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【靴屋の小話】ミッドソールのこと(前編:スニーカー目線)

こんにちは。blueoverチームのzuccoです。

朝夕、涼しくなってきて、とても過ごしやすい季節です。


さて、先日はインソールのお話をしました。

今日はミッドソールのお話をしていきます。

長くなりますので、2回に分けて書いていきます。

ミッドソールとは

アウトソールの内側にあり、アッパーとアウトソールの中間部分にあります。名前のまんまですが、スニーカーと革靴でちょっと違う印象を受けます。

スニーカーからのミッドソール目線

歩行のとき、足にかかる衝撃を吸収してくてるので、負担を軽減してくれます。スニーカーでのミッドソールは、クッション性、反発性、軽量性、耐久性が鍵になります。

下の写真のソール部分の白いところがミッドソール。

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スニーカーミッドソールの歴史

スニーカーでは靴のつま先から、かかと部分までミッドソールを引いています。
一般的な革靴のミッドソールとは印象が異なります。

出来事としては60年代後半~70年代にこの仕様が開発され、それに伴って、

クッション性の高く軽量なEVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(エチレンビニルアセテート ethylence vinyl acetate))が誕生し、進化してきました。

そこからEVA以外のクッション素材の開発も進められています。

スポーツシューズに革命が起きました。

EVAとは

私たちblueoverではEVAを採用しています。

ポリエチレンよりも柔軟性と弾力性を持ちます。また、ウレタンと比較して、劣化がおきにくいです。

(※ウレタンは湿気による経年変化を起こすことがありますが、取り扱いや保管方法に注意すれば長持ちさせることが出来ます。)

靴箱にしまった何年も前の靴を久しぶりに開けてみたら、ソールばボロボロ、あるいはベタベタなんてことがありますが、これは加水分解と呼ばれます。EVAは加水分解はありません。


寒い場所などでも硬くなり難い上、耐久性にも優れ、風雨や紫外線を浴び続けても劣化しにくい素材です。

また比重が小さく、塩化ビニールやゴムと比べても非常に軽いです。

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ワンシーズン前のSHORTY TRでは、EVA部分にカラーをつけたEVAを積層し、色遊び。

blueoverのEVA

EVAの配合によって硬度を調整することが出来ます。私たちblueoverでは普段から履いていただく、街履きにちょうどよい硬度に設計しています。ランニングシューズと比べると少し硬い印象を持たれるかもしれません。

長時間歩いたときに疲れにくいように、硬度を少し高くし、ランニングシューズより反発性を持たせています。

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国内の加工底屋さんがEVAのシート、アウトソールのシートを1つ1つ裁断してくれて貼り合わせ、削りだしてくれています。とても手間がかかる作業です。

私たちの靴はたくさんの人たち支えられて作られています。


次回は後編。

読んでいただいてありがとうございました。

zucco







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