長を望む方が多いようです。

きっと私が直接お話を聞かせていただいた方の他にも、同じようにスペシャリストとして「もっと能力を伸ばしたい」「もっと活かしたい」と感じている方は多いと思います。
「現代の伯楽」として、そういう方が進むべき道を見つける一助になれたらと思ってこのnoteを書きました。

「自分はジェネラリストを目指しているんだ」という方も、よければお読みください。
ジェネラリストとして圧倒的に成長するためにも役立つ世界の真理が述べられているので、読んでいただいて損はないと自負しています。

私がスペシャリストとして成長した裏技

前置きが長くなりましたが、いよいよスペシャリストとして圧倒的に成長する裏技の話です。
実は私はもともとプログラマーなのですが
「人の能力が発揮されるのを妨害しておきながら、『あいつは使えねぇ』なんてレッテルを貼って悪びれた様子もないクソみてぇな世界をぶっつぶしてやる」
という使命感で会社を作り、私よりも優秀なプログラマーを雇ったことでプログラマーとして圧倒的に成長しました。
もちろん、「優秀なプログラマーに教育してもらった」みたいなつまらない話ではありません

もともと「世の中の人々が本来の能力を最大限に発揮できるように」という理由で会社を作った結果

* 週休4日
* 1日5時間(残業禁止)
* 好きな時に開始して好きな時に休んでいい
* 好きな場所で働けばいい
* 技術的に面白くないことはやらなくていい
* 週40時間換算で年収800万円

という労働条件にして、社員に気持ちよくはたらいてもらうことを優先しました。
私自身は役員なのでこのような労働条件は適用されず、ボロ雑巾のように雑用やつまらない仕事をしていました。
スペシャリストとして成長できるような面白い仕事は全て社員に任せてしまったので、私自身がプログラマーとして担当したのは、緊急の対応や社員がやりたがらない面白くない部分です。
でも、なんとこれが結果として、プログラマーというスペシャリストとしての私の能力を圧倒的に引き上げたのです。

有形の世界にとらわれない

以上の話はあくまでも私の成功体験です。
同じようにやっても多くの場合はうまくいかないでしょう。
「オレが成功したんだからお前らも同じようにやれ」という理不尽極まりない指導が世の中にあふれていますが、これは千里の馬に農作業を手伝わせて鶏糞まみれにして喜ぶひどい行いです。
形として目に見える「有形の世界」だけを見ても同じものは手に入りません

たとえば、お金持ちの人が「お金は使えば使うほど増える」と発言しているからといって、形だけそれをマネして浪費してもお金は減る一方です。
有形の世界にあらわれた具体的な行動ばかり見ていて、「なぜその人はそう思っているのか」「そうなる背景にある思想は何なのか」といった、有形の世界のもとになる「無形の世界」をおさえていないからです。
逆に無形の世界に広がる思想をしっかり身につければ、有形の世界で何をやればいいかはおのずと明らかになります。

あるいはまた、営業で売上をあげたいからと言って、売上をバリバリ上げている先輩の有形のやり方だけをマネしてもうまくいきません。
先輩が「お客さんと密に連絡をとって飲みに行くのがコツだ」と言ったからといって、それをただマネしただけではしつこくて礼儀のない馴れ馴れしい営業になってしまいます。
「良いから言われたとおりに密に連絡をとって飲みに行け」という有形のスタイルの押し付けが、あなたの能力を真に活かせるやり方の妨害をしてしまっています。

他にも、インド料理を食べる時に「左手を使ってはいけないんだ」と有形の部分だけ見て、「うんこを拭く手と食事する手を分ける」という文化的背景や宗教思想などの無形の部分を無視すると、カレーを触った手でうんこを食べてしまうことに繋がります。

このように、常に無形の世界が先にあり、それが顕現して有形の世界があるのです。
無形の世界をおろそかにして有形の世界を重視するのではなく、
無形の世界を第一にすることが、むしろ有形の世界をより豊かにする極意です。

有形のスキルと無形のスキル

このような「有形」「無形」という概念を取り入れると、
世の中で「スキル」と呼ばれるものの中にも「有形のスキル」と「無形のスキル」があることに気づきます。
「有形のスキル」とは、具体的な業務内容におけるスキルです。
「何をやるか」の能力だと言えます。
「営業力」だとか「プログラミング力」だとか「コーチング力」といったものがこれにあたります。

一方「無形のスキル」とは、特定の業務内容によらないスキルです。
「どうやるか」の能力だと言えます。
「要領よく学ぶ力」とか「人たらし力」とか「直感力」のようなものがこれにあたります。
(直感力については「ただしい論理的思考のつかいみち」のnoteもぜひお読みください)

もちろん、無形のスキルはそれ単体では有形の世界で役に立ちません。
どんなに「要領よく学ぶ力」があっても、「具体的にどうやって業務を遂行するか」という有形の知識がなければ何の価値も生めません。
しかし、無形のスキルがなければ有形の世界の知識をどれだけ詰め込んでも「使えるスキル」にはなりえません
しかも無形のスキルは特定の業務内容によらないため、有形のあらゆる分野で使うことができます

「スペシャリストとして成長したい」という悩みを持つ方は、みんな有形の世界ばかりを見て、有形の世界のスペシャリストになろうとします。
でも、ここまでで述べたような「無形の世界を第一として、有形の世界を第二とする」という極意から見ると、それはあまりにも遠回りなやり方なのです。
まず無形の世界のスペシャリストとして成長しようと試みることが、結果として有形の世界でのスペシャリストとして圧倒的に成長することに繋がります。

このnoteで終始一貫してただ1つ伝えたいのは
「無形の世界を第一とすること」
ただこれだけです。

スペシャリストとジェネラリストの真実

有形の世界を第一として生きる人たちは、スキルを「スペシャリスト」と「ジェネラリスト」という軸でとらえがちです。
しかし、無形の世界を第一にする人たちにとっては
「真のスペシャリストはジェネラリストでもあり、真のジェネラリストはスペシャリストである」
という事実に気づくはずです。

それは、次のような循環が発生するからです。

1. 有形の世界で専門分野についてより深く学びます
2. その学びの過程で、同時に無形の世界のスキルが深めます
3. 無形のスキルは汎用的なので、その深くなった無形のスキルは有形世界の別の分野でも活かせます
4. 結果として有形スキルが広がります
5. 有形世界の別の分野に無形スキルを転用する過程で、同時に無形スキルを広げます
6. 無形のスキルは汎用的なので、その新しく得られた無形のスキルは、有形世界の既存の分野でも活かせます
7. 結果として有形スキルの特定分野がさらに深まります

このように、無形スキルを第一とする姿勢を貫き、有形スキルを学ぶ過程でも常に無形スキルを意識して進化させ続けると、有形世界では深さが広がりを推し進め、広がりが深さを推し進めるのです。

無形世界を第一とする姿勢がスペシャリストとして成長する極意

実は、私がスペシャリストとして圧倒的に成長した有形世界のできごとの裏側には
「無形の世界を第一にして、常に無形のスキルを磨くことに活かす」
という無形の世界での意思がありました。
たとえば、お客さんとのやり取りの中で「物事をわかりやすいように整理する」という無形スキルが高まれば、有形の世界でプログラムを書くときにももちろん整理された良いプログラムを書くことができます。

世の中には学校のお勉強に対して
「三角関数なんて社会に出て使ったことがない」
「古文も漢文も仕事で使う人なんてほんのひと握りだから必須科目なのはおかしい」
と主張する人たちがいます。

これは有形スキルである「三角関数の使い方」「古文・漢文の読み方」しか学んでこなかった人たちの言葉なのでしょう。
そういった方に対して「いや、三角関数はこういう場所でよく使われている」と有形の世界の視点で説明しても、「自分の知らない話を聞き入れる」という無形スキルが欠如している人たちには効果がありません。

仮に無形の世界を第一として生きてきた方であれば、「三角関数の使い方を学ぶ」という行為を通してもっと汎用的な無形スキルを習得し、今ごろはもっと世の中から必要とされる豊かな人生を歩んでいたことでしょう。

有形スキルによる役割分担の落とし穴

世の中には「職種による確執」のようなものが起こりがちです。
IT業界では「営業が勝手に受注して、プログラマーに押し付けてきた」「プログラマーがプログラムを書くことしか興味がなくて非協力的で困る」といった話を良く聞きます。
他の業種でも、特に直接部門と間接部門は対立が起こりがちです。

これらも人類が有形の世界ばかりを見ていることによって起こる問題です。
「営業というスペシャリスト」「プログラマーというスペシャリスト」という有形世界の視点で社員がアイデンティティを形成してしまうことに原因があります。
そうではなく、「論理的思考のスペシャリスト」「新しい概念を学ぶスペシャリスト」「人の気持ちと行動をくみ取って先回りするスペシャリスト」のように、まずは無形の世界の専門性をアイデンティティとして持つべきです。

繰り返しになりますが、無形スキルは有形世界のスキルの深さと広さのどちらの方向にも顕現します。
無形スキルを重視するコミュニティでは

* プログラムを書く上で他の人とうまく連携できないから「人の気持ちと行動をくみ取って先回りするスペシャリスト」として協力してほしい
* 今回の営業先は論理的な説明を求めているので「論理的思考のスペシャリスト」として協力してほしい

といった相互に尊敬し合える関係を築きやすいのではないでしょうか。

さすがにここまで話を発展させると「それは理想論であって現実はそうはならない」とお叱りを受けてしまうかもしれません。
でも、少なくとも個人レベルでは、今までコーチングなどを通して無形の世界を重要視するようになった人たちは、自分で自分を縛っていた悩みから解消され、有形の世界でもますます活躍するようになっています。

まとめ

スペシャリストとして圧倒的に成長するための極意とは、無形の世界を第一にすることでした。
ここで取り上げた話は入門的な内容で、もっとステージが進めば無形の世界に顕現する前の「無形の無形」とでも言うべき世界が見えてきますし、実際に無形の世界を使いこなすのはまだ遠い道のりです。
でも、「無形世界を第一にする」を実現するための有形世界のテクニックは、これもまずは無形世界で「無形世界を第一にしよう!」と強い意志を作ることで初めて意味をなします。

ですから、もし今まで有形の世界にとらわれて生きてきたのであれば、
「有形の世界は無形の世界の写像にすぎなかったのか!」
と観念がはずれたことは、この瞬間から人生が変わることを意味します。

このnoteのタイトルである「ヤギに学ぶ仕事術」も、有形の世界において世界一かわいいヤギのさくらちゃんと過ごす時間が無形の世界を進化させ、仕事術というまったく別の有形のスキルに転化できるというのが真意です。

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